事故情報特記ニュースNo.50
2002.7.16
芳香用ろうそく(輸入品)の取り扱いについて(注意喚起)
アロマテラピー等に用いられている「芳香用ろうそく」については、平成13年7月23日付け特記ニュース(№39)において、芳香用ろうそく全般に該当する一般的な注意事項について注意喚起したところですが、今回、一部のフランス製輸入ろうそくについて事故情報が独立行政法人製品評価技術基盤機構に寄せられています。
当機構が調査した結果、当該製品は事故の危険性が高い製品と考えられますので、再発防止のため注意喚起いたします。
1.事故の発生状況について
当該製品のろう表面の透明フィルムを取り除かずに着火したため、約5分後に大きな炎が上がり、机上、畳、座布団が焼けました。
2.当該製品について
事故が発生した製品(写真1)の概要は次のとおりです。他に容器の形がワイングラス型等のものがあります。
当該製品は、容器の中に生花が入れられ、ゲル状のろうで満たされています。ろうの表面は透明フィルムで覆われており、このフィルムの中央にはろうそくの芯が出ています。
- (1)製造事業者 SUBLITEC社(フランス)
- (2)輸入事業者 ㈱アートプリントジャパン(本社:東京)
写真1 製品外観
写真2 フィルムの表示(枠内:使用上の注意)
3.当該製品の危険性について
当該製品に着火する際は、写真3のように透明フィルムを取り除き、着火する必要がありますが、 その旨の注意事項がフランス語で表示(写真2参照)されていること、また、透明フィルムの上に ろうそくの芯が露出していることから、このフィルムを取り除かないで着火する恐れがあります。 透明フィルムを取り除かないで着火した場合、炎が高く燃え上がり、火災等の拡大被害の可能性があります。
写真3 フィルム(矢印)
4.輸入事業者等における対応状況について
輸入事業者においては、当該製品の危険性が判明した後、販売事業者の店頭で注意喚起等を行っています。
また、5月20日以降に販売している当該製品には日本語で次に示す内容の使用上の注意を添付し、使用者に注意を呼びかけています。
- ◎外側と表面のフィルムを完全にはがし、必ず不燃性の台の上で使用すること。
- ◎本品は自然の花を使用しているため、花に火がつくと発火するおそれがあるため花に火が届く前に火を消すこと。
- ○燃えやすい物のそばや倒れやすい所では使用しないこと。
- ○燃焼中はその場から離れないこと。
- ○就寝前、出かける際には必ず火を消し完全に消えていることを確認すること。
- ○子供やペットの手の届かない所で使用すること。
- ○使用後は完全に火が消えていることを確認し、容器が冷めるまで手を触れないこと。
- ○ゲル状のろうを口に入れないこと。
- ○本品は食べ物でないこと。
- ○用途以外には使用しないこと。
5.注意喚起について
当該製品の使用にあたっては、特に上記4.に示した使用上の注意の下線部分には十分に注意してください。
当該製品は、他の輸入事業者によっても国内に輸入・販売されているとの情報もあり、また、ろうの表面をフィルムで覆った類似の製品については、同様の事故につながる恐れがあると考えられますので、十分に注意して使用してください。
お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター 製品安全広報課
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TEL:06-6612-2066
FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図