事故情報特記ニュースNo.84
2007.11.22
豆炭こたつによる事故の防止に関する注意喚起
平成9年度~平成18年度の10年間に、豆炭こたつが火元となった可能性が高いと推定される火災事故が、NITEの事故情報に11件報告されています。
これらの事故については、死亡事故や家屋全焼など重大な被害が複数件報告されています。
そこで、豆炭こたつの本格的な使用時期を迎えるに当たって、事故事例を紹介するとともに使用方法について注意喚起を行うものです。
豆炭こたつの構造
断熱材を入れた火床(中具)と呼ばれる燃焼器内に着火させた豆炭を並べて入れ、その火床(中具)をやぐらこたつ内のカバーにセットして使用するものです。
豆炭こたつの事故事例
・事故例1 【推定原因】 |
木造2階建て住宅から出火し、約165平方メートルを全焼した。 豆炭こたつが燃えているのを家人が発見していることから、火床(中具)内の不燃わた(断熱材)が劣化して減少し、断熱効果を失っていたため、豆炭からの熱によってかぶせてあったふとんが過熱され出火に至ったと推定された。 |
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・事故例2 【推定原因】 |
住宅を全焼し、焼け跡から1名が遺体で発見された。 豆炭こたつの火床(中具)の断熱材に穴が開いた状態で豆炭こたつを使用したため、卓に着火し、火災に至ったと推定された。 |
・事故例3 【推定原因】 |
木造2階建て住宅から出火し、約200平方メートルを全焼した。 家人が豆炭こたつに使用可能範囲の個数を超えて豆炭を投入し、火床(中具)が完全に閉まらない状態で使用したため、周囲の可燃物に着火して出火したと 推定された。 |
・事故例4 【推定原因】 |
木造2階建て住宅から出火し、約52平方メートルを全焼した。 豆炭を入れる容器が破損していたため、破損部から漏れた豆炭の火が布団に着火し、火災に至ったものと推定された。 |
使用者のみなさんへ特に注意していただきたい事項
- 1.豆炭こたつを使用する前には、必ず豆炭を入れる火床(中具)に穴開きなどの破損がないか、断熱材(注)が劣化していないかを確認してください。穴開きや断熱材が古くなっている場合は使用しないでください。
- (注)断熱材には、ロックウールや耐熱性のあるガラス繊維のわた状のシートが使用されています。
- 2.断熱材は消耗材であり、使用に伴って定期的な交換が必要なものです。こたつの取扱説明書に記載されている交換時期(2年程度)を目途に必ず点検・交換してください。火災の危険だけではなく、豆炭の異常燃焼に繋がり、一酸化炭素中毒を引き起こす原因にもなります。
- 3.就寝時や長時間その場を離れるときは、温度調節用のレバーを必ず「全閉」にし、かつ、一酸化炭素を発生させないために、ふとんのすそを開けておいてください。
- 4.その他安全な使用のために付属されている取扱説明書をよく読んで正しく使用してください。
- 5.もし製品に異常を感じたら、速やかに使用を中止し、メーカーにご相談ください。
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お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター 製品安全広報課
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TEL:06-6612-2066
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