事故情報特記ニュースNo.9
1997.4.14
通商産業省は、製品事故の未然・再発防止のため情報を収集している事故情報収集結果(速報)の公表を平成9年4月7日に行いました。その内容は、次のとおりです。
1.平成9年2月末までに寄せられた製品事故情報は932件。
平成9年2月末までに通商産業省製品評価技術センターに寄せられた製品事故情報は、932件ありました。事故情報収集を開始した昭和49年度以降、最高の件数であった平成7年度の 同時期の件数(906件)と同程度でした。
2.商品分類別に見た事故の状況
調査を終了した431件の事故の商品分類別にみると、家庭用電気製品(154件)、燃焼器 具(95件)、乗物・乗物用品(77件)の3商品分野に関する事故情報が多く、寄せられた製品事故情報の76%を占めました。
3.被害状況
調査を終了した431件の事故の約38%(162件)が人的被害を、約32%(139件が当該事故品以外に拡大被害を発生し、このうち死亡事故が約6%(26件)でありました。
- 死亡事故(26件)については、燃焼器具によるものが最も多く10件となっています。この内容は、一酸化炭素中毒、火災等によります。
- 死亡事故の原因は、専ら誤使用や不注意な使い方によると考えられるものが約62%(16 件)を占めます。それ以外は、原因不明等となっています。
4.事故原因
調査を終了した431件の事故のうち、原因が専ら誤使用や不注意な使い方によると考えられ るものが全体の約36%(156件)で最も多く、原因不明の117件を除いて、専ら設計上、製造上又は表示等に問題があったと考えられるものが約20%(85件)でそれに次いでいます。
- 専ら誤使用や不注意な使い方によると考えられる事故は、燃焼器具が最も多く(60件)、 家庭用電気製品(35件)がそれに次いでいます。
- 専ら設計上、製造上又は表示等に問題があったと考えられる事故は、家庭用電気製品(34 件)、身のまわり品(10件)、レジャー用品(10件)に多い。
5.企業における再発防止措置状況
- 新聞に社告を掲載し、製品の回収・交換等を実施した旨の報告があったのは、オイルヒーター、ヘアードライヤ等14製品(13社)でした。
- 企業における再発防止対策としては、この他に、製品の改良、製造工程の改善、品質管理の 強化、表示の改善、取扱説明書の見直し等の措置が多く講ぜられています。
6.通商産業省における再発防止措置状況
事故原因が判明したものの中で、原因が製品に起因するものについては、事故再発防止の観点から、関係業界メ-カ-等に対して、製造工程の管理強化等、所要の措置を講ずるよう指導を 、また、必要な場合は回収命令等法令に基づく措置を行っています。
当省の最近の命令発動及びメーカー名、型式名を含む事故情報等の公表実績は、危害防止命令2件(ローラースケート、乳幼児用ベッド)を含め5件です。出火の恐れがあるオイルヒーター及びヘアードライヤの2件については、広く消費者に周知を図るとともに、回収の実効を上げるため公表を行いました。
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