事故情報特記ニュースNo.36
2001.4.26
ヘアドライヤーの発火事故に係わる注意喚起
当機構が収集した事故情報において、使用後のヘアドライヤーが燃え出すという事故が報告されました。当該製品についてテストを実施した結果、製品のスイッチ部の不良と使用者の使い方の問題が確認されましたので、事故の再発防止に資するため、当該事故の情報を提供することとしました。
1.事故の発生状況
約4年前に購入したヘアドライヤーを使用後、スイッチを切って電源プラグを抜かずに金属フックにつり下げて置いたところ、約10分後、ヘアドライヤー本体から煙が出て燃えだした。水を掛けて消火したが、本体及び建具枠の一部が焼けこげた。
2.事故製品
- 商品名:
- ヘアドライヤー
- 型式:
- prosalon WP-2
- 生産国:
- 台湾
- 販売期間:
- 昭和60年6月27日~平成6年7月27日
- 販売台数:
- 43,200台
- 輸入事業者:
- 株式会社三信
3.事故原因
調査したところ、スライドスイッチは途中までしか戻っておらず、スイッチが完全に切られていなかったことから、使用者はスイッチを中間位置に止めた状態で切ったと判断し、ヘアドライヤーを放置したものと考えられる。
また、このスライドスイッチは一部接触不良を起こしており、放置したときのスイッチ位置では、ヒーターには通電されるが送風ファン用モーターには通電されない状態であった。送風ファンが回らない状態でヒーターが暖められ続けたため、リード線が過熱されて被覆が溶融し、ショートを起こして発火に至ったものと考えられる。
なお、ヘアドライヤーには温度過昇防止装置が付いてるが、ヘアドライヤーを金属フックからつり下げた状態で放置したため、当該防止装置に熱が伝わりづらくなり、機能しなかったものと考えられる。
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