製品安全

Vol.495 2月24日号「電気ケトルの事故」

Vol.495  2月24日号 「電気ケトルの事故」 【PDF:1,070KB】

 まだまだ寒い日が続きます。温かい飲みものやカップラーメンが欲しくなる時に活躍するのが電気ケトルです。手軽に湯を沸かせて便利ですが、やけどの事故が発生しています。今回のPSマガジンでは、電気ケトルの事故の事例と併せて、私たちが注意すべきポイントをご紹介します。

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項目一覧

1.  電気ケトルの事故
2.製品事故収集情報(1月25日~ 2月7日 受付87件)
3.リコール情報 3件
4.その他の製品安全情報
 ・経済産業省 「製品安全対策優良企業表彰(+あんしん)」説明会ならびにリスクアセスメント講座開催のご案内
 ・「NITE SAFE-Lite」のご案内
 ・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について
 ・NITE公式X アカウントのご案内

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1.電気ケトルの事故

◆事故事例
【事故事例.1】
 電気ケトルを使用中、両足に湯が掛かり、やけどを負いました。(2021年 東京都 70歳代女性 重傷)
→台所のカウンター上に置かれた電気ケトルが、意図せぬ接触などで床に落下したためと推定されます。なお、この電気ケトルは蓋を閉じても注ぎ口が開口しており、内側が密閉されない構造のものでした。
 
【事故事例.2】
 電気ケトルを使用中、乳幼児に湯が掛かり、やけどを負いました。(2022年 大阪府 1歳女児 重傷)
→電気ケトルの電源コードを乳幼児が引っ張ったことにより、高い位置から落下した衝撃で蓋が外れて熱湯がこぼれ、やけどを負ったものと推定されます。なお、取扱説明書には、「乳幼児の手の届くところで使わない。やけどの原因になる。」旨、記載されていました。
 
【事故事例.3】
 電気ケトルの蓋を開けようとしたところ、蓋が外れ、やけどを負いました。(2018年 大阪府 年齢性別不明 重傷)
→電気ケトルに茶葉を入れて使用したため、蒸気が通る穴と通路に茶葉が詰まって沸騰検知スイッチが正常に沸騰を検知できなくなり、加熱が継続して内圧が上昇した状態で使用者が蓋を開けようとしたため、蓋が外れて事故に至ったものと推定されます。なお、取扱説明書には、「ティーバッグ、お茶の葉、インスタント食品など、水以外のものを入れると吹きこぼれてやけどするおそれがある。」旨、記載されていました。
 
【事故事例.4】
 電気ケトルの湯を捨てようとしたところ、湯がこぼれ、右手にやけどを負いました。(2017年 北海道 50歳代女性 重傷)
→内側を洗浄するために熱湯を入れ強く揺らしたことで、蒸気取入口に熱湯が入り、蒸気パイプを通ってスイッチ部分から熱湯が漏れたものと推定されます。なお、取扱説明書には、「後ろに傾けない、強くゆすらない、横に倒さない、当該製品には内側に蒸気を逃がす経路が設けられており、熱い湯が底からこぼれてやけどするおそれがある。」旨、記載されていました。
 
◆気を付けるポイント
〇電気ケトルを転倒させない、乳幼児の手が届くところで使わない
 湯が流れ出て、やけどのおそれがあります。不安定な場所では使わないようにしましょう。意図せぬ接触や、電源コードをひっかけるなどして転倒させないように注意しましょう。また、乳幼児が電源コードを引っ張ったり転倒させたりしないよう、乳幼児の手の届くところでは使わないようにしましょう。(※1)


※1 乳幼児に対する注意喚起については、PSマガジンVOL.492 1月13日号「3 歳未満のこどもの事故」の中でもご紹介しています。併せてご確認ください。
 https://www.nite.go.jp/data/000160135.pdf

 給湯ロックボタン付きの製品では、ロック状態になっていても、転倒させると注ぎ口から湯が流れてやけどのおそれがあります。電気ケトルを購入される場合は、転倒しても湯がこぼれにくい転倒流水対策が施されている製品を推奨します。
 なお、このような事故を防ぐため、転倒流水対策が義務化されました。2026年6月1日以降に製造・輸入される電気ケトルは、全て対策が取られたものになります。


〇水以外のものを入れたり、沸かしたりしない
 湯を沸かすだけにしましょう。茶葉などを入れると、蒸気通路が詰まって沸騰検知不良を起こしたり、泡立つなどして内圧が上昇し内容物がふき出しやけどのおそれがあります。
 
〇本体を抱きかかえたり、傾けたり、揺すったり、蓋を持って移動しない
 思わぬ場所から湯や熱い蒸気が流れ出て、やけどのおそれがあります。
 
〇蒸気孔・注ぎ口や蓋の内側に触ったり、手や顔を近づけない
 やけどのおそれがあります。
 電気ケトルには、ヒンジ式で蓋が外れないものと、蓋を外す着脱式があります。後者の製品で連続して湯を沸かす場合、給水は少し時間をおくなどして蓋の着脱時に熱い蓋でやけどをしないように注意しましょう。また、蓋の着脱は、本体をテーブルなどに置いた状態で行いましょう。


 湯漏れ防止構造を採用する製品では、蓋を着脱するタイプが多く流通しているようです。ヒンジ式のものに使い慣れてきた方が、蓋を着脱するタイプに買い替えた場合は蓋の取り扱いに注意しましょう。
 
〇取扱説明書に記載された警告や注意書きをよく確認し、守る
 取扱説明書には誤った取り扱いをしたときに、使用者が死亡や重傷などの傷害を負うおそれや火災などを防止するための重要な情報が掲載されています。必ずよく読んでから使用しましょう。
 
■経済産業省の「+あんしん」(プラスあんしん)のホームページでは、「電気ケトルによる誤使用・不注意事例」について紹介しています。

「+あんしん」のホームページ
 https://www.meti.go.jp/product_safety/ps-award/risksystem/
「電気ケトルによる誤使用・不注意事例」
 https://www.meti.go.jp/product_safety/ps-award/risksystem/caution/article05.html
 
■一般社団法人日本電機工業会(JEMA)では電気ケトルの使用上の注意について、ホームページで注意喚起を行っています。
 https://www.jema-net.or.jp/living/kettle/info.html

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2.製品事故収集情報

◆◆◇    消費生活用製品の事故情報収集状況    ◇◆◆
(1月25日~ 2月7日 受付87件)
     NITEに通知のあった事故情報から、件数の多い製品を掲載します。
========================================================       
 製品名                   (事故状況と件数)
            
          1. モバイルバッテリー                             ( 火災など 11件 )
          2. 電気ストーブ                                       ( 火災など       6件 )
          3. 電動アシスト自転車                             ( 火災など       5件 )
          4. ポータブル電源                                   ( 火災など       3件 )
          4. タブレット端末                                   ( 火災など       3件 )
          4. 電気ケトル(電気湯沸器)                  ( 火災など       3件 )
          4. 車いす(介助用)                               ( 破損など       3件 )
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◇最新事故情報(これまでの受付情報もご確認いただけます)
 https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/information/index.html
 
■事故情報の提供をお願いいたします。
 事故の再発防止のため、有効に活用させていただきます。
 https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/shushu/index.html

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3.リコール情報

◆EcoFlow Technology Japan株式会社(法人番号:1010401145409)
「ポータブル電源」2026年2月5日
【詳細】https://www.ecoflow.com/jp/riverpro-firmware-update
 
◆テスコム電機株式会社(法人番号:1011001014953)
「電気ケトル」2026年2月4日
【詳細】https://www.tescom-japan.co.jp/news/26978
 
◆株式会社デイトナ・インターナショナル(法人番号:1010001216832)
「靴(スニーカー)」2026年1月29日
【詳細】https://daytona-origin.ecbeing.biz/information/85
オンライン受付フォーム(24時間)https://www.daytona-park.com/inquiry/for

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4.その他の製品安全情報

◆◆◇  経済産業省 「製品安全対策優良企業表彰(+あんしん)」説明会ならびに
リスクアセスメント講座開催のご案内 ◇◆◆
 
 経済産業省は表彰制度(+あんしん)の応募説明会ならびにリスクアセスメント講座をオンラインにて開催します。
 当日は、+あんしん表彰制度の概要や応募の方法に加え、横浜国立大学の野口教授によるリスクアセスメント講座を予定しております。
 日頃製品安全に取り組む、多くの企業の皆さまのご参加をお待ちしております!
 
 なお、本制度の詳細は下記のホームページもご参照ください。
(+あんしん)
 https://www.meti.go.jp/product_safety/ps-award/risksystem/about.html
 
開催日時:2026年 3月12日(木)13:30~15:00
※終了時間は変更となる可能性がございます。
開催方法:Zoomウェビナー(完全オンライン)
プログラム:
1.リスクアセスメント講座(13:30~14:00)
2.表彰制度の概要説明ならびに質疑応答(14:00~15:00)
   
定員:300名
参加費:無料
参加申込:以下のURLからお申し込みください。
https://forms.office.com/r/71rJRJr2Ea
申込期限:2026年3月5日(木)12時まで
お問合せ:以下の事務局までご連絡ください。
MS&ADインターリスク総研株式会社・戸田
(psa@ms-ad-hd.com)
 
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◆◆◇  「NITE SAFE-Lite」のご案内 ◇◆◆
 
 NITE は、より安心・安全な社会になることを目指して、製品安全に関する情報を発信しており、NITE のウェブサイトで、製品事故の調査結果、リコール情報や誤使用に関する注意喚起などを提供しています。その中で、製品事故情報をどなたでも簡単にウェブ検索できるシステムとして、「NITE SAFE-Lite」というサービスを提供しています。
 
「NITE SAFE-Lite」は、サービス開始以来、多くの方にご活用いただいています。スマートフォンの小さな画面とタッチ操作に配慮したシンプルな操作性で、6 万件にも及ぶ製品事故情報を専門用語(例えば「異音」)でなく普段お使いの言葉(例えば「ガラガラ」)で検索できます。
 
「NITE SAFE-Lite」で製品事故を検索すると、同じ現象の事故だけではなく、よく似た事故情報も表示されます。これにより、様々な視点から事故となる危険性やその場合の被害状況などが「見える化」され、事故の未然防止につながります。
 
【NITE SAFE-Lite】
 https://safe-lite.nite.go.jp/
 
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       ◆◆◇ 消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について ◇◆◆
 
                                    消費者庁
 
 消費者庁は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告のあった重大製品事故について、以下のとおり公表しています。

 02/20 55件 
 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_260220_01.pdf

 02/17 25件
 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_260217_01.pdf

 02/13 08件
 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_260213_01.pdf

 02/10 15件
 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_260210_01.pdf
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◆◆◇ NITE公式Xアカウントのご案内 ◇◆◆
 
 NITEでは、公式アカウントを開設しています。
 Xでも、シーズンに合わせて、皆様の生活の安全を守るためにどんどん発信していきますので、フォローやいいねをお待ちしております!
 
 Xアカウント→@NITE_JP

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編集後記

 (編)は電気ケトルを昨年、蓋が開くヒンジ式から蓋を外す着脱式に買い替えました。
 それまで給水する時は本体を持ったまま蓋を開けていましたが、その時の習慣がなかなか抜けず、蓋の置き場所に困ります。給水するたびに、「蓋の着脱は、本体をテーブルなどに置いた状態で行いましょう。」をちゃんと守らねばと反省しています。

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  製品安全広報課
TEL:06-6612-2066  FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図