製品安全

Vol.61 11月21日号「除雪機による事故」

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 ■    ◆========= 製品安全情報マガジン(PSマガジン)========== 
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         ■ 独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE・ナイト)
      ■■■        生活・福祉技術センター 製品安全企画課
                       http://www.jiko.nite.go.jp/

=================2007.11.21 Vol. 61=====================

 急に寒くなってきました。今回は除雪機の事故をご紹介しています。NIT
Eからのお知らせでは、社告・リコール情報の更新についてをご案内していま
す。事故100選は、玩具で指先を切断した事故です。

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                 目次 
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1.製品事故収集情報 
  ・除雪機による事故
  ・消費生活用製品の事故情報収集状況(11月1日~11月14日受付153件)
2.社告・リコール情報(6件)
3.NITEからのお知らせ
  ・社告・リコール情報の更新について
4.関係機関の製品安全情報
  ・消費生活用製品安全法及び電気用品安全法の改正法
          問い合わせ相談窓口の設置について         経済産業省
  ・消費生活用製品の重大製品事故に係る
     製品事故情報報告・公表制度の施行状況について   経済産業省
  ・冬の電気用品による事故防止について(注意喚起)    経済産業省   
  ・第一回日米製品安全協議の概要について         経済産業省
  ・平成19年度製品安全対策優良企業経済産業大臣表彰について
                              経済産業省
  ・消費生活用製品のリコールハンドブック(リコール指針)について
                              経済産業省
  ・製品安全総点検週間における取組            経済産業省
  ・パロマ工業株式会社に対する緊急命令による定期報告の終了について
                              経済産業省
  ・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について    経済産業省
5.事故100選
    第30回「玩具で指先を切断した事故」
6.編集後記
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            1.製品事故収集情報
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          ◆◆◇ 除雪機による事故 ◇◆◆

◇いよいよ冬も本格化しています。一昨年の冬は記録的な雪が降り、除雪機の
 事故も増えました。今回は、除雪機による事故をご紹介いたします。

  (事例1)男性が除雪作業中に除雪機に手を挟み、左手薬指を切断しま
       した。
  ----------------------------------------------------------------
  →エンジンをかけたままで、オーガ(雪を掻き崩し集める刃)に詰まっ
   た雪を取り除こうとしたところ、突然オーガが回転し左手を巻き込ま
   れ、薬指を切断したものと推定されます。

  (事例2)男性が、自宅敷地内で小型除雪機で作業中にズボンを巻き込
       まれ、足に大けがを負いました。
  ----------------------------------------------------------------
  →エンジンをかけたままの除雪機のそばでスコップで雪を砕いていたと
   ころ、ズボンが除雪機のロータリー部分に巻き込まれ足に大けがをし
   たものと推定されます。
 
  (事例3)男性が自宅庭で除雪機を使用中に足を巻き込まれて除雪機の
       下敷きになり、死亡しました。
  ----------------------------------------------------------------
  →除雪作業中、除雪部を上げて後進している際に足を滑らせたことによ
   り、除雪機の下に巻き込まれたものと推定されます。

◇事例1や2のように、エンジンをかけたまま回転部分に身体や衣服が触れな
 いようにご注意ください。詰まった雪を取り除く時は、エンジンを停止して、
 回転部が完全に止まってから、雪かき棒を使って行ってください。業界団体
 では、手を離せばオーガの回転と除雪機の走行を停止する安全装置(デッド
 マンクラッチ)を付けるようになっています。

【参考】事故情報特記ニュース
    No.65「除雪機の事故について(注意喚起)」
        http://www.nite.go.jp/jiko/news/065/news65.html

      ◆◆◇ 消費生活用製品の事故情報収集状況 ◇◆◆ 
          (11月1日~11月14日受付153件)

 NITEに通知のあった事故の傾向を見るために、上記期間内で、収集件数
 の多い5製品を掲載しています。なお、事故原因については現在調査中です。

     製品名(事故状況と件数)        [前号比(件数±)]
    ==========================================================
    1.ガスこんろ     (火災等   16件) [-12]
    2.自転車       (操作不能等 10件) [+ 8]
    3.電気ストーブ    (発煙等    6件) [+ 4]
     .電子レンジ     (発火等    6件) [+ 4]
    5.石油ストーブ    (火災等    5件) [+ 4]
     .石油給湯器     (焼損等    5件) [- 3]     

 自転車10件は、社告対象製品によるブレーキが効かなくなった事故などで
す。電気ストーブ6件は、社告対象製品が発煙して機器の一部が溶融した事故
など、電子レンジ6件は、社告対象製品が発火した事故などです。石油給湯器
5件は、社告対象品の機器内部が焼損した事故が含まれます。

<最新の製品事故情報の公表>

 最近1週間に受付をした事故情報について毎週月曜日に以下のNITEホー
ムページで公表しています。
  → http://www.nite.go.jp/jiko/sokuho/index20.html

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            2.社告・リコール情報
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◇ヤナセ産業機器販売株式会社/ブリッグス・アンド・ストラットン・ジャパ
 ン有限会社「小型除雪機スノースロワー」(無償修理)(H19/11/16)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071116.html

◇ロアス株式会社 「OHチェア」(交換回収)(H19/11/12)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071112.html

◇株式会社リアル・フリート「アマダナ IH調理器」(無償点検・修理 )
 (H19/11/ 8)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071108.html

◇株式会社デンソー 「遠赤外線ヒーター(再社告)」
(回収(1台につき2万円で引き取り))(H19/11/ 6)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071106c.html

◇岩谷産業株式会社「まめガスっ子(小型ガス缶)」(回収)(H19/11/ 6)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071106.html

◇日本マイヤー株式会社「片手なべ、両手なべ」(無償で交換)(H19/11/ 1)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20071101c.html

■━━━NITE社告・リコール情報のページ━━━━━━━━━━━━━■

 【過去1年間の社告・リコール情報】
     http://www.nite.go.jp/jiko/index4.html
 【社告・リコール情報の検索】
     http://www.jiko.nite.go.jp/php/shakoku/search/index.php

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            3.NITEからのお知らせ
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     ◆◆◇ 社告・リコール情報の更新について ◇◆◆

 NITEは、近年の消費生活用製品による事故が多発する状況において、製
品事故の再発を防止するため、事業者から寄せられた情報を元に、社告・リコ
ール情報をホームページに掲載して情報提供を行っております。
 このサイトでは、1989年頃からのデータを公開しておりますが、連絡先
の変更や事業者の倒産などがあり、社告・リコール開始当初の問い合わせ先に
連絡をしても、連絡が付かないことが多発いたしました。そこで、この度、こ
れらの情報を調査し、社告・リコール情報データを最新の情報に基づき更新を
行いました。引き続き、ご利用をお願いいたします。

【詳細】プレスリリース http://www.nite.go.jp/jiko/press/prs071119.html

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            4.関係機関の製品安全情報
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    ◆◆◇ 消費生活用製品安全法及び電気用品安全法の ◇◆◆
        改正法問い合わせ相談窓口の設置について
 
 11月21日、消費生活用製品安全法の一部を改正する法律及び電気用品安
全法の一部を改正する法律が公布されました。それに伴い、経済産業省は、こ
れらの改正法に関し、経済産業省及び各地方経済産業局に問い合わせ相談窓口
を設置しています。

【詳細】 http://www.meti.go.jp/press/20071121004/20071121004.html
【参考】「消費生活用製品安全法改正について」
  http://www.meti.go.jp/product_safety/producer/shouan/07kaisei.html

    ◆◆◇   消費生活用製品の重大製品事故に係る  ◇◆◆
       製品事故情報報告・公表制度の施行状況について

 経済産業省は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告の
あった重大製品事故について、5月14日以降公表を行っていましたが、製品
安全総点検週間に合わせて施行状況を公表しました。

【詳細】 http://www.meti.go.jp/press/20071121003/20071121003.html

  ◆◆◇ 冬の電気用品による事故防止について(注意喚起) ◇◆◆
   
 冬は、電気ストーブ、温水洗浄便座、電気あんかなど、暖房用の電気製品が
本格的に使用され、また使用頻度が増えてきます。これら電気製品の使用によ
り、製品発火や火災などの重大事故に至る可能性があります。また、一部の電
気製品では、リコールによる無償改修や製品回収が行われていますが、必ずし
も進捗率が良好とは言えない状況にあります。
 経済産業省は、電気製品を安全に使用するための注意事項を公表するととも
にリコール対象機種を改めて公表し、該当機種を使用している消費者に、使用
の中止と各社が設けているフリーダイヤルはの早急な連絡を呼びかけています。

【詳細】 http://www.meti.go.jp/press/20071121002/20071121002.html

    ◆◆◇ 第一回日米製品安全協議の概要について ◇◆◆

 経済産業省は、CPSC(米国消費者製品安全委員会)との間で第一回日米製品
安全協議を開催しました。同省からは、本庄孝志大臣官房審議官(製品安全担
当)等が出席し、米国側からは、ナンシー・ノード委員長代行等が出席しまし
た。事故情報等報告制度、事前規制等について話し合い、今後の更なる強力関
係の強化の必要性についての認識を確認しました。

【詳細】 http://www.meti.go.jp/press/20071120005/20071120005.html

      ◆◆◇ 平成19年度製品安全対策優良企業 ◇◆◆
            経済産業大臣表彰について

 経済産業大臣は、今年度より、企業の製品安全に対する主体的な取組を促す
ため、「製品安全文化」の定着に向けた取組が特に優良である製造事業者、輸
入事業者、小売販売事業者を表彰します。平成19年度は、製品安全総点検週
間(11月19日~25日)の行事として、製品安全総点検セミナー(11月
19日開催)において、受賞企業の発表を行いました。

【詳細】 http://www.meti.go.jp/press/20071119006/20071119006.html

     ◆◆◇ 消費生活用製品のリコールハンドブック ◇◆◆
           (リコール指針)について

 経済産業省は、事故が起きてしまった場合に消費者への危害を防止するため
の適切な措置をとるための指針として「消費生活用製品のリコールハンドブッ
ク2007」を作成しました。

【詳細】 http://www.meti.go.jp/press/20071119005/20071119005.html

      ◆◆◇ 製品安全総点検週間における取組 ◇◆◆

 経済産業省は、昨年から11月の第4週を製品安全総点検週間とし、製品を
安全に使用する上で注意すべき事項等について注意喚起のための周知活動を集
中的に行うこととしているところです。同省は、本年も11月19日から1週
間を「製品安全総点検週間」とし、11月19日に東京において製品安全総点
検セミナーを開催するなどの周知活動を実施することとしておりますが、全国
の各地方経済産業局においても製品安全向上に向けた様々な取組を行い、全国
レベルで製品安全の向上に向け注意喚起を強化することとしています。

【詳細】 http://www.meti.go.jp/press/20071116007/20071116007.html

   ◆◆◇ パロマ工業株式会社に対する緊急命令による ◇◆◆
           定期報告の終了について
 
 経済産業省は、パロマ工業株式会社製ガス瞬間湯沸器の一酸化炭素中毒によ
る死傷事故により、同社に対し昨年8月、消費生活用製品安全法第82条の規
定に基づく緊急命令を発動し、製品回収や周知活動の促進を求めるとともに、
回収状況等につき、毎月1回、1年間の定期報告を求めていました。同省は、
緊急命令に基づく定期報告を求める期間である1年が経過したため、同社の点
検及び回収や周知活動の実施状況について、消費経済審議会製品安全部会に書
面にて審議を諮った結果、緊急命令による定期報告を終了し、当分の間、行政
指導による報告を求め、引き続き回収・周知活動等を注視していくこととしま
した。

【詳細】 http://www.meti.go.jp/press/20071109001/20071109001.html

  ◆◆◇ 消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について ◇◆◆  

 経済産業省は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告の
あった重大製品事故について、以下のとおり公表しています。

 11/20 http://www.meti.go.jp/press/20071120004/20071120004.html
 11/16 http://www.meti.go.jp/press/20071116005/20071116005.html
 11/13 http://www.meti.go.jp/press/20071113003/20071113003.html
 11/ 9 http://www.meti.go.jp/press/20071109005/20071109005.html

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             5.事故100選
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         第30回「玩具で指先を切断した事故」

◇平成15年、玩具で幼児が指先を切断する事故が発生しました。事故が起き
 た玩具はトレーラーの形をしたもので、リモコンやメインスイッチで操作す
 るとトレーラーの開口部が開いて、ミニカーを走らせたり、発車させたりで
 きる形状(全長90cm)に変わるものでした。

◇幼児は玩具の内部に左手を挟んで左手薬指の先を切断したとのこと。幼児が
 指挟んだのは、玩具本体の中央にある「司令塔」と称する部分で、リモコン
 やスイッチでロックを解除すると自動的に上昇し、ミニカーが通過できる開
 口部が前後にあらわれるものでした。司令塔を上昇させて中に格納したミニ
 カーを発車させたりして遊ぶようになっています。

◇同等品を確認すると、司令塔を上下させる途中に、司令塔内部の底面と本体
 内壁部との間に一時的に隙間ができることが判りました。このことから、幼
 児が司令塔の開口部からその隙間に指を入れ、司令塔が自動的に上昇するこ
 とによって指を挟んだと考えられました。さらに、指を抜こうと司令塔を引
 き上げて開口部を広げようとして逆に開口部が狭まり、せん断力が発生して
 事故に至ったものと推定されます。

◇同じように司令塔の隙間に幼児が指を挟んで裂傷を負ったなどの事故が数件
 発生していたことから、製造事業者は新聞に社告を掲載して、当該玩具の使
 い方について注意喚起を行いました。しかし、その後すぐに再社告を掲載し
 て製品の回収を実施し、挟み込みについての社内品質基準と事故情報ルール
 を見直しました。NITEは、その後、ほとんどが軽傷ですが同社から数十
 件の当該製品による事故の報告を受けました。

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              6.編集後記
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 11月に東京、大阪で開催いたしました、平成19年度成果発表会にご参加
いただきました皆さま、ありがとうございました。アンケートの結果、PSマ
ガジンを見て参加いただいた方が多く、感激しております。今後とも宜しくお
願いいたします。

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 ◇事故情報の検索 
  NITEのHPでは、調査が終了した事故情報を検索できます。
  http://www.jiko.nite.go.jp/php/jiko/index.html

 ◇製品の事故情報をお寄せください
  NITEでは、暮らしの中で起こった製品の事故情報を集めて調査し、
 その結果を公表して製品事故の未然・再発防止に役立てています。
 
 【事故情報収集制度概要】 http://www.jiko.nite.go.jp/index2.html
 【通知様式】 http://www.jiko.nite.go.jp/index10.html (Word版・PDF版)
 【送付先】 mailto:jiko@nite.go.jp Fax 06-6946-7280
  【問い合わせ先】 mailto:jiko@nite.go.jp

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        【編集・発行】 独立行政法人製品評価技術基盤機構
                生活・福祉技術センター 製品安全企画課

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  製品安全広報課
TEL:06-6612-2066  FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図