【ニュースリリース】広範な測定ニーズに迅速に応える標準物質生産者を国内で初めて包括的に認定
~個々の標準物質に対する認定に比べ供給時間を6ヶ月以上短縮~
(富士フイルム和光純薬株式会社 提供)
法規制の変更、水質等の緊急調査や食品の汚染事故等により、化学分析や測定が突発的に必要になることがあります。これらニーズへの対応には、標準物質生産者が化学分析・測定に必要な信頼性の高い標準物質を速やかに生産・供給することが重要です。しかし、従来は、個々の標準物質に対して生産者が認定を受けるまでに6ヶ月以上の時間を要する等の課題がありました。今回NITEが広範に認定する包括的認定を受けた標準物質生産者は、新たな標準物質に対しての都度の認定審査が不要となり、標準物質の供給時間が大幅に短縮されることで、分析・測定機関からのニーズに迅速な対応ができるようになります。
■用語説明
*1:標準物質生産者:各種標準物質の供給体制整備(製造、瓶詰め、濃度値の決定等)に資する標準物質の生産者。
NITEは、国際規格ISO 17034(標準物質生産者の能力に関する一般要求事項)への適合を評価、製品評価技術基盤機構認定制度(ASNITE)において標準物質生産者の認定を行っている。詳細は以下Webページを参照。
https://www.nite.go.jp/iajapan/asnite/outline/index.html
また、NITEは包括的認定を運営するために、以下2文書を整備、公表している。
“フレキシブルな認定範囲”を適用するASNITE標準物質生産者に対する認定の特定要求事項(https://www.nite.go.jp/data/000110719.pdf)
ASNITE標準物質生産者の”フレキシブルな認定”適用にかかる審査指針(https://www.nite.go.jp/data/000110720.pdf)
*2: 包括的認定:特定の要素(測定方法等)を基準として、広範に標準物質生産者を認定すること
包括的認定における新規標準物質の生産パターンとして、以下の例(及びこれらの組み合わせ)が挙げられる。
①単一成分の標準液としては既に生産能力がある複数の標準物質成分を希望する濃度比率で混合し、多成分混合標準液を生産する。
②実施能力が確認され認定された測定技術を用いて、新規の成分を含む標準液を生産する。
このような“包括的認定”は、2017年11月に改正された認定機関に関する国際規格(ISO/IEC 17011)の中でも、新たに定義(“フレキシブルな認定範囲”と称されている)され、国際的ルールとなっている。
【 認定証授与式の様子 】
関係者一同 (右側:富士フイルム和光純薬株式会社、左側:NITE) |
認定授与式の様子認定証を囲んで (右側:富士フイルム和光純薬株式会社、左側:NITE) |
公表日
令和5年3月2日
発表資料
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