家具や住宅用設備による高齢者及び子どもの事故の防止について(注意喚起)
NITE(ナイト:独立行政法人製品評価技術基盤機構、理事長:安井 至)は、 別添のとおり、「家具や住宅用設備による高齢者及び子どもの事故の防止について」の記者説明会を行いました。
本件の概要
1.報道発表資料
- 資料の概要:
- NITE(ナイト)に通知された製品事故情報※1において、家具や住宅用設備※2による事故が平成21年度から平成25年度までの5年間に、合計805件※3ありました。
被害状況別に見ると、死亡事故1件、重傷事故151件、軽傷事故238件、拡大被害※4111件、製品破損※4292件ほか12件となっています。
60歳以上の高齢者※5及び10歳未満の子供※5に注目すると、高齢者の事故は142件(被害者106人)発生しており、子供の事故は合計55件(被害者47人)発生しています。
特に高齢者においては重篤な被害の発生割合が高く、注意が必要です。 - 家具や住宅用設備による事故においては、次のような事故が多く発生しています。
- 折りたたみいすを踏み台として使用したため、バランスを崩して転倒し、骨折した。 (60歳代・重傷)
- テレビ台のキャスターのねじ締め付けが不十分だったため、キャスターが緩み、テレビ台を移動した時にバランスが崩れてテレビが落下し、破損した。(60歳代・製品破損)
- クローゼットの折戸を開け閉めしていたところ、折戸の隙間に右手親指を入れた状態で扉が閉まったため、指が挟まれて爪が剥がれた。(3歳未満・軽傷)
家具や住宅用設備による事故は、設計、製造又は表示等に問題がある等の「製品に起因する事故」が約半数を占めていますが、製品の事故情報や社告・リコール情報を入手することで未然に防げる事故もあります。一方、使用者の誤使用や不注意等の「製品に起因しない事故」は、重傷、軽傷などの人的被害に至る場合が多く、常日頃のメンテナンスや使用の際の注意によって未然に防げる事故が多くあります。
9月15日に敬老の日を迎えるにあたり、家具や住宅設備による事故に遭いやすい高齢者や子供の事故を防ぐため、住宅内での日常的な安全管理を行う保護者の皆様に、社告・リコール情報の周知徹底も含めて、製品を正しく使用していただくため、注意喚起を行うこととしました。- (※1)
- 消費生活用製品安全法に基づき報告された重大製品事故に加え、事故情報収集制度により収集された非重大製品事故やヒヤリハット情報(被害なし)を含む。
- (※2)
- いすやテーブル、棚等の家具及びドアや手すり、浴槽等の住宅用設備を含む。ただし、介護用ベッドや介護用手すり等の介護用設備機器類等は含まない。
- (※3)
- 平成26年7月31日現在、重複、対象外情報を除いた事故発生件数。
- (※4)
- 製品本体のみの被害にとどまらず、周囲の製品や建物などにも被害を及ぼすこと。 被害状況別で、人的被害と同時に物的被害が発生している場合は、人的被害の最も重篤な分類でカウントし、物的被害には重複カウントしない。
- (※5)
- NITE事故情報収集データベース分析上、10歳未満を子供、60歳以上を高齢者と表現している。
発表資料
関連リンク
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