Vol.180 11月13日号「ガス炊飯器による事故」
■■■◆ 2012.11.13 Vol.180 ■ ◆========= PSマガジン(製品安全情報マガジン)========== ■■■◆ 製品安全についての情報をお届けします。 ■ ■■■ (第2・4火曜日発行) ■ ■ <等幅フォントでご覧ください> ■■ ・・・‥‥…………………………………‥‥・・・ ■ 独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE・ナイト) ■■■ 製品安全センター ====================================================================== タイマー機能や保温機能があり安価なためか、電気炊飯器がガス炊飯器より も普及しているそうです。しかし、ガス炊飯器も依然として使われており、ガ ス機器特有の事故も起きています。今回はガス炊飯器による事故をご紹介しま す。NITEからのお知らせでは、事故情報収集制度における事故情報の調査 結果について、「冬 ついついうっかりが思わぬ事故に」の注意喚起リーフレ ットの追加などを掲載します。 ====================================================================== 項目一覧 ====================================================================== 1.製品事故収集情報 ・ガス炊飯器による事故 ・消費生活用製品の事故情報収集状況(10月17日~11月6日受付277件) 2.社告・リコール情報(10件) 3.NITEからのお知らせ ・事故情報収集制度における事故情報の調査結果 (H24年度第2四半期調査終了分)(2/2) ・「冬 ついついうっかりが思わぬ事故に」の注意喚起リーフレットの追加 ・「リコールなど注意を呼びかけています」の注意喚起ちらしの追加 4.その他の製品安全情報 ・「第6回製品安全対策優良企業表彰」受賞企業の発表 ・介護ベッドの手すり等による死亡事故が発生しています! ・医療・介護ベッド使用にかかる注意喚起の周知度調査の 結果及び対策について ・(財)対日貿易投資交流促進協会 製品安全セミナー ・(財)日本規格協会 「製品安全」セミナー参加者募集 5.編集後記 =================================== 1.製品事故収集情報 =================================== ◆◆◇ ガス炊飯器による事故 ◇◆◆ ◇今回は、注意していただきたいガス炊飯器による事故事例をご紹介し ます。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ (事例1)【バーナー部への異物の入り込み】 使用中のガス炊飯器から火が出て、指に火傷を負った。 → 異物が炊飯器内のバーナー部に入り込んだ状態で炊飯器を点火し たため、異物に着火したものと推定されます。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ (事例2)【点火操作の繰り返しによるガスの充満】 家庭科の実習中、ガス炊飯器の点火操作を繰り返したところ、着 火時にまつ毛が焦げた。 → 機器にガス漏れ及び着火動作等の異常がないことから、使用者が 当該器の点火操作を繰り返したことから、器具内にガスが充満し、 爆発的な着火を起こし、瞬間的に点火確認窓から溢れ出した炎で 負傷したものと推定されます。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ (事例3)【接続器具の装着不良によるガス漏れ】 炊飯中のガス炊飯器から炎が上がり、床が焦げた。 → 当該機器は小口径両端迅速継手強化ガスホースで接続するよう指 定されているが、事故品はゴムホースで繋がれ、ゴムホースの繋 ぎ部からガスの漏えいが見られたことから、被害者が誤ってゴム ホースで接続したため接続部からガスが漏洩し、炊飯器の火が引 火したものと推定されます。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◇事例1のように、バーナー部にしゃもじやふきん、米粒などの異物が あると着火して、最悪の場合には火災に至ることもあります。炊飯前 にバーナー部に異物がないか、また、内釜の底に異物(しゃもじやふ きんなど)が張り付いていないか確認しましょう。また、バーナー部 は取扱説明書を読んで、適宜お手入れをしてください。 ◇事例2のように、点火操作を繰り返すと器具内にガスが充満すること があり危険です。取扱説明書に従ってガスを抜いてから、再度点火操 作をするようにしてください。また、点火操作をしてるときには、炎 があふれ出すことがありますので、点火確認窓をのぞきこまないよう にし、点火操作が終わり、スイッチから手を離した後に点火を確認す るようにしてください。 ◇事例3のように、接続器具の装着不良によってガス漏れをすることが あります。取扱説明書を読み、正しい接続器具を、正しくしっかりと 装着してください。 ---------------------------------------------------------------- ◆◆◇ 消費生活用製品の事故情報収集状況 ◇◆◆ (10月17日~11月6日受付277件) NITEに通知のあった事故情報から、収集件数の多い製品を掲載しま す。 製品名 (事故状況と件数) ===================================================== 1.扇風機 (火災等116件) 2.ACアダプター (火災等15件) ガスふろがま (火災等15件) 4.ガス給湯器 (軽傷等7件) ガスこんろ (火災等7件) 扇風機は火災の他に首が折れた事故等(115件が同一機種社告品)で、 ACアダプターは火災の他に発煙した事故等です。 ◇過去の受付事故情報 http://www.nite.go.jp/jiko/sokuho/index20.html ◇調査が終了した事故情報の事故原因や再発防止措置などの検索 http://www.jiko.nite.go.jp/php/jiko/index.html ◇事業者、消費生活センター、地方自治体、病院等の皆さま、事故情報 をご提供ください。 http://www.nite.go.jp/jiko/index10.html (Word版・PDF版) =================================== 2.社告・リコール情報 =================================== ◆イケア・ジャパン株式会社 「ベビーベッド」(HP) (2012/11/6) 当製品において、製品に同封の組み立て説明書に誤りがあることが判明 しました。*ベッド側部(前枠等)を取り外せるとの記載がありますが、 実際は側部を取り外して使用することはできません。すべての枠を固定 した状態でお使いください。ベッド側部(前枠等)を外して使用すると、 子どもが転落するおそれがあります。(注意喚起) 【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/2012110601.html ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◆エスケイジャパン株式会社 「扇風機」(HP) (2012/11/5) 当製品の一部において、製品の羽根に輸送中に傷がついたと思われる不 具合があり、傷ついた羽根をそのまま使用すると羽根割れに至るおそれ があることが判明。(自主無償部品交換) 【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/2012110501.html ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◆株式会社ほんやら堂 「電子レンジ加熱式蓄熱具」(HP) (2012/10/26) 当製品を取扱説明書で禁止している連続加熱を行った場合、本体が破損 するおそれがある。(回収(返金)) 【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/2012102602.html ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◆株式会社パオック 「エアコンプレッサ」(HP) (2012/10/26) 当製品の一部において、初期動作中に過剰スパークにより、本体を破損 ・損傷する可能性があることが判明。(無償安全点検) 【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/2012102601.html ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◆(輸入元)株式会社馬里奈 (販売元)株式会社サンエー・インターナショナル 「靴」(HP) (2012/10/24) 当製品において、一部の商品でヒール部分の強度不足によりヒールが取 れるおそれがあることが判明。(回収(代金返金)) 【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/2012102401.html ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◆アルインコ株式会社 「三脚脚立」(HP) (2012/10/22) 当製品において、アルミ製後支柱取付金具に亀裂が生じるおそれのある ことが判明。(回収(返金)) 【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/2012102201.html ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◆株式会社オーム電機 「LED電球」(HP) (2012/10/18) 当製品において、内部コンデンサーの破損により、ガラスグローブが割 れ、周囲にガラスの破片が飛散する恐れのあることが判明。(無償交換 (代替品)) 【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/2012101801.html ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◆キヤノン株式会社 「ワイヤレスファイルトランスミッター (デジタル一眼レフカメラ用)」(HP) (2012/10/16) 当製品おいて、外観部のラバー部材が短期間で白く変色する可能性があ ることが判明。(無償交換(ラバー)) 【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/2012101601.html ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◆株式会社あさひ 「自転車」(HP) (2012/10/9) 当製品において、納品時にハンドル部分の適正な締め付け確認を実施し ておりましたが、フロントフォークに一部不具合品が混入し、ハンドル 部が十分に固定されない恐れがあることが判明した。(無償交換(代替 品)) 【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/2012100902.html ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◆株式会社馬里奈(輸入元) 株式会社ワールド(販売元) 「靴」(HP) (2012/10/1) 当製品において、一部の商品でヒール部分に強度不足があり、取れてし まう可能性があることが判明。(回収(購入代金返金)) 【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/2012100102.html ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◇過去1年間の社告・リコール情報 http://www.nite.go.jp/jiko/index4.html ◇社告・リコール情報の検索 http://www.jiko.nite.go.jp/php/shakoku/search/index.php =================================== 3.NITEからのお知らせ =================================== ◆◆◇事故情報収集制度における事故情報の調査結果について ◇◆◆ (H24年度第2四半期調査終了分)(2/2) NITEがこれまでに収集した事故情報に関し、調査、確認、評価を行 った上で、平成24年度第2四半期中に結論を得たものについて、品目 別に整理したものです。 http://www.nite.go.jp/jiko/reports/H24/H24_02_2.html ---------------------------------------------------------------- ◆◆◇ 注意喚起リーフレットについて ◇◆◆ NITEで収集した事故情報を基に、季節別に発生した事故事例とその 事故防止のポイントをわかりやすくまとめたリーフレットを作成してい ます。地域や社内回覧にご利用ください。 注意喚起リーフレットの追加 「冬 ついついうっかりが思わぬ事故に 」 内容:ストーブ、こたつなど http://www.nite.go.jp/jiko/leaflet/data/winter_2012.pdf ◇過去の注意喚起リーフレットの情報 http://www.nite.go.jp/jiko/leaflet/leaflet.html ---------------------------------------------------------------- ◆◆◇ 注意喚起ちらしについて ◇◆◆ NITEで収集した事故情報を基に作成した注意喚起ちらしをホームペ ージに掲載しております。地域や社内回覧にご利用ください。 注意喚起ちらしの追加 ・「リコールなど注意を呼びかけています(No.39)」 内容:液晶プロジェクター、自転車など http://www.nite.go.jp/jiko/chirashi/data/pdf/84_recall39.pdf ◇過去の注意喚起ちらしの情報 http://www.nite.go.jp/jiko/chirashi/chirashi.html =================================== 4.その他の製品安全情報 =================================== ◆◆◇ 「第6回製品安全対策優良企業表彰」受賞企業の発表 ◇◆◆ 経済産業省 製品安全に積極的に取り組む企業を表彰する、平成24年度「第6回製 品安全対策優良企業表彰」の受賞企業を発表しました。 http://www.meti.go.jp/press/2012/11/20121102004/20121102004-1.pdf ---------------------------------------------------------------- ◆◆◇介護ベッドの手すり等による死亡事故が発生しています!◇◆◆ 消費者庁 介護ベッドの手すり等による死亡事故が平成24年度に消費者庁に4件 報告されています。過去5年間では32件になり、重傷事故を含めると 63件になります。 http://www.caa.go.jp/safety/pdf/121102kouhyou_3.pdf ---------------------------------------------------------------- ◆◆◇ 医療・介護ベッド使用にかかる注意喚起の周知度調査 ◇◆◆ の結果及び対策について 消費者庁 消費者庁では「実際の介護者に医療・介護ベッド使用にかかる注意喚起 がどの程度伝わっているか」等を把握するため、全国の在宅介護者向け にアンケート調査を行いました。 http://www.caa.go.jp/safety/pdf/121102kouhyou_2.pdf ---------------------------------------------------------------- ◆◆◇ 消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について ◇◆◆ 消費者庁 消費者庁は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告 のあった重大製品事故について、以下のとおり公表しています。 11/13 http://www.caa.go.jp/safety/pdf/121113kouhyou_1.pdf 11/09 http://www.caa.go.jp/safety/pdf/121109kouhyou_2.pdf 11/06 http://www.caa.go.jp/safety/pdf/121106kouhyou_1.pdf 11/02 http://www.caa.go.jp/safety/pdf/121102kouhyou_1.pdf 10/30 http://www.caa.go.jp/safety/pdf/121030kouhyou_1.pdf 10/26 http://www.caa.go.jp/safety/pdf/121026kouhyou_1.pdf ---------------------------------------------------------------- ◆◆◇ ミプロ製品安全セミナー ◇◆◆ 「正しく知りたい電気用品安全法 ~輸入品とPSEマーク~」 (財)対日貿易投資交流促進協会(ミプロ) 輸入事業者向けに内容を絞り、電気用品安全法と事業者の留意点を解説 します。登録検査機関からの講師が、事業者から各種製品の対象・非対 象や技術基準の相談等に携わってきた経験に基づき、具体的に説明しま す。 【開催日】2012年12月4日(火) 13:30~16:00 【場所】 池袋サンシャインシティ コンファレンスルーム Room4 【講師】 (一財)電気安全環境研究所(JET) 経営企画部統括グループマネージャー 加藤正樹 氏 【参加費】無料 【詳細・申込み】 http://www.mipro.or.jp/Event/touroku/id/360 ---------------------------------------------------------------- ◆◆◇ 「製品安全」セミナー参加者募集 ◇◆◆ 一般財団法人日本規格協会 【テーマ】消費者安全の確保策を紐解く 【開催日】2012年11月29日(木) 13:10~17:00 【会場】 日本規格協会 本部ビル 6階 大講堂(東京都港区赤坂) 【参加費】有料(一般10,500円・会員9,450円) 【詳細・申込み】 http://www.jsa.or.jp/standard/meeting_02.asp?fn=ps7.htm =================================== 5.編集後記 =================================== ガス炊飯器は電気炊飯器(最近の電気炊飯器は進化しているそうです が)に比べて火力が強く、お米がふっくら美味しく炊けるらしいです が、私は味の違いがわかりませんでした。ごはんの味の違いがわかる 人はたくさんいるらしいのですがすごいと思います。炊きたてのごは んは、なにで炊こうがなにがなんでも美味しいです。 ・・・‥‥…………………………………………………………………‥‥・・・ PSマガジンの普及にご協力をお願いいたします。PSマガジンのご 紹介先のお知らせ、広報誌等への掲載を歓迎いたします。 このメールマガジンに関するお問い合わせ、「その他の製品安全情報」 欄へ掲載のご希望などがありましたら、以下のメールアドレスまでご 連絡ください。 ( mailto:ps@nite.go.jp ) 配信登録や解除、配信メールアドレスの変更は、下記HPからお願い いたします。(過去のPSマガジンも掲載しています) http://www.nite.go.jp/jiko/psm/index.html ・・・‥‥…………………………………………………………………‥‥・・・ 【編集・発行】 独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター 製品安全調査課 http://www.jiko.nite.go.jp/
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