製品安全

Vol.62 12月 5日号「電気こたつによる事故」

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 ■    ◆========= 製品安全情報マガジン(PSマガジン)========== 
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         ■ 独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE・ナイト)
      ■■■        生活・福祉技術センター 製品安全企画課
                       http://www.jiko.nite.go.jp/

=================2007.12. 5 Vol. 62=====================

 鍋とこたつが嬉しい季節になりました。今回は電気こたつの事故をご紹介し
ています。「関係機関の製品安全情報」では、経済産業省主催の第9回製品安
全点検日セミナー、近畿経済産業局主催の平成19年度近畿地域消費者セミナ
ーをご案内しています。事故100選は、介護用の電動式ベッドで骨折した事
故です。

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                 目次 
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1.製品事故収集情報 
  ・電気こたつによる事故
  ・消費生活用製品の事故情報収集状況(11月15日~11月28日受付246件)
2.社告・リコール情報(10件)
3.関係機関の製品安全情報
  ・第9回製品安全点検日セミナー開催のお知らせ      経済産業省
  ・電気式浴室換気乾燥暖房機の電源電線接続部の点検要請について
   (第10報)                     経済産業省
  ・冬のガス燃焼機器による事故防止について(注意喚起)  経済産業省
  ・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について    経済産業省
  ・「平成19年度近畿地域消費者セミナー これからの
    製品安全~暮らしに身近な製品と安全につきあうために」を開催
                            近畿経済産業局 
4.事故100選
    第31回「介護用の電動式ベッドで骨折した事故」
5.編集後記
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            1.製品事故収集情報
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         ◆◆◇ 電気こたつによる事故 ◇◆◆

◇電気こたつは、身近な電気製品のためか、誤った使い方をしたり、自分で修
 理をしたりして起きた事故があります。今回は、ご注意いただきたい電気こ
 たつの事故事例をご紹介します。
 
  (事例1)民家から出火して全焼し、家人1名が死亡しました。
  ----------------------------------------------------------------
  →電気こたつの中に衣類を入れて乾燥させていたため、ヒーター部分に
   衣類が接触して着火し、出火したものと推定されます。

  (事例2)こたつの使用中に、突然こたつ布団が燃えて畳が焦げました。
  ----------------------------------------------------------------
  →電気こたつの電源コードがこたつの下敷きになった状態で使用されて
   いたため、コードが半断線状態になり、スパークして出火したものと
   推定されます。

  (事例3)木造平屋住宅から出火し、約145平方メートルを全焼しま
       した。
  ----------------------------------------------------------------
  →使用者が事故の1ヶ月ほど前に自分で電源コードを修理しており、修
   理箇所で電源コードがショートして出火したものと推定されます。

◇事例1のように、衣類を乾燥させるため、電気こたつの中に入れて火災に至
 った事例は少なくありません。また、事例2のように、電源コードを踏んだ
 り、引っかけたりして、電源コードの芯線が半断線状態となって出火に至っ
 た事故や、事例3のように、傷んだコードをテープで巻くなどの素人修理を
 してしまい事故に至った例もあります。電源コードに傷や折れなどがあった
 り、こたつの電源が入ったり切れたりするなどの異常がある場合は、すぐに
 使用を止めて、メーカーや販売店に連絡するようにしてください。

      ◆◆◇ 消費生活用製品の事故情報収集状況 ◇◆◆ 
          (11月15日~11月28日受付246件)

 NITEに通知のあった事故の傾向を見るために、上記期間内で、収集件数
 の多い5製品を掲載しています。なお、事故原因については現在調査中です。

     製品名(事故状況と件数)        [前号比(件数±)]
    ==========================================================
    1.洗面化粧台      (破損   41件) [+40]
    2.ガスこんろ      (火災等  24件) [+ 8]
    3.石油ストーブ     (火災   13件) [+ 8]
    4.パソコン周辺機器(プリンター)
                 (異臭等  11件) [+11]
     .石油給湯器      (火災等  11件) [+ 6]

 洗面化粧台41件は丁番部分が破損して鏡扉が脱落した等の事故です。プリ
ンター11件は、異臭、発煙、火花が出た等の事故です。石油給湯器11件に
は、社告対象品による発煙、焼損事故を含まれています。

<最新の製品事故情報の公表>

 最近1週間に受付をした事故情報について毎週月曜日に以下のNITEホー
ムページで公表しています。
  → http://www.nite.go.jp/jiko/sokuho/index20.html

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            2.社告・リコール情報
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◇サンウエーブ工業株式会社/富士工業株式会社
 「小形キッチンユニット用電気こんろ」
 (平成19年8月1日に行った社告の再社告)(無償回収)(H19/11/26)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071126b.html

◇株式会社ジーエス・ユアサ パワーサプライ 「自動車バッテリー用充電器」
(整流ダイオードの保護機能が付いた同等品と無償交換 )(H19/11/26)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071126.html

◇株式会社タイトー 「ヘリコプターRX-01(コントローラー)」
 (回収交換)(H19/11/22)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071122.html

◇ヤナセ産業機器販売株式会社/ブリッグス・アンド・ストラットン・
 ジャパン有限会社「小型除雪機スノースロワー」(無償修理)(H19/11/16)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071116.html

◇ライオン株式会社 「殺虫剤(再社告)」(平成19年8月28日に行った
 社告の再社告)。(自主回収)(H19/11/13)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071113.html

◇ロアス株式会社 「OHチェア」(交換回収)(H19/11/12)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071112.html

◇株式会社リアル・フリート「アマダナ IH調理器」(無償点検・修理)
 (H19/11/ 8)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071108.html

◇株式会社デンソー 「遠赤外線ヒーター(再社告)」
(回収(1台につき2万円で引き取り))(H19/11/ 6)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071106c.html

◇日本ビクター株式会社 「プラズマテレビ/プラズマディスプレイ」
(無料点検・修理)(H19/11/ 6)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071106b.html

◇岩谷産業株式会社「まめガスっ子(小型ガス缶)」(回収)(H19/11/ 6)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071106.html

■━━━NITE社告・リコール情報のページ━━━━━━━━━━━━━■

 【過去1年間の社告・リコール情報】
     http://www.nite.go.jp/jiko/index4.html
 【社告・リコール情報の検索】
     http://www.jiko.nite.go.jp/php/shakoku/search/index.php

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            3.関係機関の製品安全情報
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   ◆◆◇ 第9回製品安全点検日セミナー開催のお知らせ ◇◆◆

 経済産業省は、本年3月から毎月第二火曜日を火二ひに注意の『製品安全点
検日』とし、製品の安全な使用方法等について情報提供を行っています。同省
は12月11日(火)開催の製品安全点検日セミナーで、「家庭における電気
製品の安全な使い方」をテ-マで事故事例の紹介などを行うほか、冬シーズン
の本格到来を前に、電気アンカ等電熱製品による低温やけどに対する注意につ
いて東邦大学医学部皮膚科第一講座教授、伊藤先生よる講演を予定しています。

【詳細】 http://www.meti.go.jp/press/20071130003/20071130003.html

   ◆◆◇ 電気式浴室換気乾燥暖房機の電源電線接続部の ◇◆◆
           点検要請について(第10報)

 経済産業省は、電源電線の不適切な接続工事により、電気式浴室換気乾燥暖
房機の一部で焼損事故が発生していることについて、使用者の安全確保に万全
の対応を取るため、関係事業者等に対する点検要請及び点検の実施状況等につ
いて公表してきました。11月17日、電気式浴室換気乾燥暖房機の電源電線
の接続工事が不適切に行われていたと推定される焼損事故が発生しましたので、
その旨と、同省が11月10日現在で把握している点検実施件数について公表
しました。

【詳細】 http://www.meti.go.jp/press/20071126005/20071126005.html

 ◆◆◇ 冬のガス燃焼機器による事故防止について(注意喚起) ◇◆◆
 
 冬は他の季節に比べガスストーブによる室内暖房の使用、ガス瞬間湯沸器に
よる給湯やガスふろがまによる入浴等の機会が増えます。これらガス燃焼機器
の使用頻度の増加に伴い、一酸化炭素中毒事故や火災などの重大事故の発生率
が高まるおそれがあります。ガス燃焼機器を使用するときは、必ず換気をする、
ガス燃焼機器のそばに可燃物を置かないなど、注意しましょう。
 経済産業省は、ガス燃焼機器を安全に使用するための注意事項と、リコール
対象機種を改めて公表して、当該機種を使用する消費者に使用の中止と各社が
設けているフリーダイヤルへの早急な連絡を呼びかけています。

【詳細】 http://www.meti.go.jp/press/20071122006/20071122006.html

  ◆◆◇ 消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について ◇◆◆  

 経済産業省は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告の
あった重大製品事故について、以下のとおり公表しています。

 12/ 4 http://www.meti.go.jp/press/20071204004/20071204004.html
 11/30 http://www.meti.go.jp/press/20071130012/20071130012.html
 11/27 http://www.meti.go.jp/press/20071127010/20071127010.html
 11/22 http://www.meti.go.jp/press/20071122005/20071122005.html


    ◆◆◇ 「平成19年度近畿地域消費者セミナー ◇◆◆
         これからの製品安全~暮らしに身近な
         製品と安全につきあうために」を開催

 近畿経済産業局では、下記のとおり「平成19年度近畿地域消費者セミナー
これからの製品安全~暮らしに身近な製品と安全につきあうために」を開催し
ます。本セミナーでは、暖房機器を使用する時期を迎え、一人暮らしの学生や
高齢者など特に注意していただきたい方をはじめとした消費者を対象に、製品
事故を減らすため、家電製品等の上手な使い方を説明いたします。

                記

 【日 時】平成19年12月11日(火)
        ・講演    13:30~16:00(受付13:00~)
        ・パネル展示 12:00~16:20
 【場 所】メルパルク京都(京都市下京区東洞院七条下ル東塩小路町)
 【定 員】200名(定員に達し次第締め切ります)
 【参加費】無料    
 【詳 細】プログラム、会場地図、申込み方法等は以下のアドレスを
      ご参照ください。
    http://www.kansai.meti.go.jp/4syokei/seminar/19fy_shouhi.html

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             4.事故100選
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      第31回「介護用の電動式ベッドで骨折した事故」

◇平成15年、介護用の電動式ベッドで、使用者が骨折する事故が2件起きま
 した。事故の内容は以下のとおりです。
  ・操作していないのにベッドが作動し、背部分とひざ部分が上限まで上
   がりました。病院で検査した結果、使用者の大腿部顆部(膝のあたり)
   に骨折が確認されました。
  ・使用者が電動ベッドの背部分を上げるボタンを押していたところ、ボタ
   ンから指を放してもベッドが作動し続け、背部分とひざ部分が上限まで
   上がりました。病院で検査した結果、使用者の腰骨圧迫骨折が確認され
   ました。

◇事故が起きたベッドは、使用者が手元用スイッチのボタンを操作することで、
 ベッドの背部分とひざ部分が連動して動くものでした。また、ボタン操作に
 ついては、ボタンを押している間だけ作動するようになっていました。しか
 し、2件の事故とも、ボタンを押していない状況で作動しており、背部分が
 上限の75°まで、ひざ部分も上限の20°まで上がっていました。

◇事故品のベッドから取り外した手元用スイッチと制御ボックスを調査した結
 果、以下のメカニズムで事故に至ったと推定されました。

  1.電動式ベッドを使用するにあたって、手元用スイッチのボタンを押す
    操作が繰り返されることとなるため、手指の分泌物やハンドクリーム
    等の成分がボタン部から内部に浸透。
  2.浸透した成分がスイッチ内部の導電性ゴムと混ざりあったため、膨ら
    んで柔らかくなったゴムが次第に剥がれ、基板に付着して導通状態に
    なり、ボタンを押していないのにベッドが作動。
    
◇事故を受けて、製造事業者は新聞への社告の掲載、取引先への通知、インタ
 ーネットにおける情報提供を行い、ボタンに樹脂キャップを取り付けた手元
 スイッチへの無償交換を行うこととしました。

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              5.編集後記
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 いつの間にか師走になり、皆さまもお忙しいことと思います。先日、家電製
品の団体が主催されたセミナーに参加させていただきました。聴講して、まだ
まだ、勉強しなければと改めて思いました。

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 ◇事故情報の検索 
  NITEのHPでは、調査が終了した事故情報を検索できます。
  http://www.jiko.nite.go.jp/php/jiko/index.html

 ◇製品の事故情報をお寄せください
  NITEでは、暮らしの中で起こった製品の事故情報を集めて調査し、
 その結果を公表して製品事故の未然・再発防止に役立てています。
 
 【事故情報収集制度概要】 http://www.jiko.nite.go.jp/index2.html
 【通知様式】 http://www.jiko.nite.go.jp/index10.html (Word版・PDF版)
 【送付先】 mailto:jiko@nite.go.jp Fax 06-6946-7280
  【問い合わせ先】 mailto:jiko@nite.go.jp

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        【編集・発行】 独立行政法人製品評価技術基盤機構
                生活・福祉技術センター 製品安全企画課

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  製品安全広報課
TEL:06-6612-2066  FAX:06-6612-1617
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