製品安全教育DVDハンドブック(低温やけどの事故)
メニュー一覧
長時間の使用に注意しよう。
ノートパソコンとの接触
概要
ノートパソコンを使用中、その上に顔を乗せて4~5時間寝込んだところ、低温やけどを負った。
解説
ノートパソコンのパームレスト部(キーボードを打つときに手のひらを置くためのスペース)の上に顔を乗せたまま寝込んでしまったことから、通電中の放熱で温度上昇したパームレストに長時間皮膚が接触し低温やけどを負ったものと推定されます。
なお、取扱説明書には「使用するソフトウェアによっては、パームレスト部が多少熱く感じられることがあります。長時間使用する場合には低温やけどを起こす可能性がありますので、ご注意ください。」との記載がありました。
注意ポイント
「低温やけど」はゆたんぽや電気あんかなどの暖房器具のほか、使い捨て式のカイロや、携帯電話、ノートパソコンなどでも発生しています。同じ部位を長時間温めないでください。
また、違和感や熱さを感じたら直ちに身体から離してください。
ゆたんぽや電気あんかは、厚手のタオルや専用カバーなどで包んでも「低温やけど」は起こります。ゆたんぽ等で布団を温めたら、就寝前に布団から出し、電気あんかはスイッチを切ってください。
携帯電話やノートパソコンにおいても、長時間体に接触したまま使用しない。身につけたりひざに乗せたまま眠りこんだりすると低温やけどを負うおそれがあります。
事故発生時の注意
低温やけどは、皮膚表面だけでなく組織の深いところまで被害が及ぶため、治療が長期にわたったり植皮手術が必要になることがあります。低温やけどを負ったらすぐに専門医の診察を受けてください。
関連情報
低温やけどについて
一般的にやけどは、火、熱湯、油などの高温のものが身体にあたることによって起こります。しかし、温かいと感じる程度の温度でも、長時間にわたって同じところの皮膚に触れていると、皮膚温度が上がり、皮下の細胞組織が壊死するために「低温やけど」になります。
※44℃では3~4時間、46℃では30分~1時間、50℃では2~3分で「低温やけど」になるといわれています。
低温やけどは、自覚症状を伴わず発症する場合があります。皮膚表面の変化や痛みは弱くても、実際には皮下組織が壊れ、植皮手術が必要になるなど重度の被害となることがあります。低温やけどを起こした場合は、すぐに専門医の診察を受けてください。
※参考文献 : 山田幸生「低温やけどについて」製品と安全第72号、製品安全協会
お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター 製品安全広報課
-
TEL:06-6612-2066
FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図