踏切での電動車いすの死亡事故が多発
~今年に入って既に5件発生~
本件の概要
- 発表日:
- 平成30年12月20日(木)
- 発表資料:
- 踏切での電動車いすの死亡事故が多発~今年に入って既に5件発生~
- 映像資料:
- 電動車いす「9.踏切事故(ハンドル型)」
電動車いす「10.踏切事故(ジョイスティック型)」 - 資料の概要:
- 電動車いすは歩行に困難を感じる高齢者や障がいのある人にとって、行動範囲を広げてくれるとても便利で、自立した社会生活の支援に欠かせない製品です。
しかし、不注意や運転を誤ると事故に直結するおそれがあり、死亡や重篤なけがを負うことも少なくありません。電動車いすの事故は坂道や段差、踏切などの場所で事故が発生していますが、特に踏切で発生した電動車いすの事故は重篤な被害になっています。とりわけ本年(2018年)は11月末時点で既に踏切で発生した電動車いすの事故が5件発生しており、全て死亡事故です。 -
事故発生年月 事故発生場所 被害状況 年齢 使用期間 2018年1月 兵庫県 死亡 90歳代 約2年 2018年5月 山梨県 死亡 80歳代 不明 2018年6月 和歌山県 死亡 70歳代 不明 2018年7月 愛知県 死亡 60歳代 約10ヶ月 2018年9月 兵庫県 死亡 70歳代 約1ヶ月
2009年度から2018年度11月末までの約10年間にNITE(ナイト)に通知された製品事故情報※1では、踏切で発生した電動車いすの事故は16件※2(ハンドル形15件、ジョイスティック形1件)ありました。事故の被害状況をみると、16件の内訳は死亡事故11件、重傷事故4件、製品破損1件となっています。
踏切で発生した電動車いすの事故の原因について、調査が終了した11件の事故のうち、8件が「製品に起因しないもの」で、残りの3件は「原因不明」となっています。事故原因が「製品に起因しないもの」の中には、不注意や誤った使い方に気を付けることで防げる事故が多くあります。注意点を把握し、事故を未然に防ぎましょう。 - ■踏切で注意すべきポイント
- 介助者とともに通行し、踏切の手前では一時停止及び左右の確認をする
- 踏切の警報が鳴ったら、踏切に入らない
- 踏切は直角に通行するようにし、端を通行しない
- 踏切で立ち往生してしまったら、まず周囲の人に大声で助けを求める
- 電動車いすの使用者だけでなく、踏切を通行中の一般の方々も事故を未然に防ぐため、以下の点へのご協力をお願いします。
- 電動車いすの人を見守る
- 緊急時はためらわずに非常ボタンを押す
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- (※1) 消費生活用製品安全法に基づき報告された重大製品事故に加え、事故情報収集制度により収集された非重大製品事故
- (※2) 重複、対象外情報を除いた事故発生件数
発表資料
映像資料
関連リンク
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-
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