Vol.271  9月13日号「はしごや脚立による事故」
■■■◆ 2016.9.13 VOL.271 ==■ ◆===========PSマガジン(製品安全情報マガジン)=========== ■■■◆ ■■■ 製品安全についての情報をお届けします。 ■ ■ (第2・4火曜日発行) ■ ■■ >>>‥‥‥‥………………………………‥‥‥‥‥> ■ NITE(ナイト)[独立行政法人製品評価技術基盤機構] ■■■ 製品安全センター ==================================================================== その使い方、間違っていますよ!はしごや脚立の誤った使用方法を時々 見かけます。取扱説明書で禁じている「はしごの上で作業をする」、 「脚立にまたがる」などの使い方による事故が発生しています。今回は、 はしごや脚立による事故を紹介します。 ====================================================================== 項目一覧 ====================================================================== 1.はしごや脚立による事故 2.製品事故収集情報(8月17日~9月6日 受付 112件) 3.社告・リコール情報( 4件) 4.その他の製品安全情報 ・PCB使用照明器具の再確認と処理の徹底について ・平成28年度消費者対応研究部会「第1回研究部会」のご案内 ・JTDNA「製品安全セミナー&事業者活動最新事例」のご案内 ・iPod nanoの製品事故に係る定期報告 ・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について =================================== 1.はしごや脚立による事故 =================================== 【事例1】 脚立をまたいで作業した後、降りようとして体の向きを変えた際に 転倒し、手首を骨折した。 →脚立上で体の向きを変える際、大きな体重移動で脚立が左右方向に 傾き、身体のバランスを崩したものと考えられます。 【事例2】 三脚脚立を使用して剪定作業をしていたところ、急に転倒して右手 首を骨折した。 →傾斜のある軟らかい芝生の上に設置し、また昇降面と後支柱の角度 が適正でなかったため、脚立が傾いたものと考えられます。 【事例3】 はしごを梁(はり)に立て掛けて昇っているときに転落し、死亡し た。 →はしごの立て掛けが寝かせ過ぎで、はしご上端の掛かりも少なかっ たため、はしごがたわんで梁から外れたものと考えられます。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 【事例1の注意事項】 脚立をまたいで使用しないでください。脚立は、昇降面に向かって前 後方向には安定しますが、左右方向は転倒しやすいという特徴があり ます。また、昇り降りは慎重に行ってください。 【事例2の注意事項】 脚立やはしごは、傾斜のある地面や軟らかい土、砂利の上など不安定 な場所に設置しないでください。三脚脚立の昇降面と後支柱の設置角 度(地面との角度)はそれぞれ約75度にしてください。 【事例3の注意事項】 はしごは、立て過ぎると後方に倒れ、寝かせ過ぎると前方に滑りやす くなります。はしごの立て掛け角度は約75度にしてください。また、 掛かりしろは十分に確保してください。 ■NITEでは2016年8月25日に「はしごや脚立の転倒・転落事故にご注意 ください」をプレスリリースしています。 http://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2016fy/prs160825.html ■その他の事故事例は「事故情報の検索」をご活用ください。 http://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/search/index.html =================================== 2.製品事故収集情報 =================================== ◆◆◇ 消費生活用製品の事故情報収集状況 ◇◆◆ (8月17日~9月6日 受付 112件) NITEに通知のあった事故情報から、件数の多い製品を掲載します。 ======================================================== 製品名 (事故状況と件数) 1.パソコン (破損等 15件) 2.エアコン (軽傷等 8件) 3.たんす(チェスト) (軽傷等 5件) 3.白熱電球 (軽傷等 5件) 3.LEDライト(電池式) (破損等 5件) ======================================================== パソコンは、内部が焼損したという15件の同種事故、たんす (チェスト)は、子どもが引き出しを引き出していたところ、 チェストが前に倒れて軽傷を負ったという5件の同種事故、白 熱電球は、ガラス部分が破損して落下したという5件の同種事 故、LEDライト(電池式)(キャンペーン景品)は、発煙して 電池ボックス付近の樹脂が溶融したという5件の同種事故です。 ◇最新事故情報(これまでの受付情報もご確認いただけます) http://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/information/index.html ■事故情報の提供をお願いいたします。 事故の再発防止のため、有効に活用させていただきます。 http://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/shushu/index.html =================================== 3.社告・リコール情報 =================================== ◆株式会社デイトナ 「電動アシスト自転車(フレーム)」 9/12 (HP) 【詳細】 http://www.potteringbike.jp/img/20160912.pdf ◆株式会社ウォーターダイレクト(プレミアムウォーター株式会社) 「ウォーターサーバー」9/ 6 (HP) 【詳細】 https://premium-water.net/information/20160906 ◆アイリスオーヤマ株式会社「除湿機」 8/24 (HP) 【詳細】 http://www.irisohyama.co.jp/safetyinfo/ejd-70n.html ◆日本アクアラング株式会社 「潜水用浮力調整具付属品(インフレーター)」8/19 (HP) 【詳細】 http://www.aqualung.com/jp/images/uploads/pl2_recall_c.pdf =================================== 4.その他の製品安全情報 =================================== ◆◆◇ PCB使用照明器具の再確認と処理の徹底について ◇◆◆ 日本政府からのお知らせ 「ポリ塩化ビフェニル(PCB:Poly Chloro Biphenyl)廃棄物の適正 な処理の推進に関する特別措置法」の改正法が本年8月1日に施行されま した。これにより、高濃度PCB廃棄物の種類ごと及び保管区域ごとに処 分期間が設定され、高濃度PCB廃棄物及び高濃度PCB使用製品を期間内に 処分委託又は廃棄することが義務づけられました。 PCBは、電気絶縁性、熱分解性に優れ、化学的に安定した物質であっ たことから、1955年頃から蛍光灯安定器や電力用トランス・コンデンサ 等に広く利用されていました。ところが、人健康や環境への影響が明ら かとなり、1972年にはその生産が中止され、1974年に製造・輸入等が禁 止されています。一方で、最近でも公共施設の古い蛍光灯安定器からPC Bを含有する液漏れが発見されるなど、未だ使用されているPCB使用照明 器具(安定器)が存在することが判明しています。 そのため、改正法の施行に先立って閣議決定された「ポリ塩化ビフェ ニル廃棄物処理基本計画」においても、国及び都道府県市の連携により、 高濃度PCB廃棄物及び高濃度PCB使用製品の掘り起こしを全国的に行い、 これらが処分期間内に適正に処分委託・廃棄されるようにすることとし ています。 1972年(昭和47年)以前に製造された蛍光灯・水銀灯・低圧ナトリウ ム灯には、PCB使用安定器(全て高濃度PCB使用製品又は高濃度PCB廃棄 物に該当)が使われている可能性があります。既に国・都道府県市・産 業界がその点検と交換を呼びかけているところですが、これらの照明器 具を使用している事業者等のみなさまは、改めてPCB使用安定器の有無 をご確認ください(なお、一般家庭用の蛍光灯器具等には、PCBは使用 されていません)。 ■対象器具の確認方法は、(一社)日本照明工業会のホームページに詳 しく掲載されていますので、こちらをご参照ください。 http://www.jlma.or.jp/kankyo/pcb/index.htm ■その他のお問合せ先一覧は、以下のとおりです。 http://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/kankyokeiei/pcb/downloadfiles/setsumeikai09.pdf ■事業者の方々を対象とした説明会も全国各地で開催されます。 http://www.pcb-setsumeikai.com/ ---------------------------------------------------------------- ◆◆◇ 平成28年度消費者対応研究部会 ◇◆◆ 「第1回研究部会開催」のご案内 一般社団法人 PL研究学会 ◇テーマ1:多様な製品の使用と消費者に対する教育のあり方 テーマ2:保証規定に於ける課題 事業者として、消費者への教育や啓発をどのように行うべきなのか、ま た事故の抑止のためにどのような製品設計や取扱説明書が求められるの かなどを報告します。 【開催日】2016年9月23日(水)14:00(受付開始)~16:30 【会 場】東京都板橋区 板橋グリーンホール101号室 【定 員】30人 【参加費】無料(予約をお願いします) 【詳 細】 http://aplics.org/ ---------------------------------------------------------------- ◆◆◇ JTDNA ◇◆◆ 「製品安全セミナー&事業者活動最新事例」のご案内 NPO法人日本テクニカルデザイナーズ協会 ◇【東京】協会関係者が各行政や団体との意見交換にて集めてきた、国 が進めている製品安全情報と国内外の流通事業者の動向、事業者による 最新の取り組み事例を発表します。 【開催日】2016年9月28日(水)13:15(受付開始)~16:20 【会 場】東京都板橋区 板橋グリーンホール503会議室 【定 員】30人 【参加費】無料(予約をお願いします) 【詳 細】 http://goo.gl/FY6D0p ◇【大阪】国が進めている製品安全情報と国内外の流通事業者の動向の 報告。PL対策と取扱説明書ガイドラインに基づいた取扱説明書の検証を ワークショップ形式で行います。 【開催日】2016年10月14日(金)13:30(受付開始)~15:30 【会 場】大阪市中央区農人橋2-1-31 第6松屋ビル 2階会議室 【定 員】12人 【参加費】一般:500円、会員無料(予約をお願いします) 【詳 細】 http://goo.gl/sFRkj2 ---------------------------------------------------------------- ◆◆◇ iPod nanoの製品事故に係る定期報告 ◇◆◆ 経済産業省 平成28年8月26日付、Apple Japan合同会社(旧 アップル ジャパン株式 会社)の経済産業省へのiPod nano(第一世代)の製品事故に係わる定 期報告がありました。平成28年7月1日から31日までの本体・バッテリー 交換件数は1,517件となっています。同社が対策を開始した平成22年8月 11日以降の本体・バッテリー交換件数の累計は261,688件となっています。 http://www.meti.go.jp/product_safety/download/kouhyou160902_2.pdf ---------------------------------------------------------------- ◆◆◇ 消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について ◇◆◆ 消費者庁 消費者庁は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告の あった重大製品事故について、以下のとおり公表しています。 9/13 8件 http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/160913kouhyou_2.pdf 9/09 8件 http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/160909kouhyou_1.pdf 9/06 9件 http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/160906kouhyou_1.pdf 9/02 9件 http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/160902kouhyou_1.pdf 8/30 11件 http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/160830kouhyou_1.pdf 8/26 6件 http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/160826kouhyou_1.pdf =================================== 編集後記 上の方にあるキッチン棚から調理器具を取り出す時や電球を取り替え る時、私たちは脚立を使用します。そんな脚立は、最も身近な製品の うちの一つだと思います。そして同時に、使用方法が正しく認識され ていない製品のひとつでもあると思います。「左右に同じ体重をかけ たほうが安定するはず」と考えて、脚立にまたがって作業していませ んか?取扱説明書を改めて確認すると、実は普段の使い方が間違って いたなど新たな発見があるかもしれません。 =================================== ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ PSマガジン配信先の紹介等PSマガジンの普及にご協力をお願い致 します。また、社内報や広報誌、回覧板などへの掲載も歓迎致します。 PSマガジンに関するお問い合わせ、「その他の製品安全情報」欄へ 掲載のご希望などがありましたら、以下のメールアドレスまでご連絡 ください。( mailto:ps@nite.go.jp ) 配信登録や解除、配信メールアドレスの変更は、下記HPからお願い 致します。(PSマガジンのバックナンバーも掲載しています) http://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/mailmagazin/index.html ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 【編集・発行】 独立行政法人 製品評価技術基盤機構 製品安全センター リスク評価広報課 http://www.nite.go.jp/jiko/index.html
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