OECDハザード評価作業部会(WPHA)にNITEから出席しています。
OECDハザード評価作業部会(WPHA:Working Party on Hazard Assessment)とは、化学品の有害性(ハザード)評価に関するOECDの作業の促進及び支援を行う部会です。特にメンバー国間における有害性評価手法の調和を目的に、試験・評価統合アプローチ手法の開発、新たな有害性評価手法の創出及び各国の化学品の有害性評価に関する情報の共有に重点を置いて活動しています。
背景
市場にでている化学物質の多くは、そのハザードに関する実測データがありません。実測データの取得には多大なる費用と時間がかかることに加えて、世界的な動物実験の基準理念である「3Rの原則」(Replacement(代替)、Reduction(削減)、Refinement(改善))の推進により、動物実験代替法の活用が広がっています。
このような背景から、OECD WPHAは動物実験代替法を使った評価に関するガイドラインの作成や各国における有害性評価手法の進捗を共有する場となっております。動物実験代替法の1つであるQSAR(構造活性相関)等についてはこちらをご覧ください。
また、各国政府が持っている既存の実測データについては有効活用できるように、OECDでは化学物質特性情報(有害性、GHS、暴露・用途等)を一括で検索するためのポータルサイト(eChemPortal)を開発・運用しています。NITEもJ-CHECKやGHS-Jを提供し、協力しています。
WPHAの会合について
ハザード評価作業部会(WPHA)は、2017年にOECDプログラム内での位置づけ明確化により、現在の名称に変更されました。
本会合は毎年パリで開催されており、米国、カナダ、豪州、EU等の諸外国やNITEをはじめとする日本の関係者(行政機関及び産業界)が参加しています。
最近の会合
2019年6月に実施されました。主な内容としては以下のとおりです。
- ・皮膚感作性における動物実験代替法の進捗の共有
- ・工業用ナノ材料についてのテストガイドライン作成状況の共有
- ・動物実験代替法に関する各種ガイドラインの作成状況の共有
- ・e-chemportalの更新状況の共有
- ・WPEA( Working Party on Exposure Assessment)との合同プロジェクトの進捗について
OECD本部の外観
お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 化学物質管理センター
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TEL:03-3481-1977
FAX:03-3481-2900
住所:〒151-0066 東京都渋谷区西原2-49-10 地図
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