製品安全

特記ニュース No.81  6月18日号

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============2007.6.18 PSマガジン<特記ニュース>============
 
 ヒマワリ油などを主成分とする塗料をふき取ったウエスが自然発火し、火災
に至ったと思われる事故が発生しています。NITEでは、事故情報特記ニュ
ースNo.64で注意喚起を行っていましたが、その後も同じ自然発火と思われる
火災事故が発生したことから、再度の注意喚起のため、事故情報特記ニュース
No.81を公表しました。
 
◆◆◇ 塗料を含浸したウエスからの自然発火に係る注意喚起について ◇◆◆

 ヒマワリ油などの不飽和脂肪酸を主成分とする塗料を含浸したウエス(ぼろ
布)が自然発火し、火災になることがあるとして、製品評価技術基盤機構(N
ITE)では平成17年2月18日に特記ニュースを掲載して注意喚起したと
ころです。しかし、その後も自然発火と思われる火災事故が重ねて発生したこ
とから、再度、注意喚起を行うものです。

1.事故の概要
  ヒマワリ油などの酸化しやすい不飽和脂肪酸を主成分とする塗料を使用し、
作業後に塗料をふき取ったウエス(ぼろ布)を袋に入れて放置していたところ、
自然発火と思われる火災が発生しました。当該塗料に含まれる不飽和脂肪酸は
酸化して発熱する性質があり、塗料の染み込んだウエスを袋に入れて長時間放
置したことから、酸化熱が蓄熱して発煙・発火に至ったものと考えられます。

 事故の発生状況
 〈事例1〉外壁を塗装後、塗料を拭き取ったウエスをそのままゴミ袋に入れ
      て置いていたところ、自然発火した。発見が早かったために、壁
      が焦げる程度であった。(平成16年11月、甲信越地方)
 〈事例2〉塗料の拭き取りに使用したタオルを袋に入れて、それを段ボール
      箱に入れて台所に置いていたところ、約24時間後に出火し、台
      所を焼損した。(平成16年11月、近畿地方)
 〈事例3〉塗料を使ってモップで床にワックス掛けをした後、雑巾等で拭き
      取り、モップ、雑巾等をポリ袋に入れて置いていたところ、ポリ
      袋から発煙した。(平成17年1月、中部地方)
 〈事例4〉倉庫の一部を焼損する火災事故が発生した。発火元の付近に塗料
      の染み込んだウエスが保管されていた。
      (平成19年5月、中国地方)
 〈事例5〉作業現場に塗料の拭き取りに使用したウエスを麻袋に入れて保管
      していたところ、発火し現場が焼損した。
      (平成19年5月、関東地方)

2.消費者の皆さんへの注意喚起
 塗料缶の外面には、下記内容の注意事項が表示されています。ご使用に際し
ては、これらの点に注意してください。

 (1) 自然発火の注意   
   塗料が染み込んだ布やウエスは自然発火の恐れがあります。使用したウ
   エスは、必ず焼却するか、水の入った容器に入れて処理してください。
 (2) 取り扱いに際して製品の注意表示や取扱説明書を必ず読み、注意事項に
   従って処理を行ってください。

 【詳細】発火実験の動画等、以下のページをご参照ください。
     「事故情報特記ニュースNo.81」
      http://www.nite.go.jp/jiko/news/081/news81.html

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