Vol.347 12月24日号 「電気ストーブの事故」
今年もあと残すところ一週間。寒さも厳しくなってきました。暖房器具もフル稼働で朝から夜寝る前まで暖房器具のお世話になっています。
前回は石油ストーブの事故をご紹介しましたが、今回は電気ストーブの事故をご紹介いたします。
項目一覧
- 1.電気ストーブの事故
- 2.製品事故収集情報(10月27日~11月9日 受付 120件)
- 3.リコール情報(5件)
- 4.その他の製品安全情報
・第2回製品リコール検討委員会開催のお知らせ 一般社団法人 PL研究学会
・「第1回KEC製品安全フォーラム」のご案内 一般社団法人 KEC関西電子工業振興センター
・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について
1.電気ストーブの事故
【事例1】
電気ストーブを使用中、製品と周囲を焼損する火災が発生した。
→脱衣場を暖めるために電気ストーブのスイッチを入れ、その場を離れて別の部屋にいたところ、火災が発生した。製品に繊維が付着していたことから、使用していた電気ストーブに可燃物が接触し、火災に至ったものと考えられる。
【事例2】
電気ストーブを使用中、製品及び周辺を焼損する火災が発生し、就寝中の使用者が死亡した。
→就寝中に電気ストーブを寝具の近くで使用していたため、布団が電気ストーブに接触し、火災に至ったものと考えられる。
【事例3】
電気ファンヒーターを使用中、製品と周囲を焼損する火災が発生した。
→本体側の電源コードのコードプロテクターに大きな力が繰り返し加わり、損傷した電源コードが断線し、出火したものと考えられる。
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【事例1の注意事項】
目を離すときには電源スイッチを切り、電源プラグを抜きましょう。部屋を暖めようとするなどして使用中にその場を離れている間に、可燃物が接触して火災が発生した事故があります。発見が遅れ、製品のみならず周辺を焼損する事態に至る可能性が高いため、外出や使用しない時を含め、目を離すときには電源スイッチを切り、電源プラグを抜いてください。
【事例2の注意事項】
就寝する前に必ず消火し、完全に消えたことを確認しましょう。ストーブをつけたまま就寝すると、寝具などの可燃物が高温部に触れ、可燃物に着火するおそれがあり、危険です。さらに就寝中は発見が遅れやすく、大きな火災につながるおそれがあります。就寝時の使用は絶対にしないでください。
【事例3の注意事項】
電源コードを引っ張らない、折り曲げないようにしましょう。電源プラグと電源コードの付け根(コードプロテクター)で電源コードが断線し、スパークが発生し火災に至っています。電源プラグをコンセントに差し込んだまま製品を移動させないでください。また、抜く際は電源プラグを持って抜いてください。同様に、保管時に電源コードを本体にきつく巻き付けないでください。いずれの場合も電源コードに大きな力が加わり、断線するおそれがあります。
■NITEでは2019年11月28日に暖房器具の製品事故をプレスリリースしています。
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2019fy/prs191128.html
■電気ストーブ・ファンヒーターの製品事故に関する資料も併せてご参照ください。
(再現実験映像:リンク先で動画が視聴できますので是非ご覧下さい)
(1)電気ストーブ「1.洗濯物の落下」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/01180101.html
(2)電気ストーブ「2.洗濯物の接触」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/01180102.html
(3)電気ストーブ「3.ふとんの接触」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/02110102.html
(4)電気ストーブ「4.落下したタオルから発火」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/17112201.html
(5)電気ストーブ「5.地震による電気ストーブの火災」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/1051.html
(注意喚起ミニポスター)
(1)電気ストーブの事故
https://www.nite.go.jp/data/000087910.pdf
■その他の事故事例は、「事故情報の検索」で「電気ストーブ」などをキーワードに検索していただけます。
https://www.nite.go.jp/jiko/jiko-db/accident/search/
2.製品事故収集情報
消費生活用製品の事故情報収集状況
(10月27日~11月9日 受付120件)
NITEに通知のあった事故情報から、件数の多い製品を掲載します。
製品名 ( 事故状況と件数 )
- 1.自転車 (重傷等 57件)
- 2.自転車用幼児座席 (重傷等 11件)
- 3.電気洗濯機 (火災等 3件)
- 3.配線器具 (火災等 3件)
- 3.電子レンジ (火災等 3件)
- 3.LEDランプ (火災等 3件)
- 3.携帯電話機 (死亡等 3件)
- 3.脚立 (重傷等 3件)
最新事故情報(これまでの受付情報もご確認いただけます)
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/information/index.html
事故情報の提供をお願いいたします。
事故の再発防止のため、有効に活用させていただきます。
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/shushu/index.html
3.リコール情報
- ・アールビバン株式会社 (法人番号 7010701024331)
「照明器具(クリップ式)」12/02(HP)
【詳細】https://www.artvivant.net/ir/release/20191202.pdf - ・有限会社シモタニ (法人番号 5200002027504)
「ペレットストーブ」12/09(HP)
https://www.shimotani.com/ - ・株式会社マウスコンピューター (法人番号 2010501029279)
「ノートパソコン」12/09(HP)
【詳細】https://www2.mouse-jp.co.jp/ssl/user_support2/info.asp?N_ID=427. - ・株式会社ユニットコム (法人番号 2120001037218)
「ノートパソコン」12/09(HP)
【詳細】https://www.pc-koubou.jp/data/info04/ - ・株式会社尾上製作所 (法人番号 7140001058190)
「ゆたんぽ」12/17(HP)
【詳細】http://www.onoess.co.jp/2019_news4.htm
4.その他の製品安全情報
・第2回製品リコール検討委員会開催のお知らせ 一般社団法人 PL研究学会
第1回目(2019/11/15)で課題抽出を行ない、下記のようなテーマについての検討を行います。具体的なリコール事例などを通し、より効果的なリコールや自主回収の実施について意見交換を行ないます。尚、テーマ、又発表いただく先生などについては、当学会のwebサイトにて適時更新しますので、ご確認ください。
・開催日時:2020年1月31日(金)14:30~16:30(受付開始14:00)
・会場:国立大学法人 電気通信大学UECアライアンスセンター 100周年記念ホール
・費用:無料 終了後同一場所にて意見交換会があり、どなたでも参加できます(費用1,000円)
【検討内容】
1.リコールと自主回収の定義
2.プロセス及び重要事項
「リコールに関連するより広い市場トラブルへの品質保証」
3.市場トラブルに関する活動の5つのレベル
4.流通段階で梱包されているリコール品識別方法
5.再販市場(中古・リサイクル)での再販事業者(個人)の責任と品質を
保持するための規制及び品質確認方法
6.消費者が使用前にリコール品であるか否かの確認を促す方法
7.センサーに対する懸念
■お申し込み、詳細などは一社)PL研究学会(下記webサイト)でご確認ください。
https://aplics.org/
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・「第1回KEC製品安全フォーラム」のご案内 一般社団法人 KEC関西電子工業振興センター
近年、ネットワーク化、ソフトウェアによる自動化、モバイル化などの技術革新に伴い、製品カテゴリが多種多様になってきています。このよ
うな製品の多様化に伴い安全を確保する取り組みも様々な視点から対応が求められます。明治大学名誉教授 向殿政男氏に基調講演にご登壇いただき、製品安全にかかわる業界の第1人者を講師陣に迎えて今後の安全対策についてご講演いただきます。
【開催日】 2020年2月7日(金)
【会 場】グランフロント大阪 タワーC カンファレンスルームC03+04
【参加費】 KEC会員5,000円(非会員7,000円)(税込み)
【詳細・申込】 https://www.kec.jp/seminar/psf19/
問合せ先: 一般社団法人KEC関西電子工業振興センター
専門委員会推進部 事務局 藤田 泰男
TEL:0774-29-9041 E-mail:publication01@kec.jp
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・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について 消費者庁
消費者庁は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告のあった重大製品事故について、以下のとおり公表しています。
- 12/13 19件 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_191213_01.pdf
- 12/17 16件 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_191217_01.pdf
- 12/20 12件 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_191220_01.pdf
- 12/24 16件 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_191224_01.pdf
編集後記
二回にわたって石油ストーブ、電気ストーブと、暖房器具の事故をとりあげました。
他にもこたつ、電気カーペット、エアコンなど、暖房器具はいろいろありますが、寒い冬の日、汗をかきつつ家族や仲間とつっつくお鍋。これにまさる暖房はないでしょう。クツクツと煮立った土鍋に好きな具材を入れると、もう待ちきれないとばかりにあちこちからお箸が伸びてきます。
みんなの笑顔がはじけて、まあるくなったお腹をさすりながら、ああ、もうお腹いっぱい、と締めのうどんをつつきます。窓は湯気で曇って、部屋中に美味しいにおいが立ちこめて、心も体もぽっかぽか。
今日はクリスマスイブ、チキンも良いけどお鍋もね。
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Eメール:ps【アットマーク】nite.go.jp
(メールを送る際は【アットマーク】を@に変えてください)
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お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター 製品安全広報課
-
TEL:06-6612-2066
FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図