バイオテクノロジー

セレノモナス属細菌(Selenomonas ruminantiumsubsp. lactilyticaTAM6421 (= NBRC 103574))

独立行政法人製品評価技術基盤機構(以下NITEという)バイオテクノロジーセンター(旧バイオテクノロジー本部)では、セレノモナス属細菌 (Selenomonas ruminantium subsp. lactilyticaTAM6421 (=NBRC 103574))のゲノム解析を実施するにあたり、研究機関等と塩基配列決定、遺伝子機能解析等について共同研究を開始することとし、共同研究者の公募を平成19年7月13日から平成19年8月31日まで行いました。

応募された共同研究者については、提案の内容、実績、能力等について検討を行い、国立大学法人東北大学を代表共同研究先として共同研究グループと共同研究を実施することになりました。

その概要につきましては以下の通りです。

1.研究テーマ

セレノモナス属細菌 (Selenomonas ruminantiumsubsp. lactilyticaTAM6421 (=NBRC 103574))のゲノム解析に係る共同研究

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2.研究目標

セレノモナス属細菌 (Selenomonas ruminantiumsubsp. lactilyticaTAM6421 (=NBRC 103574))の全ゲノム塩基配列と詳細なアノテーションを行うことにより、高精度で信頼性の高いゲノム情報を取得する。

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3.代表共同研究先

国立大学法人東北大学

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4.研究費用

NITE及び共同研究先が分担する。

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5.研究期間

平成19年11月から

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微生物の概要

Selenomonas ruminantium subsp. lactilytica TAM6421 (= NBRC 103574)は、1967年に東北大学の金ヶ崎らによって、ヒツジルーメンから分離された嫌気性細菌であり、ルーメン(反芻動物の第一胃)の主要細菌として、反芻動物の重要な蛋白質源となっている。

系統分類上では、グラム陽性細菌群のひとつであるClostriadiales 目に属しているが、本菌を含むAcidaminococcaceae 科は例外的にグラム陰性であり、特徴的な細胞表層構造を持つことが知られている。

また、膜成分の構造や合成制御機構については、一部に動物型の特徴を有している。

本菌のゲノム解析は、Acidaminococcaceae 科を代表する系統分類上の指標として重要な意義を持つのに加え、微生物分類の重要な指標である細胞表層構造と系統発生の関連の解明や、動物から細菌への遺伝子移行の可能性の検証など、生物学における重要な課題の解明に繋がるものと期待される。

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