製品安全

Vol.400  3月8日号 「配線器具の事故」

テーブルタップ・延長コードなど、配線器具の事故が毎年発生しています。
ここ数年は事故の増加傾向がみられ、テレワークの普及・増加により、配線器具の使用が増えたことの影響が考えられます。配線器具や配線状況を点検し、事故を未然に防ぎましょう。

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項目一覧

  • 1.配線器具の事故
  • 2.製品事故収集情報(2月20日~3月5日 受付 63件)
  • 3.リコール情報( 3件)
  • 4.  その他の製品安全情報
    ・SAFE-Liteのご案内
    ・PL対策推進協議会第3回大会2022開催のご案内
    ・iPod nanoの製品事故に係る定期報告
    ・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について

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1.配線器具の事故

【事例1】
  テーブルタップの電源タップ付近から出火し、周辺を焼損した。

→観賞魚用水槽の近くで使用したため、テーブルタップに接続していた電源
プラグに水槽から跳ねた水分が付着してトラッキング現象※が発生し、出
火したものと考えられる。

(※)トラッキング現象:付着したほこりや水分によりトラック(電気の通り
道)が生成され、異常発熱する現象。
     
【事例2】
  延長コードを使用中、差込みプラグと壁コンセントを焼損した。

  →多数の電気製品を接続し使用していたため、接続可能な最大消費電力を超
えて、差込みプラグが異常発熱し、焼損したものと考えられる。

【事例3】
  テーブルタップを使用中、テーブルタップ及び周辺を焼損する火災が発生し
た。

  →テーブルタップのコードの芯線が外力により断線した状態で使用されたこ
とで異常発熱が生じ、ショートして出火に至ったものと考えられる。


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【事例1の注意点】
電源プラグはコンセントとの間に隙間が生じないようにしっかりと差し込み、
定期的に掃除してほこりを取り除いてください。電源プラグとコンセントと
の間に隙間がある状態で長期間差したままにすると、電源プラグに異物が接
触したり、ほこりが付着したりすることで、ショートやトラッキング現象が
生じるおそれがあります。アルコール消毒液も浸入すればショートやトラッ
キング現象を引き起こすおそれがあるので、コンセントの差込口に液が直接
かからないように注意してください。

【事例2の注意点】
テーブルタップや延長コードには接続可能な最大消費電力(何ワット[単位:
  W]まで接続できるか)または定格電流(何アンペア[単位:A]まで接続でき
  るか)が定められています。電気製品を接続する際は、接続可能な最大消費
  電力を超えないように注意してください。接続可能な最大消費電力または定
格電流は、取説説明書や本体表示を確認してください。

【事例3の注意点】
延長コードやテーブルタップの電源コードを折り曲げる、踏みつける、とい
った外部から電源コードに無理な力が加わる使い方をすると、電源コードの
芯線が断線して、異常発熱や発火の原因となるおそれがあります。電源コー
ドは取り回しに注意し、机や椅子の脚などで踏みつけないように気を付けて
ください。


  ■NITEでは2022年2月24日に配線器具の事故に関する注意喚起
「減少傾向から一転、2年連続事故増加 ~配線器具の火災に注意!!~」
をプレスリリースしました。

https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2021fy/prs220224.html

■その他の配線器具の事故情報も併せてご参照ください。
(映像資料:リンク先で動画が視聴できますので是非ご覧下さい)
(1)コンセント「1.トラッキング現象によるコンセントの発火」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/2022022401.html
(2)コンセント「2.消費電力の超過による発熱」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/2022022402.html
(3)テーブルタップ・延長コード「3.束ねたコードの発火2」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/18012501.html
(4)テーブルタップ・延長コード「6.変形したプラグを使用して発火」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/2020122401.html
(5)テーブルタップ・延長コード「7.洗浄液の浸入でトラッキング現象」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/2020122402.html
(6)電源プラグ「1.トラッキング現象で発火」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/01320101.html
(7)電源プラグ「2.トラックが成長する過程」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/015012903.html

(注意喚起ミニポスター)
(1)消費電力の超過で発熱
      https://www.nite.go.jp/data/000133722.pdf
(2)変形したプラグの事故
      https://www.nite.go.jp/data/000117450.pdf
(3)たこ足配線の危険性
      https://www.nite.go.jp/data/000104001.pdf
(4)配線器具の事故
      https://www.nite.go.jp/data/000086394.pdf
(5)配線器具による事故
      https://www.nite.go.jp/data/000077654.pdf
(6)テーブルタップからの発火事故
      https://www.nite.go.jp/data/000004226.pdf

■その他の事故事例は、「事故情報の検索」で「コンセント」、「テーブル
タップ」等をキーワードに検索していただけます。
https://www.nite.go.jp/jiko/jiko-db/accident/search/

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2.製品事故収集情報

消費生活用製品の事故情報収集状況
(2月20日~3月5日 受付  63件)
NITEに通知のあった事故情報から、件数の多い製品を掲載します。

製品名( 事故状況と件数 )

  • 1.石油ファンヒーター ( 死亡等  4件)
  • 2.エアコン ( 火災等  4件)
  • 3.電気毛布         ( 軽傷等  3件)
  • 4.照明器具 ( 火災等  3件)
  • 5.IH調理器        ( 火災等  3件)

最新事故情報(これまでの受付情報もご確認いただけます)
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/information/index.html

事故情報の提供をお願いいたします。
事故の再発防止のため、有効に活用させていただきます。
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/shushu/index.html
 

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3.リコール情報

  • ・株式会社トパック(法人番号:6120001024492)
      「雑誌付録付き(裁縫セット)」2021/11/05(HP)
    【詳細】https://tkj.jp/book/?cd=TD020383&path=&s1=
  • ・株式会社テクノインパルス(法人番号:7040001043896)
      「電気接着器」2022/02/21(HP)
    【詳細】http://www.technoimpulse.com/news/20220301.pdf
  • ・ファイヤーサイド株式会社(法人番号:6010001209633)
      「サウナストーン」2022/03/01(HP)
    【詳細】https://www.firesidestove.com/info/93035.html

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4.その他の製品安全情報

・SAFE-Lite
        
NITEは、より安心・安全な社会になることを目指して、製品安全に関する情報
を発信してきました。NITEのウェブサイトでは、事故情報データベース、
リコール情報や誤使用に関する注意喚起などを発信しています。

NITEのホームページでは事故情報をどなたでも簡単にウェブ検索できる
「SAFE-Lite」をサービス提供しております。

「SAFE-Lite」は、製品の危険性を評価するリスクアセスメント・ツール
「製品事故予測システムSAFE」の「あいまい」機能をWeb化したシステムです。
 NITEのホームページから「SAFE-Lite」へアクセスできます。

お使いの製品で異常を感じた際に、「SAFE-Lite」で事故となる危険性を調べる
ことで、必要な対策の参考情報を得ることができます。

ご利用の際は、製品の利用者が普段お使いの言葉で、製品事故が発生する前に
みられる「予兆(現象)」情報を「SAFE-Lite」に入力すると、同じ現象の事故だけ
ではなく、よく似た事故情報も表示されます。これにより、様々な視点から事故
となる危険性やその場合の被害状況などを調べられることで、事故の未然防止に
つながることを期待しています。

SAFE-Lite サイト
https://safe-lite.nite.go.jp/

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・PL対策推進協議会第3回大会2022開催のご案内

一般社団法人PL対策推進協議会

コロナ禍が長引き、特にオミクロン株では労働力への影響で経営にも大きな
負担になっています。 そういう中でも製品に関わる、特に事故やリコール
などが起きるとこれは深刻な状態になります。 そのような状況の中で、パン
デミックにより疲弊した「産業界を活性化させられる製品安全対策によるSDGs
の目標達成」などについて様々な発表、ご意見をいただきたいと思います。
元々PLという取り組みはCSRの原点ですので、会社ブランドと大きく関わって
います。ESG投資でも「製品安全のスマート化」として注目されています。
皆様のご参加をお待ちしています。


開催日 :令和4年 4月15日(金曜日) 12:00-16:00 (11:30受付開始)
開催方法:会場及びZoomによるハイブリッド開催
  ・基調講演: 明治大学名誉教授  向殿政男
  ・総評 : 経産省製品安全課製品事故対策室長 望月知子
会 場:板橋グリーンホール601 東京都板橋区栄町36-1
定 員:会場参加 40名 Zoom参加 100名
参加費 :無料

主催:(一社)PL対策推進協議会
共催:(一社)PL研究学会
後援:(一財)ボーケン品質評価機構、(国研)農業・食品産業技術総合
研究機構(一財)電気安全環境研究所、(一社)セーフティグロー
バル推進機構、(株)ロダン21、以上(現在確定分)

参加申し込み、詳細は以下URLよりお願いいたします。
https://pl-taisaku.org/?p=3853


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・iPod nanoの製品事故に係る定期報告

経済産業省

令和4年2月24日付、Apple Japan合同会社(旧 アップル ジャパン株式会
  社)の経済産業省へのiPod nano(第一世代)の製品事故に係わる定期報
  告がありました。令和4年1月1日から31日までの本体・バッテリー交換件
  数は77件となっています。同社が対策を開始した平成22年8月11日以降の
  本体・バッテリー交換件数の累計は307,333件となっています。
 
 https://www.meti.go.jp/product_safety/download/kouhyou220224_1.pdf
    
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・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について

消費者庁

消費者庁は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告の
あった重大製品事故について、以下のとおり公表しています。

2/25   13件 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_220225_01.pdf
3/1     19件 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_220301_01.pdf
3/4     25件 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_220304_01.pdf
3/8     13件 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_220308_01.pdf

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編集後記

我が家でテーブルタップや延長コードを一番多く使っているのは、パソコンデスク周りです。数えてみるとデスク周りだけでおよそ20口分のコンセントを使用していました。多くの電源コードに諸処のPC接続ケーブルも加わって、コー
ドだらけになっていますが、そうなると今度はコードが邪魔で掃除が億劫になり、どんどんホコリがたまってしまいます。利便性の関係で表に出しておきたい配線も多くあるため、どう整理すればいいのか、大変悩ましいです。

PSマガジン配信先の紹介等PSマガジンの普及にご協力をお願い致します。また、社内報や広報誌、回覧板などへの掲載も歓迎致します。
                                                             
PSマガジンに関するお問い合わせ、「その他の製品安全情報」欄へ掲載のご希望などがありましたら、以下のメールアドレスまでご連絡ください。
 Eメール:ps【アットマーク】nite.go.jp
(メールを送る際は【アットマーク】を@に変えてください)

配信停止、パスワード変更等は以下URLよりお願いいたします。
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/mailmagazin/index.html

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  製品安全広報課
TEL:06-6612-2066  FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図