【製安プレスリリース】 エコフライパン等による一酸化炭素中毒の防止
NITE(ナイト:独立行政法人製品評価技術基盤機構、理事長:安井 至)は、 別添のとおり、「エコフライパン等による一酸化炭素中毒の防止について」の記者説明会を行いました。
公表日
平成27年3月26日
本件の概要
報道発表資料
- 発表日:
- 平成27年3月26日(木)
- タイトル:
- エコ等をうたったフライパン、釜等による一酸化炭素中毒の防止
- 発表者名:
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター
- 資料の概要:
- エコ等をうたい、加熱性や保温性を高めたフライパン、釜等のガスこんろ上で使用する調
理用製品において、製品の使用中に一酸化炭素(以下「CO」という。)警報器が鳴動すると
いった情報が、最近NITE(ナイト)に4件報告されています。
これらの情報は、NITE(ナイト)に通知された製品事故情報※1として報告されたものであ
り、いずれの事象も、人的被害や物的被害は発生していませんが、一般的な構造のフライパ
ン、釜等と比較して、その構造上、排出されるCO濃度が高いため、CO警報器が鳴動したり、
場合によっては死亡に至るおそれがあります。
CO濃度が高くなる原因としては、加熱性や保温性を高めるため、フライパンなどの底面の
形状を、平面ではなくひだ状の構造(フィン)にしたり、釜の構造を、外枠(外釜)と内枠
(内釜)といった二重構造にしていること等によって、供給されたガスの完全燃焼に必要な
空気の供給が制限され、空気不足による不完全燃焼※2を引き起こし、CO濃度が上昇したもの
と推定できます。
これらの製品について、現時点ではCO中毒等は発生しておりませんが、使用環境、換気状
況によっては死亡等の重大事故に至る可能性があるため、今回、緊急に注意喚起を行うこと
としました。
なお、過去には「省エネ」をうたった「省エネ五徳」という製品を、ガスこんろの五徳部
分に装着して使用したことで、CO中毒による3件※3の死亡事故が発生しています。
- (※1) 消費生活用製品安全法に基づき報告された重大製品事故に加え、事故情報収集制度により収集した非重大製品事故やヒヤリハット情報(被害なし)を含んでいます。
- (※2)不完全燃焼とは、空気が不足している、ガスと空気との接触又は混合が不十分である等の理由によって、ガスが完全燃焼せず、途中で酸化反応を停止する現象をいう。不完全燃焼を起こすと、COが含まれるガスが空気中に放出されるため、CO中毒になるおそれがある。
- (※3) 平成9年6月16日、同年12月16日及び平成13年4月22日の3件。現在、当該製品は販売されていない。
http://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/specialnews/019trive.html
発表資料
関連リンク
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- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター 事故調査統括課
-
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