事故情報特記ニュースNo.62
2004.12.15
輸入ガス衣類乾燥機に係る出火事故について(注意喚起)
当機構では、東京消防庁から経済産業省に平成16年10月12日付けで情報提供された、製造元が同じ輸入ガス衣類乾燥機に係る出火事故6件について、当機構の事故情報として受付け後、直ちに、経済産業省、東京消防庁、(財)日本ガス機器検査協会と連携し、原因究明、対応策の検討に取り組んでまいりましたが、この度、事故の再現テストが(財)日本ガス機器検査協会において行われ、事故原因がほぼ判明しましたので、事故の未然・再発防止のため、事故原因等について情報提供するとともに、注意喚起いたします。
1.対象機種
- (1)(株)ツナシマ商事が輸入販売した米国ホワイトウェスティング社(HW社)ガス衣類乾燥機(機種番号はドアを開けて、出し入れ口縁の銘板に表示)
GLGQ642AS、FSG447GHS、FSG748GFS、FSG747GES、
FSG747GCS、GLGR341AS、GLGR331AS、FDG546RES、
MDG546RES - (2)日本ゼネラル・アプライアンス(株)が輸入販売した米国ゼネラルエレクトリックス社(GE社)のガス衣類乾燥機(機種番号はドアを開けて、出し入れ口縁の銘板に表示)
DSXH43GA
(1)、(2)の該当機種はすべて、ブランドは異なるものの、海外の同じ製造元からHW社、GE社に対しOEM供給された製品であることが判明しており、そのため今回判明した出火原因に関わる構造がほぼ同様であることが確認されています。
3.事故原因
構造上、ドラム後方の温風通気カバー内に衣類から発生したリント(綿埃)が進入する可能性があり、これらカバー内に堆積したリントが燃焼バーナーの炎により着火し、温風通気カバー内より落下。 乾燥機底部に堆積したリントや埃等に延焼。さらにモーター・ブローワーハウジング部に火炎が到達 し燃え上がったものと推定される。(この現象は再現テストにより確認されています。)
なお、これまでの事故事例はすべて、設置後1~2年の間に排気通路がリント、埃等によって詰まり、事故発生時にはほぼ閉塞状態であったことが消防の調査により確認されていることから、上記の構造の問題だけでなく排気通路の詰まり具合も事故の発生に大きく関わっているものと推定されます。
4.事業者における取り組み
事業者(ツナシマ商事(株)、日本ゼネラル・アプライアンス(株))においては、上記の原因究明内容を受け、機器構造面の抜本的対策について、現在、(財)日本ガス機器検査協会等の協力の下、検討・確認中ですが、抜本的対策が行われるまでの間に火災が発生する危険性を除去するため、所在を把握済みのユーザー宅において出火事故防止のための無償点検・サービスを実施するとともに、まだ完全に把握し切れていないユーザー向けにそれぞれ新聞社告等により使用を控えて欲しい旨の注意喚起を行っています。事業者が行っている無償点検・サービスの内容は以下のとおりです。
- (1)ガス衣類乾燥機の設置状況の確認。
- (2)機械を分解し内部(温風通気カバー、機器底部)の清掃。
- (3)外壁排気部分に取り付けられている末端のベントキャップ及び排気ダクトの点検。
- (4)清掃後、ホコリが新たに機器底部に溜まることを最小限に抑えるため、リントフィルター(糸くずフィルター)後部にある隙間のクリップ止め作業。
5.注意喚起事項
該当機種をお使いの方は、事故の再発を防ぐため以下の点に注意してください。
- (1)事業者による無償点検・サービスが行われるまで使用を控える。(事業者からの連絡がない場合には、下記6.事業者の連絡先まで連絡してください。)
- (2)事業者による無償点検・サービスが終了した後も、再度事業者による機器の構造に係る抜本的な対策が行われるまでは厳重に注意して使用する。
6.事業者の連絡先
- (株)ツナシマ商事
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- ご連絡窓口:
- フリーダイヤル 0120-50-2740
- 受付時間 :
- 祝日を除く月曜から金曜 午前9時から午後5時まで
- 日本ゼネラル・アプライアンス(株)
-
- ご連絡窓口:
- フリーダイヤル 0120-345-322
- 受付時間 :
- 祝日を除く月曜日から金曜日 午前9時から午後5時30分まで
お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター 製品安全広報課
-
TEL:06-6612-2066
FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図