事故情報特記ニュースNo.56
2002.12.13
~ ジェット噴流機能付き24時間風呂に関する事故について(注意喚起)~
ジェット噴流機能付き24時間風呂の吸込口に、入浴中の女児の毛髪が吸い込まれ絡まった状態で見つかり、死亡に至るという事故の情報が、独立行政法人製品評価技術基盤機構(以下「機構」という。)に通知されました。
同様の事故は、今回の事故以前にも、ジェット噴流バスで発生(平成4年8月に1件、平成12年9月に2件発生)しており、経済産業省及び機構では、平成12年12月及び平成13年3月付けの公報及び特記ニュース等で注意喚起を行ったところです。
今回、24時間風呂について、同種事故が再発したことから、事故の内容をお知らせし、改めて注意喚起を行うものです。
1.事故の発生状況
平成14年11月2日、茨城県において、運転中の24時間風呂に兄と入浴していた女児(5才7ヶ月)が、毛髪をジェット噴流バスの吸込口に吸い込まれた状態で見つかり、髪の毛を切断し病院に運ばれたものの、死亡するという事故が発生しました。
2.事故製品の販売事業者、製品名(型式)等
今回、事故が発生した製品の企画・販売事業者、製品名(型式)等は下記のとおりです。
なお、当該製品を企画・販売した事業者は平成12年6月に倒産しており、同社倒産後、当該製品のメンテナンスを請け負った事業者が今回の事故の対応を行うことになっております。
企画・販売事業者 | 株式会社リモテックス(平成12年倒産) |
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メンテナンス先 (事故対応先) |
サイエンス株式会社
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製品名(型式) | トゴール・スパシステム (REMOTEX・TS-FN) |
3.事故発生の原因等
調査の結果、事故が発生した製品の吸込口は、過去のジェット噴流バスにおける事故品に見られたのと同様に、毛髪が吸い込まれて絡むと引き抜くことが困難な形状であることが判明しています。
所轄の警察では、事故原因は吸込口に髪の毛が吸い込まれたためとは断定していませんが、同種製品の使用にあたっては、次に示すような注意が必要です。
- (1)子供だけでの入浴中には、製品の運転は絶対に行わない。
- (2)吸込口のカバー、フィルターがゆるんだ状態や外れた状態で製品を運転しない。
- (3)吸込口を身体の一部でふさがない。
- (4)運転中は、浴槽内に潜らない。
- (5)特に長い髪の方は、髪を垂らした状態で入浴しない。
4.経済産業省の対応
経済産業省は、事故製品のメンテナンスを行う事業者に対し、直ちに事故の再発防止措置を採るよう要請しました。
これを受け、当該事業者は今月中に顧客リストで判明した事故製品の各ユーザーに対し、DM(往復はがき)で注意喚起を行うとともに、安全な吸込口キャップが完成次第、順次、キャップの送付及び必要なメンテナンスを行う予定です。
また、経済産業省では、当面の措置として、浴槽の製造・販売事業者の団体等に対し、安全確保の徹底を文書で強く指導するとともに、抜本的な対策として、同種の製品を消費生活用製品安全法による規制の対象製品に指定する方向で、消費経済審議会製品安全部会を開催して、早急な検討をお願いすることとしています。
お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター 製品安全広報課
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TEL:06-6612-2066
FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図