バイオテクノロジー

劣化灯油

バイオテクノロジーの発展とともに、ゲノム、タンパク質、代謝産物など生体分子を測定する技術がめざましく発展しました。特にプロテオミクス、メタボロミクスにおいて、超伝導磁石を用いたフーリエ変換イオンサイクロトロン質量分析計により、一度に数千種類の物質の超高精度の質量測定が行われるようになっています。

この生体分子測定技術が原油などの分析に応用され、ペトロリオミクスという分野が確立してきました。

NITEが収集した製品事故情報のうち、変質した灯油が原因の石油ストーブに消火不良を起こした事故がありました。灯油は、保管状況が悪いと変質し、着色やにおいの原因となり、石油ストーブの消火不良の原因となることが分かっています。しかし、NITEでの調査結果により、着色が見られない灯油であっても、ストーブが消火不良を起こす場合があることが分り、灯油の劣化状況を精密に測定する必要性が出てきました。

バイオテクノロジーセンターでは、従来から実施していたプロテオミクス、メタボロミクスを発展させ、フーリエ変換イオンサイクロトロン質量分析計を用いたペトロリオミクスにより、灯油の劣化状況の解析を実施しています。

フーリエ変換イオンサイクロトロン質量分析計(FT-ICR-MS)、ESIイオン化法による、褐色着色灯油分析結果

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解析装置

解析に用いた質量分析装置を紹介しています。

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