バイオテクノロジー

皮膚障害事故

バイオテクノロジーを活用した接触皮膚炎関連の製品事故原因究明

NITEは、経済産業省の製品安全行政の一環として、事故情報収集制度に基づき、昭和49年から暮らしの中で使用される製品によって起こった事故の情報を収集しています。平成19年、消費生活用製品安全法により、重大製品事故については、発生を知った製造・輸入事業者に国への事故情報報告が義務づけられました。また、重大製品事故以外の製品事故(非重大製品事故)については、NITEが情報収集しています。

NITEは、収集した事故情報について調査し、必要な場合には事故原因究明を行っています。事故調査、事故原因究明結果は、学識経験者、消費者代表等で構成する「事故動向等解析専門委員会」による審議のうえ、定期的に公表しています。

NITEでは、これまで長年にわたり実施してきた微生物のタンパク質分析、代謝物分析などの生体分子解析技術をアレルギーの原因物質(感作物質)の探索のために活用しています。

 

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接触皮膚炎

製品との接触で発症する接触皮膚炎は、刺激性とアレルギー性の2種類に分けられます。 接触皮膚炎は、刺激物質やアレルギーの原因となる化学物質(抗原)が皮膚に接触することによって発症する湿疹性の炎症反応のことを言います。
【文献】日本皮膚科学会接触皮膚炎診療ガイドライン改定委員会; 接触皮膚炎診療ガイドライン 2020, 日皮会誌:2020 130(4),523-567. 【PDF:2.8 MB】

 

皮膚障害は免疫反応に基づくアレルギー性接触皮膚炎と免疫反応に基づかない刺激性接触皮膚炎の2種類に分けられる。アレルギー性接触皮膚炎は、抗原・抗体反応に基づくアレルギー性接触じんましん(Ⅰ型アレルギー)と免疫細胞に基づくアレルギー性接触皮膚炎(Ⅳ型アレルギー)に分けられる。Ⅰ型アレルギーはタンパク質の化学反応なので短時間で発症する。Ⅳ型アレルギーは湿疹と呼ばれることが多く、分子量約1000以下の低分子化学物質が主な原因で、免疫細胞が関与した反応なので発症までに約1日以上かかる。

(1) 刺激性接触皮膚炎

製品との接触で発症する刺激性接触皮膚炎の原因は、物理刺激と化学刺激の2種類に分けられます。  

物理刺激は、製品との摩擦などにより、皮疹様の皮膚炎を引き起こします。衣料品との摩擦により、皮膚が赤く腫れることはよく経験することだと思います。

化学刺激は、皮膚に化学物質が付着することにより、火傷様の皮膚炎を引き起こすことがあります。有機溶剤や界面活性剤などによる刺激性接触皮膚炎の事例が発生しています。化学刺激による刺激性接触皮膚炎は、火傷のようになり、重篤な例が多いにもかかわらず、意外と知られていません。大量の化学物質が皮膚に付着した場合は、すぐに取り除くことが必要です。  

刺激性接触皮膚炎は、刺激により、皮膚が損傷することが原因のため、症状の軽重に違いはあるものの誰にでも発症することが特徴です。

(2)アレルギー性接触皮膚炎

体内に侵入した病原菌などの異物をすみやかに排除し、病気にかからないようにするために備わった人体に有益なシステムである免疫反応が過剰に反応した場合は、アレルギー反応となって生体に病状をもたらすこととなります。

代表的なアレルギー性接触皮膚炎の原因物質には、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、水銀(Hg)、金(Ag)などの金属があります。アクセサリー、メガネ、時計等の金属製品や製品に使用された金属部品が皮膚に接触した部位に湿疹を発症することがあります。

その他、ゴム、プラスチック製品、繊維製品に含まれている主に分子量約1,000以下の低分子量化学物質が原因となる場合もあります。

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アレルギー性接触皮膚炎原因物質探索技術

NITEが収集した製品事故情報の中で、製品との接触が原因で起こる皮膚炎の多くがアレルギーに関係するアレルギー性接触皮膚炎です。アレルギー性接触皮膚炎は、原因物質が特定されないかぎり再発を繰り返すため、皮膚炎を発症した製品からその原因となる物質を特定し、被害者(患者)が原因物質を認識し避けるようにする必要があります。
 NITEでは、質量分析計等の機器を用いて、製品に含まれるアレルギー性接触皮膚炎の原因物質となりやすい金属、タンパク質、ペプチドなどの検出、同定を行っています。製品事故として、事故情報が通知された案件については、原因物質の調査を実施し、その調査結果は、弊機構の事故情報収集制度に沿って、事故対応がされています。
 代表的なアレルギー性接触皮膚炎の原因物質である金属の同定には、蛍光X線分析装置を用います。
 繊維製品、プラスチック製品、ゴム製品等の場合は、赤外吸収スペクトル(IR)を測定し、素材を同定します。素材を確定することにより、製品に含有されているアレルギーの原因となりうる化学物質をおおよそ推定することができます。次に、製品から皮膚に接触したと推定された部分を切り取り、有機溶媒、水で原因物質を抽出し、カラムクロマトグラフ法で精製します。精製物をガスクロマトグラフ質量分析法(GC/MS)及び高速液体クロマトグラフ質量分析法(LC/MS)を用いて分析し、アレルギーの原因となった成分を同定します。
 NITEが検出した成分の情報を基に、医療機関が被害者(患者)にパッチテストを行うことで、アレルギー性接触皮膚炎の原因物質を特定することができます。

  • 【文献】
  • 佐々木和実 ; 日用品皮膚障害の原因物質究明方法, MB Derma. 2001;46;66-73.
  • 佐々木和実 ; 化学物質による皮膚障害【20】各論13.接触アレルゲン解明の実際(3) ~繊維製品によるアレルギー性接触皮膚炎~, 医薬ジャーナル. 2001;37(5).
  • 佐々木和実 ; 化学物質による皮膚障害【21】各論14.接触アレルゲン解明の実際(4) ~雑貨品によるアレルギー性接触皮膚炎~, 医薬ジャーナル. 2001;37(6).
  • 佐々木和実 ; 化学物質による皮膚障害【22】各論15.接触アレルゲン解明の実際(5) ~装飾品によるアレルギー性接触皮膚炎~, 医薬ジャーナル. 2001;37(7).
  • 佐々木和実 ; 接触アレルゲンの検索, 綜合臨牀. 2003;52(3):515-543.
  • 佐々木和実 ; 日用品による皮膚障害における分析化学の役割, MB Derma. 2015;231: 67-71.
  • 松永佳世子, 伊藤明子, 関東裕美, 鈴木加余子; 接触皮膚炎とパッチテスト, 学研メディカル秀潤社, 2019/3/12、196-206.

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代表的なアレルギー性接触皮膚炎原因物質

アレルギー反応(湿疹)を発症させる強さは化学物質により異なり、化学物質がアレルギーを発症させる能力を「感作性」といいます。感作性の強さは、動物実験によって調べなければならず、時間や費用がかかるためデータが少ないのが現状です。感作性が弱い物質でも皮膚に大量に接触すると皮疹を発症する場合もあれば、感作性が強い物質ではごくわずかの濃度で接触しても発症する場合もあります。また、感作性の強い化学物質であっても、皮膚に接触しない製品に含有している場合は、問題にはなりません。これらのことは化学物質による被害の解析を難しくしている要因の一つです。
 アレルギー性接触皮膚炎は、アレルギー反応であるため、はじめに接触した場合は、皮膚の反応は生じません。二度目以降の接触により、皮疹を発症することになります。化学物質が体内の免疫機構に認識されるまでに、おおよそ一日以上かかるとされています。また、化学物質が接触してから、皮疹が出現するにも一日以上かかるとされています。このようにアレルギーの原因となる化学物質を含む製品との接触とアレルギー反応が生じるまでに時間がかかることが、原因となった製品を特定するのに苦労する原因の一つとなっています。
 被害者(患者)の側は、今までにどのような化学物質と接触し、感作されているのか、それぞれの人で異なります。また、感作されている物質は、パッチテストによって検査する必要があり、どの物質がアレルギーの原因となっているのかを明らかにすることを難しくしています。しかし、患者にとって、何度も発症を繰り返すことはたいへんな負担となっており、アレルギーの原因物質を特定することは重要です。
 アレルギー性接触皮膚炎は、感作されている化学物質と似た構造の化学物質でも、発症してしまうことがあり、これを、交差反応(交叉反応)といいます。例えば、医薬品や化粧品の成分に感作されている人が、プラスチック製品に含まれている化学構造が似た物質に反応をしてしまうこともあります。この交差反応により、アレルギーの原因物質の特定が更に困難になります。
 代表的なアレルギー性接触皮膚炎原因物質を表1で紹介しています。NITEで作成している皮膚障害物質データシートについては順次公開予定です。
 接触皮膚炎の原因となる化学物質の一部については、弊機構が提供している事故情報データベースリコール情報化学物質総合情報提供システム(NITE-CHRIP)と連携させています。非常に専門的な情報となり、難しい内容も含まれますが、より安全性の高い製品作りのため、製造事業者、輸入事業者の方々の製品設計の参考にしていただければと思います。

  • 【文献】
  • 佐々木和実 ; 繊維製品による健康被害-繊維製品によるアレルギー発症と原因物質, 繊維機械学会誌. 2016;69(10): 35-45.
  • 松永佳世子 ; 医師と患者のためのパッチテスト・アレルゲン解説書, 学研メディカル秀潤社, 2017/3/29.
  • 松永佳世子, 伊藤明子, 関東裕美, 鈴木加余子 ; 接触皮膚炎とパッチテスト, 学研メディカル秀潤社, 2019/3/12、196-206.
表1 代表的なアレルギー性接触皮膚炎原因物質
分野、化学物質名 NITE-CHRIP ID 皮膚障害物質データシート
樹脂モノマー、樹脂オリゴマー
Formaldehyde
ホルムアルデヒド
C004-685-91A -
ε-Caprolactam
ε-カプロラクタム
C004-670-87A -
Methyl methacrylate(MMA)
メタクリル酸メチル
C004-688-42A -
2-Hydroxyethyl methacrylate(2-HEMA)
メタクリル酸2-ヒドロキシエチル
C004-821-59A -
Isobornyl methacrylate
メタクリル酸イソボルニル
C005-856-19A
化審法: 4-1492
-
p-tert-Butylphenol formaldehyde resin(PTBP-FR)
p-tert-ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂
C011-640-23A -
Bisphenol A
ビスフェノールA
C004-718-23A -
epoxy resin
エポキシ樹脂
- -
Urushi(Urushiol)
うるし(ウルシオール)
(1)Urushiol (15:1): 3-(8Z-Pentadecenyl) 1,2-benzenediol
(2)Urushiol III (15:2): 3-(8Z,11Z-Pentadecadienyl)-1,2-benzenediol
(3)Urushiol V(15:3): 3-(8Z,11Z,14-Pentadecatrienyl)-1,2-benzenediol
(4)Urushiol: IV 3-(8Z,11E,13Z)-Pentadecatrienyl)-1,2-benzenediol
(5)Urushiol II: 3-Heptadecylcatechol
- -
Cashew Nuts Shell Liquid(CNSL) Cardanol
カシューナッツ殻油、(カルダノール)
C031-790-35A データシート【PDF:100KB】
可塑剤
Dimethyl fumarate(DMF)
フマル酸ジメチル
C004-826-37A -
Di(2-ethylhexyl)maleate(DEHM)
マレイン酸ビス(2-エチルヘキシル)
C005-816-73A -
poly(adipic acid-co-1,2-propyleneglycol)
アジピン酸-1,2-プロピレングリコールエステル
C011-707-30A -
ゴム加硫促進剤
(1)メルカプト系
Mercaptobenzothiazole(MBT) C004-764-20A -
Dibenzothiazyl disulfide(MBTS) C004-706-93A -
Cyclohexylbenzothiazyl sulfenamide(CBS) C004-992-90A -
Morpholinylmercaptobenzothiazole(MMBT) C005-487-81A -
(2)チュウラム系
Tetramethylthiuram disulfide(TMTD) C004-728-93A -
Tetramethylthiuram monosulfide(TMTM) C005-388-56A -
Tetraethylthiuram disulfide(TETD) C004-786-42A -
Tetrabuthylthiuram disulfide(TBTD) C006-135-18A -
Dipentamethylenethiuram tetrasulfide(DPTT) C006-056-56A -
(3)ジチオカルバメート系
Zinc dimethyldithiocarbamate(ZDMC) C004-693-01A -
Zinc diethyldithiocarbamate(ZDEC) C004-923-80A -
Zinc dibuthyldithiocarbamate(ZDBC) C005-496-15A -
Zinc ethylphenyldithiocarbamate(ZEPC) C006-583-71A -
紫外線吸収剤、光安定剤
(1)ベンゾフェノン系
Benzophenone C004-696-74A -
2-Hydroxy-4-methoxyphenyl(Oxybenzone) C005-448-36A -
Octocrylene C006-527-71A -
(2)その他
2-(2H-Benzotriazol-2-yl)-p-cresol(Drometrizole, Tinuvin P)
チヌビンP
C005-841-49A -
2-Ethylhexyl p-methoxycinnamate
メトキシケイヒ酸-2-エチルヘキシル
C005-851-31A -
Bis(2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl)sebacate(Tinuvin770)
セバシン酸ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジリル)
C005-465-25A -
抗菌防臭加工剤、防腐剤
2-Methyl-4-isothiazolin-3-one/5-Chloro-2-methyl-4-isothiazolin-3-one(MI/CMI)mix
2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン/5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン混合物
C005-842-63A/ C005-894-39A -
2-Methyl-4-isothiazolin-3-one(MI)
2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン
C005-842-63A -
2-n-Octyl-4-isothiazolin-3-one(OIT)
2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オン
C005-535-08A -
4, 5-Dichloro-2-n-octyl-4-isothiazolin-3-one (DCOIT)
4,5-ジクロロ-2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オン
C006-160-73A -
2,3,5,6-Tetrachloro-4-(methylsulfonyl)pyridine (TCMSP)
2,3,5,6-テトラクロロ-4-(メチルスルホニル)ピリジン
C006-569-22A 公開準備中
色素(染料)
(1)キノリン系色素
C.I.Solvent Yellow 33 C005-477-88A -
C.I.Disperse Yellow 54 C010-803-08A 公開準備中
C.I.Disperse Yellow 64 C006-173-38A -
(2)アゾ系分散染料
C.I.Disperse Orange 1 C012-663-08A -
C.I.Disperse Orange 3 C012-296-18A -
C.I.Disperse Orange 13 C012-834-21A -
C.I.Disperse Orange 37/59/76 C031-069-03A -
C.I.Disperse Red 1 C012-296-52A -
C.I.Disperse Red 17 C012-695-90A -
C.I.Disperse Red 153 C012-016-38A -
C.I.Disperse Blue 85 C012-695-67A -
C.I.Disperse Blue 102 C015-486-63A -
C.I.Disperse Blue 106 C014-946-33A -
C.I.Disperse Blue 124 C030-341-19A -
C.I.Disperse Brown 1 C013-253-93A -
(3)アントラキノン系分散染料
C.I.Disperse Red 11 C012-675-61A -
C.I.Disperse Red 15 C006-364-24A -
C.I.Disperse Red 55 C019-370-86A -
C.I.Disperse Blue 1 C005-015-79A -
C.I.Disperse Blue 3 C011-620-49A -
C.I.Disperse Blue 7 C012-696-03A -
C.I.Disperse Blue 26 C012-612-23A -
C.I.Disperse Blue 35 C011-620-61A -
(4)油溶性染料
C.I.Solvent Orange 60 C012-053-12A -
(5)ナフトール染料
Naphthol AS C006-041-53A -
(6)酸化性染料
p-phenylenediamine(PPD)
p-フェニレンジアミン
C004-733-63A -
特殊な事例
(1)有機スズ化合物
Dioctyltin bis(2-ethylhexyl maleate)
ジオクチル錫ビス(2-エチルヘキシルマレート)
C004-849-17A データシート【PDF:111KB】
(2)C.I.Pigment Yellow 16塩素分解物
Phosgene(2,5-dichlorophenyl)hydrazone
ホスゲン(2,5-ジクロロフェニル)ヒドラゾン
- -
(2,5-dichlorophenyl)carbonohydrazonic dichloride - -
(3)ジンクピリチオン不純物
2,2'-Dithiodipyridine(2-PDS)
2,2'-ジチオジピリジン
C010-878-98A -
2-Mercaptopyridine N-Oxide Zinc Salt (Zinc pyrithione) C005-528-01A -

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解析成果

NITEでのアレルギー性接触皮膚炎の原因物質の解析結果は、以下で発表されています。

 

 【2013年】

第43回日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会総会学術大会(2013)、87
「下着皮膚炎の原因物質を検討した1例」
伊藤崇、鷲崎久美子、関東裕美、石河晃、藤岡彰、佐々木和実
 

 【2015年】

第114回日本皮膚科学会総会(2015)
「美容器具に含まれるウレア系加硫促進剤ジエチルチオウレアによるアレルギー性接触皮膚炎の1例」
飯島茂子、小城一見、佐々木和実、島田恭子
第45回日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会総会・学術大会(2015)
「購入3日目天日干し後に着用したブラジャー紐に一致して出現した、di(2-ethylhexyl) maleateによる接触皮膚炎」
今村真也、足立厚子、白井成鎬、井上友介、前山泰彦、島田恭子、森あゆみ、佐々木和実
「まつ毛エクステンション用接着剤による接触皮膚炎の一例」
上田幸子、峠岡理沙、服部淳子、益田浩司、加藤則人、佐々木和実
 

 【2016年】

Contact Dermatitis Vol. 75 No. 5 p. 326-328(2016)
“Allergic contact dermatitis caused by the preservative 4,5-dichloro-2-n-octyl-4-isothiazolin-3-one in black trousers”
(黒色ズボンに含まれる防腐剤4,5-ジクロロ-2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オンによるアレルギー性接触性皮膚炎)
Ayano Umekoji, Kazuyoshi Fukai, Junko Sowa-Osako, Marina Manabe, Maki Kikugawa, Kyoko Ishii, Kazumi Sasaki, Daisuke Tsuruta
日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会雑誌 Vol. 10 No.1 p. 35-46(2016)
「イソチアゾリノン系防腐剤による接触皮膚炎の4例(冷感タオルによる1例および美容液マスクによる3例)」
西岡 和恵、小泉 明子、瀧田 祐子、佐々木 和実
第46回日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会総会・学術大会(2016)
「マウスパッドによるアレルギー性接触皮膚炎の1例」
矢口順子、角田孝彦、佐々木和実
「毛染めブリーチ中の過硫酸塩によるアナフィラキシーの1例」
原田 晋、佐々木和実
「被験物質を湿らせてパッチテストをすることで診断しえた化粧パフによるアレルギー性接触皮膚炎の1例」
飯島茂子、小城一見、髙山典子、石井恭子、佐々木和実
「黒色ズボン中の防腐剤4,5-Dichloro-2-n-octyl-4-isothiazolin-3-one(DCOIT)によるアレルギー性接触皮膚炎の1例」
梅香路綾乃、深井和吉、大迫順子、真鍋麻里奈、鶴田大輔、喜久川真記、石井恭子、佐々木和実
 

 【2017年】

日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会雑誌 Vol. 11 No. 1 p. 55-63(2017)
「天日干し後の着用で発症したブラジャー肩紐中のDi (2-ethylhexyl) maleateによる接触皮膚炎」
今村真也、足立厚子、指宿千恵子、白井成鎬、山本篤志、井上友介 、森あゆみ、石井恭子、佐々木和実
第281回日本皮膚科学会東海地方会(2017)
「メガネ先セルに含まれたSolvent Orange 60によるアレルギー性接触皮膚炎」
松永佳世子、矢上晶子、鈴木加余子、横井彩、鈴木真理、佐々木和実
47th Annual ESDR Meeting(2017)
"Causative allergen was confirmed by gas chromatograph mass spectrometer (GC/MS) in a patient with severe contact dermatitis due to goalkeeper gloves"
Atsuko Aizawa, Akiko Ito, Yukiko Masui, Riichiro Abe, Kazumi Sasaki, Mitsuru Numata
日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会雑誌 Vol. 11 No. 4 p316-321 (2017)
「まつ毛エクステンション用接着剤による接触皮膚炎の一例」
上田幸子、服部淳子、益田浩司、加藤則人、佐々木和実、峠岡理沙
第47回日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会総会学術大会(2017)
「プラスチックメガネフレーム部品に含まれたSolvent Orange 60によるアレルギー性接触皮膚炎」
沼田充、佐々木和実、喜久川真記、角田孝彦、松永佳世子、伊藤明子
「イソチアゾリノン系防腐剤パッチテストアレルゲン試薬の作成」
佐々木和実、石井恭子、沼田充、西岡和恵、梅香路綾乃
「眼鏡先セル中に含まれた紫外線吸収剤2-Etylhexyl-4-methoxycinnamateによるアレルギー性接触皮膚炎の1例」
足立厚子、大塚晴彦、山野希、白井成鎬、井上友介、沼田充、佐々木和実、喜久川真記
 

 【2018年】

Contact Dermatitis Vol. 78 No. 1 p. 83-84(2018)
"Allergic Contact Dermatitis from Solvent Orange 60 in spectacle frames in Japan"
(日本で発生したメガネフレームに含まれるSolvent Orange 60によるアレルギー性接触性皮膚炎)
生野麻美子、沼田 充、佐々木和実
日本皮膚免疫アレルギー学会雑誌 Vol. 1 No. 1 p. 54-60(2018)
"Allergic Contact Dermatitis from Solvent Orange 60 in Spectacle Frames-A Report of Four Cases"
(メガネフレームに含有したSolvent Orange 60によるアレルギー性接触皮膚炎-4事例について)
生野麻美子、沼田充、佐々木和実
Journal of Cutaneous Immunology and Allergy Vol. 1 No. 2 p. 64-68(2018)
"Allergic contact dermatitis caused by Solvent Orange 60 dye in the temple tips of eyeglasses and a review of cases of eyeglass allergic contact dermatitis"
(メガネテンプル先端のSolvent Orange 60色素によるアレルギー性接触皮膚炎と眼鏡によるアレルギー性接触皮膚炎の事例総説)
西原誠子、小塚雄民、佐々木和実
第34回日本臨床皮膚科医会総会・臨床学術大会(2018)
「遊園地リストバンド中のベンゾフェノンによる光アレルギー性接触皮膚炎3例」
棚橋朋子、佐々木和実、松永佳世子
Contact Dermatitis Vol.79 No.2 p. 113-115(2018)
"A Case of allergic contact dermatitis due to goalkeeper gloves"
(ゴールキーパーグローブによるアレルギー性接触皮膚炎の1例)
西原誠子、小塚雄民、佐々木和実
日本皮膚科学会第880回東京地方会(2018)
「事故情報後製品回収中であったズボンによる接触皮膚炎の1例」
石川裕子、関東裕美、田中博子、伊藤 崇、鷲崎久美子、石川 晃、佐々木和実
第48回日本皮膚免疫アレルギー学会総会学術大会(2018)
「ケトプロフェン皮膚炎後に紫外線吸収剤のベンゾフェノンで光アレルギー性接触皮膚炎を生じた3例の、他の紫外線吸収剤との共感作の検討とその背景」
棚橋朋子、沼田充、佐々木和実、松永佳世子
 

 【2019年】

第43回日本小児皮膚科学会学術大会(2019)
「メダル落としで感作した8歳男児の手のニッケル皮膚炎」
松永佳世子、大庭美帆、佐々木和実
Journal of Cutaneous Immunology and Allergy Vol. 2 No. 2 p. 44-48(2019)
"Allergic contact dermatitis from Solvent Orange 60 in spectacle frames"
(メガネフレームに含まれるSolvent Orange 60によるアレルギー性接触皮膚炎)
生野麻美子、沼田充、佐々木和実
日本皮膚免疫アレルギー学会雑誌 Vol. 2 No. 2 p. 310–316 (2019)
"Contact dermatitis due to 2-ethylhexyl-4-methoxycinnamate included in temple tips and nose pads of spectacles"
(眼鏡先セル中に含まれた紫外線吸収剤2-Ethylhexyl 4-methoxycinnamateによるアレルギー性接触皮膚炎の1例)
足立厚子、大塚晴彦、山野希、濵岡大、井上友介、沼田充、佐々木和実、喜久川真記
アレルギーの臨床(2019)
「湿布剤や眼鏡フレーム中の紫外線吸収剤による接触皮膚炎」
足立厚子、沼田充、佐々木和実、喜久川真記
第49回日本皮膚免疫アレルギー学会総会学術大会 (2019)
「南米の縦笛ケーナquenaによる接触皮膚炎」
野村祐輝、上津直子、上尾礼子、大島茂、佐々木和実、沼田充、岡本祐之
「眼鏡鼻当てに含まれたセバシン酸ビス(2,2,6,6テトラメチル-4-ピペリジル) (Tinuvin770)によるアレルギー性接触皮膚炎の1例」
渡部裕子、佐々木和実、沼田充
「ポリ塩化ビニル手袋に含まれていたDidecyldimethylammonium chlorideによる接触性皮膚炎の1例 」
佐藤里香、木庭幸子、白井拓史、奥山隆平、佐々木和実、沼田充、矢上晶子
Journal of Cutaneous Immunology and Allergy Vol. 2 No.5 p. 139-147(2019)
"Three cases of photoallergic contact dermatitis induced by the ultraviolet absorber benzophenone that occurred after dermatitis due to ketoprofen -Investigation of cosensitization with other ultraviolet absorbers and patient background"
(ケトプロフェンによる皮膚炎後に発生した紫外線吸収剤ベンゾフェノンによる光アレルギー性接触皮膚炎の3例 -他の紫外線吸収剤による共感作用の検討と患者背景-)
棚橋朋子、沼田充、佐々木和実、松永佳世子
Contact Dermatitis Vol. 80 No. 3 p. 191-193(2019)
"Three cases of photoallergic contact dermatitis induced by benzophenone in amusement park wristbands"
(遊園地用のリストバンドに含有されたベンゾフェノンによる光アレルギー性接触皮膚炎の3例)
棚橋朋子、沼田充、佐々木和実、松永佳世子
Contact Dermatitis Vol. 81 No. 4 p. 288-290(2019)
"Contact allergy to Tinuvin 770, a hindered amine light stabilizer in sandals contributing to hyperkeratotic foot dermatitis"
(サンダルに含まれたヒンダードアミン系光安定剤のTinuvin®770に起因するアレルギー性接触皮膚炎)
太田朝子、大川たおり、竹原友貴、池上隆太、沼田充、佐々木和実
Contact Dermatitis Vol. 81 No. 5 p. 389-391(2019)
"A case of contact dermatitis caused by a polyurethane hot melt adhesive"
(ポリウレタンホットメルト接着剤による接触皮膚炎の症例)
渡辺真奈、葉山惟大、藤田英樹、照井正、沼田充、佐々木和実
 

 【2020年】

Clinical & Experimental Dermatology and Therapies Vol. 7 No. 1(2020)
"Allergic Contact Dermatitis due to Di (2-Ethylhexyl) Phthalate and Polyethylene Glycol Monododecyl Ether"
(フタル酸ジ(2-エチルヘキシル)及びポリエチレングリコールモノドデシルエーテルによるアレルギー性接触皮膚炎)
杉浦啓二、杉浦真理子、沼田充、佐々木和実
Contact Dermatitis Vol. 82 No. 2 p. 131-133(2020)
"Allergic contact dermatitis caused by tetrahydrofurfuryl acrylate in adhesive resin on clip-on earrings"
(クリップオンイヤリングの接着樹脂中のテトラヒドロフルフリルアクリレートにより引き起こされたアレルギー性接触皮膚炎)
鈴木加余子、松永佳世子、佐々木和実、矢上明子
皮膚病診療 Vol.42 No.1 p. 68-71(2020)
「眼鏡フレームに含まれたsolvent orange 60によるアレルギー性接触皮膚炎の1例」
(Allergic contact dermatitis due to solvent orange 60 in spectacle frame)
渡部裕子、沼田充、佐々木和実、喜久川真記
日本皮膚免疫アレルギー学会雑誌 Vol.3 No2 p. 342-348(2020)
"Allergic contact dermatitis due to plastic spectacle frames ~A case of nickel allergy caused by the corrosion of core metals in the frames~"
(プラスチック製メガネの先セルによるアレルギー性接触皮膚炎~フレームの芯に用いられていた金属の腐食により生じたニッケルアレルギーの1例~)
飯島茂子、小城一見、高山典子、沼田 充、佐々木和実
アレルギー(Japanese Journal of Allergology) Vol. 69 No. 8 p. 669-677(2020)
「ニトリルゴム手袋によるアレルギー性接触皮膚炎―原因抗原としてのエチルイソチオシアネートおよびブチルイソチオシアネートの可能性―」
飯島茂子、沼田充、佐々木和実
Contact Dermatitis Vol. 82 No. 4 p. 255-257(2020)
"Contact dermatitis due to 2,2,4-trimethyl 1,3-pentanediol diisobutyrate (TXIB) contained in latex-free, accelerator-free nitrile rubber gloves"
(ラテックスフリー、加硫促進剤フリーのニトリルゴム手袋に含まれる2,2,4-トリメチル1,3-ペンタンジオールジイソブチレート(TXIB)による接触皮膚炎)
西岡和恵、小泉明子、瀧田祐子、沼田充、佐々木和実
第50回日本皮膚免疫アレルギー学会総会学術大会(2020)
「使い捨て紙ナプキンによる接触皮膚炎の1例」
(Contact dermatitis from paper napkin-rosin is a common allergen but can be missed)
鈴木加余子、二村恭子、河上強志、沼田充、佐々木和実、松永佳世子、矢上晶子
 

 【2021年】

第120回日本皮膚科学会総会(2021)
「天日干しされた靴中のParson MCX,Tinuvin 770,alpha-Hexyl cinnamic aldehydeによる接触皮膚炎」
梅村 薫、横山大輔、竹内千尋、足立厚子、沼田充、佐々木和実
第107回日本皮膚科学会茨城地方会(2021)
「イソチアゾリノン系防腐剤によるアレルギー性接触皮膚炎の2例」
(Two cases of allergic contact dermatitis due to isothiazolinone type preservatives)
飯島茂子、村山佳代、高山典子、沼田 充、佐々木和実
 

 【2022年】

【商業誌】「製品別で見る接触皮膚炎 原因アレルゲンと代替品」(2022.5)
松永佳世子、飯島茂子、佐々木和実、河上強志
第121回日本皮膚科学会総会(2022.6)
「イソチアゾリノン系防腐剤の成分パッチテストについての検討」
飯島茂子、村山佳代、高山典子、沼田充、佐々木和実
 

 【2023年】

第122回日本皮膚科学会総会(2023.6)
「製品含有中のアレルゲン追求~最近の動向」
佐々木和実
第53回日本皮膚免疫アレルギー学会学術大会(2023.12)
「腕時計バンド中の陽イオン界面活性剤Didecyldimethyl ammonium chlorideによる接触皮膚炎の1例」
杉浦真理子、杉浦啓二、沼田充、佐々木和実
 

 【2024年】

第114回日本皮膚科学会茨城地方会(2024.3)
「プラスチック製メガネによるニッケルアレルギーの2例」
飯島茂子、石村豊、佐々木和実
Contact Dermatitis (2024.7)
"Disperse violet 17 is a new contact allergen in spectacle frames"
(眼鏡フレームに含まれる新規接触皮膚炎アレルギー原因物質Disperse violet 17)
宮澤 仁、佐々木 和実、 沼田 充
https://doi.org/10.1111/cod.14635

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