製品安全

Vol.63 12月19日号「ガス給湯器具による事故」

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 ■    ◆========= 製品安全情報マガジン(PSマガジン)========== 
 ■■■◆           PSマガジンは製品安全についての情報を
 ■   ■■■       お届けします。    (隔週水曜日発行)
 ■    ■               <等幅フォントでご覧ください>
        ■■  ・・・‥‥…………………………………‥‥・・・
         ■ 独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE・ナイト)
      ■■■        生活・福祉技術センター 製品安全企画課
                       http://www.jiko.nite.go.jp/

=================2007.12.19 Vol. 63=====================

 今年も残りわずかになりました。今回はガス給湯器具の事故をご紹介してい
ます。NITEからのお知らせでは、ご注意いただきたい「冬の事故」「夏の
事故」のリーフレット(PDF版)をホームページにUPしましたのでご案内
しています。事故100選は、漂白剤の粉が飛散して目に入った事故です。

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                 目次 
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0.お知らせ
1.製品事故収集情報 
  ・ガス給湯器具による事故
  ・消費生活用製品の事故情報収集状況(11月29日~12月12日受付208件)
2.社告・リコール情報(6件)
3.NITEからのお知らせ
4.関係機関の製品安全情報
  ・第10回製品安全点検日セミナー開催のお知らせ     経済産業省
  ・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について    経済産業省
  ・「電気用品安全法施行令及び電気用品取締法施行令の一部を
   改正する政令の一部を改正する政令」について      経済産業省
5.事故100選
    第32回「漂白剤の粉が飛散して目に入った事故」
6.編集後記
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               0.お知らせ
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 次号のPSマガジンは、平成20年1月9日(水)に配信予定です。

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            1.製品事故収集情報
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        ◆◆◇ ガス給湯器具による事故 ◇◆◆

◇冬場は、ガス湯沸器などを使用する機会が増えます。今回は、ガスふろがま
 などのガス給湯器具による事故について、ご注意いただきたい事例をご紹介
 します。
 
  (事例1)木造2階建て住宅から出火、1階ふろ場と台所の約20平方
       メートルを焼きました。
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  →長期間の使用で、浴槽の排水栓のゴムにひびがはいるなど摩耗してい
   たため、事故前夜に張ってあった水が排水口から漏れ、空だき状態と
   なり、出火したものと推定されます。

  (事例2)理容店で3名が一酸化中毒で病院へ搬送されました。
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  →ガス湯沸器の排気筒が台風によって倒れたことを認識していたがその
   まま使用していたため、排気ガスがスムーズに屋外に排出されず、逆
   風止めから店内にあふれ出し、一酸化炭素中毒になったものと推定さ
   れます。

  (事例3)浴室で子供2名が意識を失い、病院に搬送されました。
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  →新築当初は屋外に設置していた屋外用ガス給湯器が、増築した際に屋
   内となったにもかかわらず、継続して使用したため、室内に排気ガス
   が滞留し、一酸化炭素中毒になったものと推定されます。

  (事例4)集合住宅の一室で家人5人が倒れ、1人が意識不明、他4人
       も意識が もうろうとなり、病院に搬送されました。
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  →湯沸器の長期使用により、熱交換器フィン部の目詰まりとバーナー混
   合部(空気とガスの混合部)の一次空気流入部にほこり等の異物が付
   着していたため不完全燃焼を起こしたと推定されます。なお、当該器
   の不完全燃焼防止装置は正常に作動していましたが、被害者が機器の
   再操作を繰り返したため、不完全燃焼状態が断続的に繰り返され、一
   酸化炭素を含んだ排気が、換気扇使用等の換気をされていなかったこ
   ともあって、室内に滞留したものと推定されます。

◇事例1のように、ガスふろがまの空だきによる出火は少なくありません。点
 火する前に確認するようにしてください。特に空だき防止装置のない製品は、
 注意が必要です。事例2のように、不具合があることを知りつつ使ってしま
 って起きる事故や、事例3のように、住宅の増改築などが影響して起きる事
 故もあります。増改築を行った場合など、ガス機器が適切に設置されている
 か、ガス事業者等の点検を受けてから使用するようにしてください。また、
 事例4のように、不完全燃焼防止装置が作動したら、操作を止めて換気し、
 表示や取扱説明書を確認してください。作動が頻繁にあるようであれば、使
 用を止めてガス事業者等の点検を受けてください。

      ◆◆◇ 消費生活用製品の事故情報収集状況 ◇◆◆ 
          (11月29日~12月12日受付208件)

 NITEに通知のあった事故の傾向を見るために、上記期間内で、収集件数
 の多い5製品を掲載しています。なお、事故原因については現在調査中です。

     製品名(事故状況と件数)        [前号比(件数±)]
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    1.ガスこんろ      (火災等  29件) [+ 5]
    2.電気ストーブ     (火災等  16件) [+ 6]
    3.石油ストーブ     (火災等  15件) [+ 2]
    4.ストーブ(*)      (火災    9件) [+ 5]
    5.石油給湯器      (火災等   6件) [- 5]

    (*) 受付時に石油、ガス、電気等の種別が判明していないもの

 ガスこんろ29件は、天ぷら火災と思われる火災などです。電気ストーブ、
石油ストーブは、社告対象製品による事故が含まれていました。寒くなって、
ストーブ類の事故が増えてきています。

<最新の製品事故情報の公表>

 最近1週間に受付をした事故情報について毎週月曜日に以下のNITEホー
ムページで公表しています。
  → http://www.nite.go.jp/jiko/sokuho/index20.html

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            2.社告・リコール情報
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◇株式会社西松屋チェーン「ベビーストローラー」
 (バックル交換のための自主回収)(H19/12/11)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071211.html

◇三洋電機株式会社/ユアサプライムス株式会社/日本電気ホームエレクトロ
 ニクス株式会社「石油ファンヒーター(再々社告)」(平成13年9月18
 日及び12月30日に続く3回目の社告)(無料にて点検・部品交換)
 (H19/11/30)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071130.html

◇サンウエーブ工業株式会社/富士工業株式会社
 「小形キッチンユニット用電気こんろ」
 (平成19年8月1日に行った社告の再社告)(無償回収)(H19/11/26)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071126b.html

◇バイ・デザイン株式会社 「37型液晶テレビ」
 (無料で点検・修理)(H19/11/26)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071126a.html

◇株式会社ジーエス・ユアサ パワーサプライ 「自動車バッテリー用充電器」
(整流ダイオードの保護機能が付いた同等品と無償交換 )(H19/11/26)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071126.html

◇株式会社タイトー 「ヘリコプターRX-01(コントローラー)」
 (回収交換)(H19/11/22)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071122.html

■━━━NITE社告・リコール情報のページ━━━━━━━━━━━━━■

 【過去1年間の社告・リコール情報】
     http://www.nite.go.jp/jiko/index4.html
 【社告・リコール情報の検索】
     http://www.jiko.nite.go.jp/php/shakoku/search/index.php
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            3.NITEからのお知らせ
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 ◆◆◇ 注意喚起リーフレット「夏の事故」「冬の事故」を公表 ◇◆◆

 NITEで収集した事故情報の中から、冬に起こりやすい事故、夏の事故な
ど、実際に起こった事故事例を取り上げ、事故防止のポイントをわかりやすく
説明したリーフレットを作成いたしました。PDF版をホームページにUPし
ましたので、ぜひご利用ください。

【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/leaflet/leaflet.html

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            4.関係機関の製品安全情報
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   ◆◆◇ 第10回製品安全点検日セミナー開催のお知らせ ◇◆◆

 経済産業省は、本年3月から毎月第二火曜日を火二(ひに)注意の『製品安
全点検日』とし、製品の安全な使用方法等について情報提供を行っています。
同省は、1月の製品安全点検日セミナーを「ガス機器の安全な使い方」をテー
マとして開催します。

 ・最近の事故やトピックスなどの紹介
 ・料理研究家の奥園壽子さんによる、ガス機器を使った安心・安全でおいし
  い料理の作り方についての実演と講演
 
 当日は、奥園さんの手料理が参加社全員に提供されるほか、奥園さんの料理
本もプレゼントされる予定です。ぜひご参加ください。

  【日 時】平成20年1月8日(火) 10:00~11:45
  【会 場】がすてな~に(ガスの科学館)1Fホ-ル
       (〒135-0061 東京都江東区豊洲6-1-1)

【詳細】 http://www.meti.go.jp/press/20071217006/20071217006.html

  ◆◆◇ 消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について ◇◆◆  

 経済産業省は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告の
あった重大製品事故について、以下のとおり公表しています。

 12/18 http://www.meti.go.jp/press/20071218007/20071218007.html
 12/14 http://www.meti.go.jp/press/20071214006/20071214006.html
 12/11 http://www.meti.go.jp/press/20071211005/20071211005.html
 12/ 7 http://www.meti.go.jp/press/20071207006/20071207006.html

 ◆◆◇「電気用品安全法施行令及び電気用品取締法施行令の一部を ◇◆◆
        改正する政令の一部を改正する政令」について

 「電気用品安全法施行令及び電気用品取締法施行令の一部を改正する政令
の一部を改正する政令」が12月11日(火)に閣議決定されました。
電気用品安全法の一部を改正する法律(平成19年法律第116号。以下「改
正法」という。)のうち、旧電気用品取締法に基づく表示の付された電気用品
の販売に係る特別措置については平成19年12月21日に施行されますが、
経済産業省は、その施行に伴い、電気用品取締法施行令の一部を改正する政令
(平成12年政令第135号)で定められた移行甲種電気用品について、改正
法と同様に経過措置の見直しを行う必要があるため、所要の改正を行い、公表
しました。

【詳細】 http://www.meti.go.jp/press/20071211006/20071211006.html

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             5.事故100選
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     第32回「漂白剤の粉が飛散して目に入った事故」

◇平成15年、「漂白剤のふたを開けてシールをはがしたところ、粉が飛び出
 して目に入った」等の事故が数件発生しました。病院で診察を受けたケース
 もありましたが、被害はいずれも軽傷でした。

◇事故が起きた製品は、水に溶かして使用する粉状の洗濯用漂白剤で、ボトル
 タイプの容器に入っていました。未使用品は容器の口部がシールで密閉され
 ており、使い初めに剥がして使用するようになっていました。事故は、その
 シールを剥がした際に、中の漂白剤が飛び散り、目や口などに入ったという
 ものでした。

◇当該製品は、漂白剤と容器内の空気に含まれる水分が反応し酸素が発生する
 ため、通常、その排出口として容器のボトルネック部分に空気孔(ピンホー
 ル)が設けられていました。しかし、事故品にはこの空気孔がありませんで
 した。このことから、密閉シールを剥がした際に漂白剤が飛散した原因は、
 容器内で発生した酸素が、製造不良で空気孔がなかったために排出できず、
 容器の内圧が高くなって膨張したところにシールが剥がされためと推定され
 ました。

◇事故を受けて輸入事業者は社告を新聞とホームページに掲載し、製品の回収
 ・交換を行うこととしました。また、品質管理を強化し、今後の輸入分から、
 容器の口部に採用していた密閉シールを中止することとしています。

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              6.編集後記
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 今年最後のPSマガジンをお届けしました。以前、我が家のガス機器の点検
を受けたとき、担当の方が、点検していると屋外のガス機器の周囲を囲ってし
まっている場合がけっこうあると話されていました。気をつけたいですね。

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 ◇事故情報の検索 
  NITEのHPでは、調査が終了した事故情報を検索できます。
  http://www.jiko.nite.go.jp/php/jiko/index.html

 ◇製品の事故情報をお寄せください
  NITEでは、暮らしの中で起こった製品の事故情報を集めて調査し、
 その結果を公表して製品事故の未然・再発防止に役立てています。
 
 【事故情報収集制度概要】 http://www.jiko.nite.go.jp/index2.html
 【通知様式】 http://www.jiko.nite.go.jp/index10.html (Word版・PDF版)
 【送付先】 mailto:jiko@nite.go.jp Fax 06-6946-7280
  【問い合わせ先】 mailto:jiko@nite.go.jp

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        【編集・発行】 独立行政法人製品評価技術基盤機構
                生活・福祉技術センター 製品安全企画課

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  製品安全広報課
TEL:06-6612-2066  FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図