製品安全教育DVDハンドブック(スプレー缶の事故)
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破裂・爆発の事故に注意しよう。
1 噴射されたガスに引火
概要
ガスこんろを使用中、こんろの横の流し台から虫が出たきため殺虫剤を噴射したところ、ガスこんろの火が引火し、やけどを負った。
解説
スプレー缶の噴射剤には可燃性のガスが使用されることが多く、噴射されたガスにガスこんろの火が引火したものと推定されます。
2 スプレー缶の破裂・爆発
概要
石油ファンヒーターを使用中、スプレー缶が破裂し、石油ファンヒーターの火が可燃性ガスに引火・爆発して、消火の際にやけどを負った。
解説
石油ファンヒーターの近くに置いていたスプレー缶が過熱されて破裂し、漏れた可燃性ガスに引火したと推定されます。
スプレー缶の噴射剤に可燃性のガスが使用されていると、火気の近くで使用したり、高温の場所に置いたりした場合、破裂し、引火して爆発するおそれがあります。(注意表示にある「火気と高温に注意」は破裂・引火のおそれあり、 「高温に注意」は破裂のおそれありという意味です。)
3 カセットボンベやスプレー缶のガス抜き
概要
住宅から出火して全焼し、1人が死亡した。
解説
台所でカセットこんろ用カセットボンベ10数本のガス抜きを行った際、滞留したガスにガスこんろの火が引火して爆発し、火災に至ったと推定されます。
注意ポイント
カセットボンベやスプレー缶を廃棄する場合は、中身を使い切ってから捨ててください。振ってみてシャカシャカと音がしたら、ガスが残っています。カセットボンベは火が消えるまで使ってから、スプレー缶は噴射しなくなるまで出し切ってから捨てましょう。
缶に処理方法が記載されているものは、その方法に従ってください。
ガス抜きは風通しの良い火の気のない屋外で近隣に迷惑がかからないように行ってください。廃棄は、自治体の処理方法に従ってください。
ガスが入ったままのカセットボンベやスプレー缶を捨てると、ゴミ回収車の火災事故の原因となることがあります。
その他の事故
ガスこんろの上に、カセットボンベを装着したカセットこんろを置いたままガスこんろのグリルを使用していたら、グリルの熱がカセットこんろに伝わってカセットボンベの内圧が上昇して破裂した。
関連情報
噴射剤について
スプレー缶(エアゾール製品)の噴射剤は、無色無臭で安定しているフロンガスが使われていましたが、オゾン層の破壊が問題となり、LPGやDMEが代わりに使われるようになりました。
LPGやDMEは可燃性のガスで、缶に注意書きがあるように火気に注意して使う必要があります。
LPGは液化石油ガス(LPガス)で、プロパン(化学式 CH3-CH2-CH3)やブタン(化学式 CH3-CH2-CH2-CH3)が主成分です。DMEはジメチルエーテル(化学式 CH3-O-CH3)といいます。
お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター 製品安全広報課
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TEL:06-6612-2066
FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図