CMC letter No.2_trial - [事業紹介]
既存化学物質にかかる化審法の審議が一般公開されました
従来、既存化学物質の安全性点検結果の審議は、非公開で実施されてきましたが、平成17年9月30日の3省合同審議会(平成17年度第5回薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会化学物質調査会、化学物質審議会第47回審査部会、第48回中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会)から、審議が一般公開されることとなりました。平成17年においては、以下の2回開催されましたので、その概要をお知らせします。
平成17年9月30日
化学物質審議会第47回審査部会
議題は以下のとおりです。
判定基準の変更について
- 1.既存化学物質の安全性点検について
- (1)分解性・蓄積性について
- 2.既存化学物質の審議について
- (1)難分解性・高蓄積性判定済み(予定)の既存化学物質について
- (2)人健康影響・生態影響について
- 1)審議会において、以下の既存化学物質2物質が審議の結果、第1種監視化学物質相当であると判定され、平成18年1月13日に公示されました。
- 名称:
- トリエチルビフェニル
- 整理番号:
- (4)-16
- CAS番号:
- 42343-17-9
- 構造式:
- 名称:
- N,N-ジシクロヘキシル-1,3-ベンゾチアゾール-2-スルフェンアミド
- 整理番号:
- (5)-256
- CAS番号:
- 4979-32-2
- 構造式:
外部からの傍聴希望者は、約30名で、委員の発言も、非公開時と比較し、より活発に行われました。
審議された既存化学物質8物質について、NITEによる分解性QSAR予測結果が委員に配布されました。
平成17年11月18日
化学物質審議会第49回審査部会
議題は以下のとおりです。
判定基準の変更について
- 1.前回審議結果の確認
- 2.既存化学物質の安全性点検について
- (1)分解性・蓄積性について
- 3.既存化学物質の審議等ついて
- (1)難分解性・高蓄積性判定済みの既存化学物質について
- (2)人健康影響・生態影響について
- 1)以下の第1種監視化学物質1物質が審議の結果、第1種特定化学物質相当であると判定されました。政令指定等のスケジュール詳細は未定です。
- 名称:
- 2-(2H-1,2,3-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4,6-ジ-tert-ブチルフェノール
- 通し番号:
- 17
- 整理番号:
- (5)-3580、(5)-3604
- CAS番号:
- 3846-71-7
- 構造式:
- 2)同審議会において、以下の既存化学物質1物質が審議の結果、第1種監視化学物質相当であると判定され、平成18年1月13日に公示されました。
- 名称:
- 2-(2H-1,2,3-ベンゾトリアゾール-2-イル) -6-sec-ブチル-4-tert-ブチルフェノール
- 整理番号:
- (5)-3604
- CAS番号:
- 36437-37-3
- 構造式:
外部からの傍聴希望者は、約20名で、委員の発言も、前回と同様に活発に行われました。
審議された既存化学物質13物質について、NITEによる分解性QSAR予測結果が委員に配布されました。
- ※上記審議会で審議された既存化学物質の分解性及び蓄積性の判定結果は、平成17年12月26日付けの経済産業広報において公表されています。
「ビスフェノールAのリスク管理の現状と今後のあり方」を公表しました
ビスフェノールA(BPA)は、内分泌かく乱作用の有無にかかわらず、実験動物による試験では生殖・発生毒性が認められています。NITEでは、BPAの詳細な情報を収集・整理して、そのリスクを評価する必要があると判断し、産官学の有識者から構成される「ビスフェノールAリスク評価管理研究会」(委員長:河村光隆 工学院大学教授)を平成14年7月に設置し、生産・使用実態、有害性情報、リスク評価等の情報を収集するとともに、管理のあり方について検討してきました。
このほど、同研究会の最終報告書として、ノニルフェノール、フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)に続き、「ビスフェノールAのリスク管理の現状と今後のあり方」を取りまとめ、平成17年11月30日に公表しました。同報告書では、産業界等が取り組んできた管理の事例と産業技術総合研究所の詳細リスク評価結果に基づき、産官学の有識者間で検討した内容をとりまとめ、BPAのリスク管理のあり方について国内で初めて提言しています。
NITEは、この報告書が関係者に共有され、BPAの適切な管理に利用されることを期待しています。
「ビスフェノールAのリスク管理の現状と今後のあり方」URL:
http://www.safe.nite.go.jp/risk/kenkyukai.html
ホームページ「化学物質と上手に付き合うには」を公開しました
化学物質のリスク評価管理への理解と、リスク評価管理やリスクコミュニケーションを支援するためのホームページ「化学物質と上手に付き合うには」を10月11日に公開しました。
「化学物質と上手に付き合うには」では、主に以下の情報を提供、または紹介しています。
- 化学物質のリスク評価管理を理解するための解説情報
- 「初期リスク評価書」48物質(追加継続中)、有害性評価、暴露評価、リスク評価のための情報集
- 初期リスク評価結果や規制値などを例に挙げてリスク評価を体験できる学習用ツール
- 身の回りの製品に含まれる化学物質情報(塗料、接着剤、洗剤など)
- 国内のリスクコミュニケーション事例集
ホームページ上では、より使いやすい機能、分かりやすい内容への改善のために、アンケートを実施しています。これまでのご回答では、「化学物質管理に関する情報が、総合的に集約されている」「情報量が多い、事例が豊富」「分かりやすい(噛み砕きすぎていなくてよい)」などのご意見をいただきました。改善については、「字が多く見づらい」「より一般向けのメニューも必要」などのご指摘をいただきましたので、今後の検討課題としたいと思います。引き続き、意見等のご提供をお願いいたします。
「化学物質と上手に付き合うには」URL:
http://www.safe.nite.go.jp/management/index.html
中小企業総合展2005 in Tokyo 出展報告
一層の普及及び利用の促進により化学・環境等の分野に取り組んでいる中小企業を支援することを目的として、独立行政法人 中小企業基盤整備機構主催のもと、10月12日(水)~10月14日(金)に行われた「中小企業総合展2005 in Tokyo」に出展しました。
会場においては、化学物質総合情報提供システム(CHRIP)及びホームページ「化学物質と上手に付き合うには」等について、パネル展示及びパソコンによる実演等により紹介しました。
ブースへの来訪者は400名程で、アンケート調査を実施した結果、87名の方からご協力をいただきました。その結果、NITEのCHRIPを知らないという回答が92%(87人中80人)並びにCHRIPを利用したことがないという回答が94%(87人中82人)でしたが、説明を受けCHRIP情報の存在を知ったことにより、今後、有害性の情報収集等のため使用を考えているという回答は78%(82人中64人)になるなど、中小企業関係者の皆様の今後のNITEの活用を期待できる結果となりました。
また、出展者531社のうち環境エネルギーゾーンへの出展社の割合は20%(531社中108社)と多く、環境対応へのニーズの高まりを反映して、中小企業の環境関係事業への取組が拡大していることが伺えました。
お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 化学物質管理センター
-
TEL:03-3481-1977
FAX:03-3481-2900
住所:〒151-0066 東京都渋谷区西原2-49-10 地図
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