【製安プレスリリース】新生活を迎える方へ、こんろの誤使用による火災にご注意ください
公表日
平成28年3月31日
本件の概要
報道発表資料
- 発表日:
- 平成28年3月31日(木)
- タイトル:
- 新生活を迎える方へ、こんろの誤使用による火災にご注意ください
- 発表者名:
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター
- 資料の概要:
- 4月は進学や就職、転勤などにより、新生活を迎える方が多い季節です。それにより、新たに自炊を始める方も多いのではないでしょうか。
自炊を行うにあたってこんろ※1(ガスこんろ、電気こんろ、IHこんろ)は欠かせませんが、誤った使い方などによる事故が多く発生しており、注意が必要です。
NITE(ナイト)が収集したこんろによる製品事故件数※2は、平成22年度~平成26年度までの5年間に合計917件※3(ガスこんろ692件、 電気こんろ104件、IHこんろ121件)ありました。被害状況を見ると、死亡15件、重傷22件、軽傷113件、拡大被害※4493件、製品破損 等274件となっています。
このうち火災を伴うものは575件(62.8%)あり、死亡・重傷といった重篤な被害のほとんどが火災によるもので、家屋を全焼した火災も合計66件発生しています。
事故の原因としては「誤使用や不注意によるもの」が最も多く、502件(ガスこんろ425件、電気こんろ25件、IHこんろ52件)と全体の半数を超えており、特に注意が必要です。 - ■ 主な事故事例
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- 調理油過熱防止装置のついていないガスこんろで揚げ物を調理後、火を消し忘れたため、鍋の油が発火して、住宅を全焼する火災が発生。
- ガスこんろの使用時、誤って未接続側のガス栓を開き、半開状態となったため、ガス漏れが生じてこんろの点火火花が引火し、周囲を焼損する火災が発生。
- 電気こんろのつまみに身体などが触れて意図せずスイッチが入り、電気こんろの上に置いていた可燃物が発火し、周辺を焼損する火災が発生。
- IHこんろで調理する際、鍋底が反ったり変形した鍋を使用し、揚げ物モードを使用しなかったため、温度センサーが油の温度を正しく計測できず、油が過熱して発火し、レンジフードを焼損。
- こんろは使用頻度が高いため、「周囲に可燃物を置かない」「調理中はその場を離れない」等の注意を日常的に守ることが重要です。これらを習慣づけることによって防止できる事故が多くあります。
また、リコール対象製品による事故も71件発生しています。特に電気こんろのうち、1977年から2004年までに製造・販売された小形キッチンユニットに組み込まれたものについては、スイッチつまみ部に身体や荷物が触れて電源が入ってしまい、周囲の可燃物に着火する事故が多発したため、1990年以降リコール改修が行われています。しかしながら、現在でも未改修品による事故が報告されています。お使いのこんろがリコール対象製品に該当しているか否かについて、NITEホームページ等でご確認いただき、対象製品に該当する場合は使用を中止して、製造事業者等に連絡してください。
新年度のスタートを迎え、新たにこんろを使い始める方を含め、今一度こんろの正しい使い方やリコール対象製品に該当していないか等について確認し、事故を未然に防止しましょう。
- (※1)こんろのグリル部やガスこんろのガス栓、継手及びガスホース等の接続具による事故も含む。
- ・電気こんろ ニクロム線等の熱源を利用するもので、組み込み式、据え置き式及び卓上式がある。
- ・ IH(Induction Heating)こんろ 磁力発生コイルから発生した磁力線が金属製鍋の鍋底を通過する際、電磁誘導の原理によって渦電流が発生し、鍋底の電気抵抗によって生じたジュール熱によって鍋を加熱する。
- (※2)消費生活用製品安全法に基づき報告された重大製品事故に加え、事故情報収集制度により収集された非重大製品事故 (ヒヤリハット情報(被害なし)を含む)。
- (※3)平成28年3月1日現在、重複、対象外情報を除いた事故発生件数。
- (※4)製品本体のみの被害にとどまらず、周囲の製品や建物などにも被害を及ぼすこと。
発表資料
関連リンク
- ポスター(動画付)01家電製品:1-08 電気こんろ1、1-21 IHこんろ、1-28 電気こんろ2
- ポスター(動画付)02燃焼器具:2-03 ガスこんろ1、2-06 ガスこんろのグリル、2-12 ガスこんろ2
- 事故情報データベースへ
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