2020年2月25日に改正されたJIS A 1132の対応について
JNLA土木・建築分野における登録試験事業者 各位
平素よりJNLAにご支援、ご協力を賜りまして誠にありがとうございます。
2020年2月25日にJIS A 1132「コンクリートの強度試験用供試体の作り方」が改正されたことを受け、
改正点及びJNLA審査における対応について以下にお知らせいたします。
(主な改正点)
・圧縮強度、曲げ強度試験用供試体のコンクリートの詰め方の手順がより明確になった。
・圧縮強度試験用供試体:供試体の形状寸法の許容差について
「載荷面と底面との平行度は1mm以内」と記載され、平行度の規定が定められた。
・曲げ強度試験用供試体:供試体の形状寸法の許容差について
寸法の許容差 断面の幅 0.5 %以内 → 1 %以内 (許容差の拡大)
載荷面の平面度 → 載荷線及び支持線の直線度 (測定項目の変更)
・割裂引張試験強度試験のための供試体について
供試体の寸法 直径:粗骨材の最大寸法の4倍以上かつ100 mm以上という条件に注記で、
粗骨材の最大寸法が40 mmの場合、直径を150 mm(<160)としてよい旨追記された。
・解説に供試体の測定で許容差内に収まっているか確認する方法として値を測定せずに、
すきまゲージを利用して確かめる方法が写真付きで掲載された。
また、供試体の測定の許容差については、「JNLA土木・建築分野における技術情報」(参考6)や、
その見直しである「供試体形状寸法の許容差測定の解釈の一部見直しについて」に影響しますので、
今後これらの公開文書につきましては4月上旬ごろ改正の予定です。
(JNLA登録審査、更新審査、再認定審査、立入検査における対応)
JIS A 1132の改正にあたり、顧客から持ち込まれた供試体の形状寸法の許容差を測定するJNLA登録試験事業者は、
平行度や直線度の測定器具の準備、測定手順書の作成・改正等が必要になります。
JNLA登録試験事業者がJIS A 1132:2020に対応した測定器具の準備や、測定手順書の作成がされていない場合は、
JNLA試験として受け付けることはできません。その場合、顧客との受付時の確認により、旧規格(2014版)で許容差を
測定することを顧客が認めた場合、JNLA試験として試験の実施は可能です。あるいは免責事項の記載によって許容差の測定の省略も可能です。
なお、顧客との受付時の確認により、旧規格(2014版)で許容差を測定した場合には試験証明書に、
例えば、「供試体の形状寸法の許容差は、JIS A 1132:2014で測定しております。」等の記載を行う必要があります。
旧規格(2014版)からの移行期間の設定はありませんが、認定センターとして規格改正から6か月後の
2020年8月25日までは、平行度や直線度の測定器具の準備、測定手順書の作成・改正等がされていない場合でも
不適合・懸念事項として指摘はしませんが、コメント報告書を発行させていただきます。
ISO/IEC 17025:2017への移行確認の立入検査においては、コメント報告書の発行は行わないため、
書類審査に基づいた質問書に対する回答により対応状況について確認いたします。
ご理解、ご協力の程よろしくお願いいたします。
お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 認定センター 試験認証認定課 JNLA担当
-
TEL:03-3481-1939
FAX:03-3481-1937
住所:〒151-0066 東京都渋谷区西原2-49-10 地図
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