Vol.413 9月27日号 「電子レンジの事故」
食欲の秋がやって来ました。コロナ禍で自炊をする方も増えたのではないでし
ょうか。最近は、SNSで電子レンジを使用した簡単調理や、時短レシピが紹介
されているのをよく見かけます。電子レンジは便利ですが掃除を怠ったり、
加熱をし過ぎたり、電子レンジでの加熱に適さない食材を入れたりすると大き
な事故につながるおそれがあります。今回は電子レンジの事故を紹介します。
項目一覧
- 1.電子レンジの事故
- 2.製品事故収集情報(8月28日~9月10日 受付 89件)
- 3.リコール情報(6件)
- 4.その他の製品安全情報
・ミプロ製品安全セミナーのご案内
・「令和4年度JACセミナー」参加者募集のお知らせ
・「SAFE-Lite」のご案内
・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について
1.電子レンジの事故
【事例1】
電子レンジを使用中、庫内から出火した。
→庫内に食品かすなどの汚れが付着した状態で使用したため、食品かすが
加熱され、炭化して焼損したものと考えられます。
【事例2】
電子レンジを使用中、温めていたご飯から煙が発生し、火災報知器が鳴
動した。
→使用者が食品を手動レンジモードで長時間加熱したため、発煙に至った
ものと考えられます。
なお、取扱説明書には、「手動レンジで加熱する場合は、設定時間を控
えめにし、様子を見ながら加熱する。」旨、記載されています。
【事例3】
電子レンジを使用していたところ、庫内で調理物が破裂し、庫内の底面
が割れた。
→ゆで卵を加熱したため、ゆで卵が破裂した衝撃により、庫内のガラスプ
レートが破損したものと考えられます。
なお、「ゆで卵の加熱をしない」旨、取扱説明書に記載されています。
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【事例1の注意事項】
・庫内をこまめに掃除する。
電子レンジの庫内はこまめに掃除を行ってください。庫内やドアに食品
かすが付着したまま使用すると、炭化してスパークが発生し発火するお
それがあります。
【事例2の注意事項】
・加熱のし過ぎに注意する。
食品などを電子レンジで加熱し過ぎると炭化し、発火する場合があります。
食品の様子を見ながら少しずつ加熱することでこれらの事故を防ぐことが
できます。水分が少ない食品(パンや芋など)は水分を多く含む食品より
も比較的早く炭化し、スパークして発火します。また、油分を含む食品は、
加熱し過ぎた際に爆発的に燃焼するおそれがあるため、注意が必要です。
【事例3の注意事項】
・加熱対象に注意する。
ゆで卵などの電子レンジで温めることを禁止されている食品は、加熱した
場合、内部の蒸気が抜けず圧力が上昇し、破裂に至ります。取扱説明書な
どに記載されている、電子レンジで温めてはいけないものを事前に取扱説
明書で確認しておきましょう。
■その他の電子レンジの事故の事故情報も併せてご参照ください。
(映像資料:リンク先で動画が視聴できますので是非ご覧下さい)
(1)電子レンジ「3.食品が過加熱で発火」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/01240101.html
(2)電子レンジ「4.庫内の汚れが発火」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/17042701.html
(3)電子レンジ「5.ゆで卵の破裂」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/18032301.html
(注意喚起ミニポスター)
(1)電子レンジで加熱し過ぎると
https://www.nite.go.jp/data/000004824.pdf
(2)電子レンジ内の発火事故
https://www.nite.go.jp/data/000085156.pdf
(3)電子レンジで使用できない容器に注意
https://www.nite.go.jp/data/000112951.pdf
■その他の事故事例は、「事故情報の検索」で「電子レンジ」等をキーワー
ドに検索していただけます。
https://www.nite.go.jp/jiko/jiko-db/accident/search/
2.製品事故収集情報
消費生活用製品の事故情報収集状況
(8月28日~9月10日 受付 89件)
NITEに通知のあった事故情報から、件数の多い製品を掲載します。
製品名 ( 事故状況と件数 )
1.洗面化粧台 ( 破損等 8件 )
2.エアコン ( 火災等 7件 )
3.バッテリーパック ( 火災等 6件 )
4.太陽電池モジュール( 火災等 5件 )
5.踏み台 ( 重傷等 2件 )
最新事故情報(これまでの受付情報もご確認いただけます)
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/information/index.html
事故情報の提供をお願いいたします。
事故の再発防止のため、有効に活用させていただきます。
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/shushu/index.html
3.リコール情報
- 株式会社ダルトン(法人番号:4080001003305)
「時計」2022/07/25(HP)
【詳細】https://www.dulton.jp/news1/detail/142
- 株式会社TSI(法人番号:3010901033788)
「サンダル」2022/07/07(HP)
【詳細】https://www.tsi.inc/#info
- 株式会社TSI(法人番号:3010901033788)
「衣類(ワンピース)」2022/07/25(HP)
【詳細】https://www.tsi.inc/#info
- 株式会社イーラリー(法人番号:5110001010692)
「ガストーチ」2022/07/25(HP)
【詳細】https://www.erally.co.jp/info/163/
- ローヤル株式会社(法人番号:7010501015002)
「玩具」2022/08/05(HP)
【詳細】https://www.toyroyal.co.jp
- レッドレンザージャパン株式会社(法人番号:2010001168412)
「充電器(防爆LEDライト用)」2022/07/01(HP)
【詳細】https://ledlenser.co.jp/blogs/news-event/20220627
4.その他の製品安全情報
・ ミプロ製品安全セミナーのご案内
~食品用器具(食器・キッチン用品等)の輸入届出と検査~
主催: 一般財団法人対日貿易投資交流促進協会(ミプロ)
食品衛生法の対象である「器具」(食器、調理器具や調理家電等)を輸入
通関する際の輸入届出と自主検査についてセミナーを開催します。
現場を知る登録検査機関の講師が、輸入通関をスムーズに進めるための基
本知識と留意点を解説します。
【日時】2022年10月6日(木)14:00~15:30
【開催方法】Zoomによるライブ配信
【参加費】無料
【詳細・申込】
https://krs.bz/mipro/m/config-id-2210anzenweb?e_3873=1&e_3885=5
【問合せ先】(一財)対日貿易投資交流促進協会(ミプロ)
TEL:03-3971-6571 担当:日戸
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・「令和4年度JACセミナー」参加者募集のお知らせ
2022年10月5日(水)13:00~16:00(予定)
※詳細 https://www.nite.go.jp/iajapan/jac/information/2022seminar.html
NITEが国内の5つの認定機関と共に活動している
「日本認定機関協議会(JAC)」主催のセミナーを、以下のとおり開催します。
様々な分野の認定・認証についてご紹介します。ぜひご参加ください。
○日時:2022年10月5日(水)13:00~16:00
○実施形態:Zoomウェビナーによるオンラインセミナー
○参加費:無料
○定員:400名
○内容:カーボンニュートラル、アセットマネジメント、
オーガニック水産物に関する認定・認証制度について
※セミナープログラム https://www.nite.go.jp/data/000140211.pdf
○募集期間:2022年9月5日(月)~ 2022年10月5日(水)開演まで
○申込み方法:以下Zoom内フォームよりお申し込みください。
https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_hCXzHJ4xRbyvgFMfJqP8cA
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・「SAFE-Lite」のご案内
NITEは、より安心・安全な社会になることを目指して、製品安全に関する
情報を発信してきました。NITEのウェブサイトでは、事故情報データベー
ス、リコール情報や誤使用に関する注意喚起などを発信しています。その
中で、製品事故情報をどなたでも簡単にウェブ検索できるシステムとして、
「SAFE-Lite」というサービスを提供しております。
「SAFE-Lite」は、サービス開始以来、多くの方にご活用いただいています。
スマートフォンの小さな画面とタッチ操作に配慮したシンプルな操作性で、
6万件にも及ぶ製品事故情報を専門用語(例えば「異音」)でなく普段お使
いの言葉(例えば「ガラガラ」)で検索できます。
「SAFE-Lite」で製品事故を検索すると、同じ現象の事故だけではなく、
よく似た事故情報も表示されます。これにより、様々な視点から事故となる
危険性やその場合の被害状況などを調べられることで、事故の未然防止に
つながることを期待しています。
【SAFE-Lite】
https://safe-lite.nite.go.jp/
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・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について
消費者庁
消費者庁は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告の
あった重大製品事故について、以下のとおり公表しています。
9/13 11件
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_220913_01.pdf
9/16 15件
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_220916_01.pdf
9/21 6件
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_220921_01.pdf
編集後記
私も最近なるべく自炊するよう心がけていて、SNSでレシピを見つけるのがちょ
っとした趣味になっています。自分で作ったものを食べると健康的ですし元気
が出る気がします。時短のため事前(煮る前)に野菜を電子レンジで加熱して
おくなど、電子レンジは毎日使うので、こまめな掃除をしたり加熱時間に注意
したり、この機会に使用方法を見直したいと思います。ちなみに秋の味覚“栗”
はしっかり切り込みを入れないと破裂しますので注意しましょう!
お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター 製品安全広報課
-
TEL:06-6612-2066
FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図