Vol.399 2月22日号 「照明器具の事故」
例年3月から4月にかけては引っ越しシーズンです。今まで使っていた照明器具を引っ越し先でも使おうという方は多いと思いますが、照明器具の経年劣化や器具と電球・ランプの誤った組み合わせで事故が起きることもあります。今回は、照明器具の事故をご紹介します。
項目一覧
- 1.照明器具の事故
- 2.製品事故収集情報(2月6日~2月19日 受付 78件)
- 3.その他の製品安全情報
・SAFE-Liteのご案内
・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について
・ NITE講座「“バイオものづくり”の社会実装を目指して@バイオテクノロジーセンター」受講者募集のお知らせ
1.照明器具の事故
【事例1】
照明器具に蛍光灯を取り付けて使用中、製品を焼損する火災が発生した。
→長期使用(20年以上)により、照明器具の内部部品が絶縁劣化した
ため、ショートして異常発熱し、出火に至ったものと考えられます。
【事例2】
使用中の照明器具を焼損し、周辺を汚損する火災が発生した。
→照明器具に、全長及び出力の異なる非適合のハロゲンランプを無理に
取り付けて使用したため、ランプ周辺の樹脂が過熱し、焼損したものと
考えられます。
なお、本体には、「適合ランプの種類」及び「適合ランプ以外は使用し
ない。」旨、記載されていました。
【事例3】
使用中の照明器具から異臭がし、器具の一部が焼損した。
→電源周波数が60Hz地域専用の照明器具を50Hz地域で使用したため、内
部部品を流れる電流が増加して温度が上昇したことで、ショートして焼
損したものと考えられます。
なお、本体には「60Hz地域専用器具、50Hz地域での使用は焼損のおそれ
がある。」旨、表示されていました。
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【事例1の注意点】
照明器具を長期間使用したことによる経年劣化の事故が多く発生してい
ます。使用中に照明が明滅する、急に消える、異音がするなど、異常が
生じた場合は使用を中止し、製造メーカーなどに相談してください。
【事例2の注意点】
取扱説明書や表示を確認して、必ず各照明器具に適合したランプを使用
してください。非適合のランプを取り付けて使用すると火災に至るおそ
れがあります。
【事例3の注意点】
近年は50、60Hz両方の電源周波数に対応したヘルツフリー製品が多いで
すが、使用期間が長い製品などには対応していないものもあり、指定と
異なる周波数で使用することで事故に至るおそれがあります。取扱説明
書や表示で、使用する地域の周波数に対応しているか確認してください。
■その他の照明器具の事故情報も併せてご参照ください。
(映像資料:リンク先で動画が視聴できますので是非ご覧下さい)
(1)照明器具「1.センサーライトで衣類が発火」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/01260102.html
(2)照明器具「2.投光器で周囲が発火」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/1411.html
(3)照明器具「3.ダウンライトに指定外のランプを使用して発火」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/1412.html
(4)照明器具「4.風の影響でセンサーライト近傍の布が発火」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/20190822.html
(注意喚起ミニポスター)
(1)照明器具による事故
https://www.nite.go.jp/data/000083141.pdf
(2)自然災害をきっかけに発生する製品事故
https://www.nite.go.jp/data/000100009.pdf
■その他の事故事例は、「事故情報の検索」で「照明器具」等をキーワード
に検索していただけます。
https://www.nite.go.jp/jiko/jiko-db/accident/search/
2.製品事故収集情報
消費生活用製品の事故情報収集状況
(2月6日~2月19日 受付 78件)
NITEに通知のあった事故情報から、件数の多い製品を掲載します。
製品名( 事故状況と件数 )
- 1.電気ストーブ ( 火災等 10件)
- 2.エアコン ( 火災等 4件)
- 3.洗面化粧台( 破損等 4件)
- 4.ガストーチ ( 火災等 3件)
- 5.電子レンジ( 火災等 2件)
最新事故情報(これまでの受付情報もご確認いただけます)
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/information/index.html
事故情報の提供をお願いいたします。
事故の再発防止のため、有効に活用させていただきます。
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/shushu/index.html
3.その他の製品安全情報
・SAFE-Lite
NITEは、より安心・安全な社会になることを目指して、製品安全に関する情報
を発信してきました。NITEのウェブサイトでは、事故情報データベース、
リコール情報や誤使用に関する注意喚起などを発信しています。
NITEのホームページでは事故情報をどなたでも簡単にウェブ検索できる
「SAFE-Lite」をサービス提供しております。
「SAFE-Lite」は、製品の危険性を評価するリスクアセスメント・ツール
「製品事故予測システムSAFE」の「あいまい」機能をWeb化したシステムです。
NITEのホームページから「SAFE-Lite」へアクセスできます。
お使いの製品で異常を感じた際に、「SAFE-Lite」で事故となる危険性を調べる
ことで、必要な対策の参考情報を得ることができます。
ご利用の際は、製品の利用者が普段お使いの言葉で、製品事故が発生する前に
みられる「予兆(現象)」情報を「SAFE-Lite」に入力すると、同じ現象の事故だけ
ではなく、よく似た事故情報も表示されます。これにより、様々な視点から事故
となる危険性やその場合の被害状況などを調べられることで、事故の未然防止に
つながることを期待しています。
SAFE-Lite サイト
https://safe-lite.nite.go.jp/
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・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について 消費者庁
消費者庁は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告の
あった重大製品事故について、以下のとおり公表しています。
- 2/10 25件 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_220210_01.pdf
- 2/15 16件 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_220215_01.pdf
- 2/18 18件 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_220218_01.pdf
- 2/22 18件 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_220222_01.pdf
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NITE講座「“バイオものづくり”の社会実装を目指して@バイオテクノロジーセンター」
受講者募集のお知らせ
本講座では、生物資源を多面的に利活用するための有用な情報を提供します。
本講座を受講することにより、生物資源及びその情報の入手、利活用に必要
な知識を得ることができます。
【日 時】2022年 3月10日(木曜日)14:00~15:40
【実施形態】Zoomウェビナーによるオンラインセミナー
【定 員】450名
【受 講 料】無料(受講登録が必要です)
【対 象 者】企業・大学等において生物遺伝資源の利用に携わっている方や
これから携わる方、生物遺伝資源の利活用に興味のある方など
【募集期間】2022年3月10日(木曜日)講座開催終了まで
【詳 細】URL: https://www.nite.go.jp/nbrc/information/nite_lectureship_2021later.html
申込み等に関しては、上記のホームページの受講登録フォームからお願いいたします。
編集後記
照明器具は、部屋の雰囲気に大きな影響を与えます。多種多様なデザインの照明器具が販売されており、特に近年はLED照明の登場によって、デザインの自由度が増しており、理想の器具を求めて、多くの時間とコストをかけた方も少なくないかと思います。私もちょっと照明にこだわった経験があるのですが、そうなると思い入れが強くなり、ついつい何十年も使用し続けてしまうこともあります。経年劣化の事故の中には、そんな事情もあったりするのだろうかと思ったこの頃です。
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Eメール:ps【アットマーク】nite.go.jp
(メールを送る際は【アットマーク】を@に変えてください)
配信停止、パスワード変更等は以下URLよりお願いいたします。
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/mailmagazin/index.html
お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター 製品安全広報課
-
TEL:06-6612-2066
FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図