Vol.333 5月28日号 「ガスこんろの事故」
2018年度にガスこんろで大きな事故が多数発生しました。吹きこぼれ、焦げ付き、グリルの油汚れなどはためてしまうとお掃除が大変になる上、事故の原因になることもあります。こまめにお掃除をしてきれいなキッチンだとお料理も楽しくなります。今回はガスこんろの事故をご紹介いたします。
項目一覧
- 1. ガスこんろの事故
- 2. 製品事故収集情報(4月7日~4月20日 受付 89件)
- 3. その他の製品安全情報
・令和元年度 第13回製品安全対策優良企業表彰(PSアワード2019)募集
・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について
1.ガスこんろの事故
【事例1】
ガスこんろを使用中、ガスこんろ及び周囲を焼損する火災が発生した。
→使用者が天ぷら油を鍋に入れ、加熱している最中に、こんろの火を消し忘れて放置したため、天ぷら油が過熱されて発火したものと考えられる。なお、当該製品は調理油過熱防止装置が付いていないガスこんろであった。
【事例2】
ガスこんろのグリルで調理中、グリル庫内から火が出て製品と周辺を焼損した。
→使用者がグリルを点火させ、その場を離れていたため、グリル水受け皿にたまった食材のかす及び油脂類が過熱して発火し、出火に至ったものと考えられる。
【事例3】
ガスこんろを使用中、製品及び周辺を焼損する火災が発生した。
→使用者が煮こぼれなどを放置したために、炎口が腐食して狭くなり、点火しにくい状態になっていた。そのため、こんろの操作ボタンを押し続ける操作を複数回行ったときに出たガスがこんろ上部に滞留し、再度の点火操作により引火したものと考えられる。
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【事例1の注意事項】
ガスこんろの事故の多くは使用者がガスこんろから離れた際に発生しています。調理油の発火やグリルの火災などは数分間目を離しただけでも発生するため、ガスこんろの使用中は絶対にその場から離れないでください。
【事例2の注意事項】
グリルを使用した後は、グリル受け皿や焼き網、庫内側面などにたまった食品かすや油脂を取り除き、こまめに掃除してください。食品かすや油脂などが付着していると、過熱されて発火するおそれがあります。また、受け皿に水を入れる必要があるグリルは、必ず水を入れて使用してください。水が無いと、受け皿にたまった油が過熱されて発火するおそれがあります。
【事例3の注意事項】
調理中に生じた煮こぼれや油汚れは、きれいに拭き取ってください。ガスこんろの場合は、煮こぼれによりバーナーキャップの炎口部がふさがれ、点火不良や異常燃焼、不完全燃焼の原因となることがあるため注意が必要です。
NITEでは2019年5月23日に子どもの事故をプレスリリースしています。
- https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2019fy/prs190523.html
ガスこんろによる事故に関する資料も併せてご参照ください。
(注意喚起ミニポスター)
- https://www.nite.go.jp/data/000086397.pdf
- https://www.nite.go.jp/data/000004265.pdf
- https://www.nite.go.jp/data/000080065.pdf
- https://www.nite.go.jp/data/000085157.pdf
- https://www.nite.go.jp/data/000093794.pdf
その他の事故事例は、「事故情報の検索」で「ガスこんろ」をキーワードに検索していただけます。
- https://www.nite.go.jp/jiko/jiko-db/accident/search/
2.製品事故収集情報
消費生活用製品の事故情報収集状況
(4月7日~4月20日 受付89件)
NITEに通知のあった事故情報から、件数の多い製品を掲載します。
製品名 ( 事故状況と件数 )
- 1.照明器具 (軽傷等 8件)
- 2.ガスふろがま (製品破損等 6件)
- 3.自転車 (重傷等 5件)
- 3.直流電源装置 (製品破損等 5件)
- 5.石油ストーブ (火災等 4件)
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/information/index.html
事故情報の提供をお願いいたします。
事故の再発防止のため、有効に活用させていただきます。
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/shushu/index.html
3.その他の製品安全情報
・令和元年度 第13回製品安全対策優良企業表彰(PSアワード2019)募集中です。 経済産業省
令和元年度 第13回製品安全対策優良企業表彰(PSアワード2019)の募集中です。PSアワードとは、企業や団体の製品安全に関する優れた取り組みを募集し、表彰する制度です。みなさまの積極的なご応募をお待ちしております。
【募集期間】 5月14日(火)~7月16日(火)
【募集対象】・「消費生活用製品」の製造・輸入、小売販売事業を行っている企業
・「消費生活用製品」に関連した事業を行っている企業・団体
【応募説明会・個別相談会】 名古屋会場:6/4、東京会場:6/11、大阪会場:6/13
【詳 細】https://www.meti.go.jp/product_safety/ps-award/index.html
・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について 消費者庁
消費者庁は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告のあった重大製品事故について、以下のとおり公表しています。
- 5/17 5件 https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/2019/pdfconsumer_safety_release_190517_0001.pdf
- 5/21 7件 https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/2019/pdf/consumer_safety_release_190521_0001.pdf
- 5/24 15件 https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/2019/pdf/consumer_safety_release_190524_0001.pdf
- 5/28 6件 https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/2019/pdf/consumer_safety_release_190528_0001.pdf
編集後記
私の母は物がなかった時代に育ったせいか、捨てたり買い換えたりということができないようです。実家のガスこんろもかなり年期がはいっていますし、骨董品級の扇風機も動かないけれど、捨てられずにおいてあります。携帯電話も必要ないと言って、持ってくれませんでした。しかし、ある時、最新式のDVDプレーヤーを購入し、携帯電話を買い、しかも使いこなすようになりました。訳を聞くと、とある韓流スターにはまっているとか。彼のDVDを見たさに操作も覚えたのでしょう。携帯の待ち受け画面もそのスターになっています。DVDを見る部屋のエアコンも新しくなりました。母を変えてくれた韓流スターに感謝したいと思います。
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https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/mailmagazin/index.html
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- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター 製品安全広報課
-
TEL:06-6612-2066
FAX:06-6612-1617
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