第3期知的基盤整備計画がスタート
- NITEは世界最先端のバイオエコノミー社会の実現を牽引します -
掲載日
令和3年5月31日
概要
2021年5月31日、経済産業省から2030年度までを計画期間とする第3期「知的基盤整備計画」が公表されました。
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)バイオテクノロジーセンターは、知的基盤整備計画が示す3分野のうち、微生物遺伝資源分野の実施機関として、保有する世界有数の約9万株にも及ぶ微生物遺伝資源を活かしたバイオとデジタルの融合のためのデータ基盤を構築し、我が国の生物資源関連データの一元化、流通促進とデータの利活用を通じた新たな価値創造を図ります。これらの取組により、内閣府とりまとめのバイオ戦略に掲げられている全体目標「2030年に世界最先端のバイオエコノミー社会を実現」を牽引します。
知的基盤整備計画 ~世界最先端のバイオエコノミー社会の実現に貢献~
バイオ戦略で設定された市場領域への貢献
第3期知的基盤整備計画を具体的な成果につなぎ、バイオ戦略に基づき今後市場が見込まれる『バイオ生産システム・ものづくり(バイオファウンドリー)』、『循環型社会の実現』、『我が国の技術を活用した海外市場の獲得』及び『健康・医療・食品分野』の4つの分野における事業活性化に貢献し、全体目標として掲げられている「2030 年に世界最先端のバイオエコノミー社会を実現」の達成に向けた取組を進めます。
バイオとデジタルの融合のためのデータ基盤の整備
第3期知的基盤整備計画では、以下のバイオとデジタルの融合のためのデータ基盤の拡充を図ります。
- ・NITEの生物資源データプラットフォーム(DBRP)に生物資源とそのゲノム、遺伝子、培養・代謝等のデータを一元的に集約し、よりユーザーに利活用されるデータ基盤の構築を進めます。
- ・他機関、企業等とのデータ連携を図り、国の研究開発プロジェクトから得られたデータ、企業により得られた産業有用微生物の情報(工業原料素材や抗生物質等の物質生産菌の情報等)等の蓄積を進めます。
- ・DBRPの利活用を促進する取組として、制限共有機能を活用した特定の企業群で構成されるコンソーシアムにおけるデータの共有及び利活用や、集約したデータを用いてAI技術をはじめとする各種解析を行い物質生産の最適化や微生物リスク予測など、産業界のニーズに応えるソリューションの創出といった新たな価値創造を目指します。
微生物遺伝資源等の基盤強化
微生物遺伝資源等の基盤強化として、カルタヘナ法執行支援業務と運用改善に向けた取組、微生物遺伝資源と技術基盤のさらなる整備、微生物資源管理を取り巻く環境の変化や協調領域・競争領域を意識した産業形態の変化等を背景とした利用環境整備について整理し、世界最先端の生物資源機関(BRC:Biological Resource Center)として発展することを目指します。
社会情勢を踏まえ、直ちに重点化・加速化すべき政策
カーボンニュートラルやデジタルトランスフォーメーション(DX)、新型コロナウイルスへの対応など緊急を要する国家的、国際的な課題の解決に資する技術基盤の構築について、近年の情勢を踏まえ以下の計画を加速化します。
微生物遺伝資源分野 | |
カーボンニュートラル | ・データ利活用を通じたバイオものづくり等への貢献 ・海洋生分解性プラスチック新素材開発への貢献 |
デジタルトランスフォーメーション(DX) | ・微生物遺伝資源データの利活用を通じた新たな価値創造 ・微生物保存提供業務の自動化・デジタル化推進 |
新型コロナウイルス | ・検定菌の安定供給による衛生関連分野への貢献(※) |
第3期知的基盤整備計画に加えて
NITEバイオテクノロジーセンターの取組は、知的基盤整備計画のほか、内閣府バイオ戦略2019、2020、市場領域ロードマップ、経済産業省産業構造審議会商務流通情報分科会バイオ小委員会報告書「バイオテクノロジーが拓く『第五次産業革命』」等においても明記されています。
関連リンク
・経済産業省ニュースリリース『知的基盤整備計画をとりまとめました』
・第3期知的基盤整備計画
・バイオ戦略
・バイオ小委員会報告書「バイオテクノロジーが拓く『第五次産業革命』」
・生物資源データプラットフォーム(DBRP)
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お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 バイオテクノロジーセンター 計画課 バイオ戦略・広報室
-
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