製品安全

Vol.402  4月12日号 「非純正バッテリーの事故」

非純正バッテリーによる事故が多く発生しています。
直近の3年間は特に事故が多く、毎年家屋の全焼事故が発生しています。
最近では充電後に置いていただけで発火に至った事故も報告されています。
非純正バッテリーは純正バッテリーよりも多くのリスクを抱えていることを
知ってください。

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項目一覧

  • 1.非純正バッテリーによる事故
  • 2.製品事故収集情報(3月20日~4月2日 受付56件)
  • 3.リコール情報(4件)
  • 4.その他の製品安全情報
      ・iNARTE PS(製品安全)受験講習会・資格試験のご案内
      ・明治大学リバティーアカデミー講座 安全学入門のご案内
      ・SAFE-Liteのご案内
      ・iPod nanoの製品事故に係る定期報告
      ・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について

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1.非純正バッテリーによる事故

【事例1】
  電気掃除機のバッテリーパックを充電中、出火し、周辺を焼損した。

→電気掃除機に取り付けられていた非純正品のバッテリー内部で短絡が生じ
て異常発熱し、焼損したものと考えられます。
     
【事例2】
  ネット通販で購入した電動工具用バッテリーパックを充電器で充電していた
ところ、異音がして出火し、周辺を焼損した。

  →非純正品のバッテリーパックに、充電中の電池のバランスを検知する回路
がない構造であったため、電池が充電されすぎてしまい、異常発熱し、焼
損したものと考えられます。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
非純正バッテリーに関する注意点】
○インターネットで購入する際、以下のような掲載で販売されているものに
は注意してください。

・説明文などで日本語表記がおかしいもの。
・他の製品と比較して極端に安価なもの。
・評価レビューなどにおいて、おかしな日本語表記で高評価のみ付けられて
いるもの(やらせレビューの可能性があります)。
・海外から発送されるもの(安全基準の順守など電気用品安全法の義務が履
行されない)。
・”PSEマーク取得”と書かれてあるもの(PSEマークは取得するものではな
く、義務を果たした証として事業者が自ら表示するものです)。

インターネットでの購入に関するトラブルや注意点について、製品事故以外
に関しても消費者庁が注意喚起を行っております。

参考URL: https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/caut
ion/internet/trouble/internet.html

○バッテリーを取り付ける機器本体のメーカーのホームページに非純正品に
関する注意喚起が掲載されていないか確認してください。

事故が発生した非純正バッテリーの使用について、機器本体のメーカーが注
意喚起を行っている場合があります。機器本体のメーカーのホームページを
確認するなどして、事故が発生している製品でないことを確認してください。

○粗悪品を購入してしまった場合、消費生活センター又は各モールのサポー
トに相談してください。

購入後に注意喚起などに気づかれた場合は使用を中止し、各地域にある消費
生活センターへご相談ください。インターネットモールによってはサポート
センターなどを設けており、返品や事業者への連絡を行っているところもあ
ります。製品事故などのトラブルに遭われた場合は消費者ホットライン「188」
まで連絡してください。


  ■NITEでは2022年3月30日に非純正バッテリーの事故に関する注意喚起
「安さの裏に潜む非純正バッテリーの危険性~破裂や発火の事故多発!~」
をプレスリリースしました。

https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2021fy/prs220330_01.html

■その他の非純正バッテリーの事故情報も併せてご参照ください。
(映像資料:リンク先で動画が視聴できますので是非ご覧下さい)
(1)バッテリーパック「2.非純正品の発火」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/22033002.html
(2)モバイルバッテリー「5.異常発生時の対処」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/22033001.html

(注意喚起ミニポスター)
(1)非純正バッテリーパックの事故
       https://www.nite.go.jp/data/000106071.pdf

■その他の事故事例は、「事故情報の検索」で「非純正バッテリー」等をキ
ーワードに検索していただけます。
https://www.nite.go.jp/jiko/jiko-db/accident/search/

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2.製品事故収集情報

消費生活用製品の事故情報収集状況
(3月20日~4月2日 受付56件)
NITEに通知のあった事故情報から、件数の多い製品を掲載します。

製品名( 事故状況と件数 )

  • 1.バッテリー(リチウムイオン、電動工具用)( 火災等  6件)
  • 2.カイロ                                                  ( 重傷等  2件)
  • 2.電動アシスト自転車                                ( 重傷等  2件)
  • 2.自転車                                                  ( 軽傷等  2件)
  • 2.電気ストーブ                                         ( 軽傷等  2件)

最新事故情報(これまでの受付情報もご確認いただけます)
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/information/index.html

事故情報の提供をお願いいたします。
事故の再発防止のため、有効に活用させていただきます。
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/shushu/index.html
 

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3.リコール情報

  • ・株式会社エンドウ商事(法人番号:9270001003157)
          「自転車」2022/03/07(HP)
        【詳細】 https://www.all-endo.co.jp/
 
  • ・株式会社カインズ(法人番号:3070001006474)
          「のぼりスタンド」2022/03/09(HP)
        【詳細】 https://www.cainz.co.jp/images/information/pdf/20220309_i
    nfo.pdf?_ga=2.47527655.1158711103.1646784273-831772947.1646784273
 
  • ・株式会社TSI(法人番号:3010901033788)
          「衣類」2022/03/11(HP)
        【詳細】 https://www.tsi.inc/
 
  • ・ヤマハ発動機株式会社(法人番号:2080401016040)
          ブリヂストンサイクル株式会社(法人番号:9030001041957)
          豊田TRIKE株式会社(法人番号:3010001161721)
          株式会社あさひ(法人番号:7120001006861)
          「電動アシスト自転車用バッテリー」2022/04/05(HP)
        【詳細】 
         ◆ヤマハ発動機株式会社
         https://www.yamaha-motor.co.jp/recall/pas/2022-04-05
         ◆ブリヂストンサイクル株式会社
         https://www.bscycle.co.jp/info/2022/10537
         ◆豊田TRIKE株式会社
         https://toyoda-trike.co.jp/
         ◆株式会社あさひ
         https://www.cb-asahi.co.jp/news/detail/748/

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4.その他の製品安全情報

・iNARTE PS(製品安全)受験講習会・資格試験のご案内 

iNARTE PSエンジニア・テクニシャンの技術資格は、製品安全対策技術
や製品安全規格の知見を有している事を認証する技術者資格です。
下記要領で受験講習会・資格試験を実施致します。

1.iNARTE PS(製品安全)受験講習会
(2日間で試験カテゴリー全範囲を履修します。)
・開催日時:(1日目)2022年6月30日(木)13:00~17:00
(2日目)2022年7月 1日(金)10:20~16:30
・会場 :オンライン開催(Zoomウェビナー)
・受講料 :会員18,000円/非会員24,000円
(2日間セット料金(税込))
・募集人員:50名
・募集期間:2022年4月1日(金)~6月3日(金)
(定員に達し次第、締切りとさせていただきます)

2.iNARTE PS(製品安全)資格試験
・開催日時:2022年8月26日(金)
・受付時間:8:30~9:00
・試験時間:4時間(受付後、試験問題にアクセス以降の時間)
・試験会場:オンライン @(ご自宅 或いは 勤務先会議室 等)
・受験料 :16,000円(税込)
    なお、合格された方は、別途認定料13,000円が必要です。
・募集人員:50名
・募集期間:2022年4月1日(金)~7月29日(金)
(定員に達し次第、締切りとさせていただきます)

お申し込みは、弊センターのウエブサイト
(資格試験) https://www.kec.jp/seminar/narte_ps22/
(受験講習会)https://www.kec.jp/seminar/narte_ps22-2/
からお申し込みください。

お問い合わせ
一般社団法人KEC関西電子工業振興センター
iNARTE Japan PS 分科会 事務局 石住 隆司
〒619-0237 京都府相楽郡精華町光台3丁目2番地2
TEL:0774-29-9041/E-mail:narte-safty01@kec.jp

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・明治大学リバティーアカデミー講座 安全学入門のご案内 

安全とは何かなどの理念的な面、安全設計などの技術的な面、法律・
保証・認証などの社会的 な面、誤使用などの人間的な面など、安全学※
の立場から、安全の在り方について広く統一的に考えます。安全の基本
は変わりませんが、製品、食品、環境、原子力等の安全のように、安全の
課題は常に時代と共に考え続ける 必要があります。本講座では、時代の
流れに対応しながら、最新の事故情報などを紹介し 、参加者 の議論を
通して、安全を根本から考えます。
※安全・安心な社会の実現のためには、技術として安全を実現するだけで
なく、社会科学や人文科学も 包含して 、広く、統一的、包括的、領域
横断的に考察する必要があります。このような新しい学問が安全学です。
(本講座は、講座趣旨に賛同いただいたYKK AP 株式会社からの
寄付金によって運営されています。)

■講座概要
・日程 2022年5月7日(土)~7月2日(土)の5日間(各2コマ)
・時間 13:30-17:00
・方式 リアルタイム配信型(Zoom)
(見逃し配信あり、通信費は視聴者負担)
・料金 10,000円(税込)
(テキスト『安全四学』(日本規格協会出版)含む)

■講座内容(敬称略)
1.5月7日(土) 「安全思想」安全に関する各種の考え方、思想等を解説
  【講師:明治大学理工学研究科 新領域創造専攻准教授 鞍田 崇】
2.5月 21 日(土) 「環境の安全学」環境や社会の安全の在り方、守り方を解説
  【講師:明治大学顧問、秋草学園短期大学学長、淑徳大学名誉教授、明治大学校友会会長 北野 大】
3.6月 4 日(土) 「安全のヒューマンファクター」安全におけるヒューマンファクターを解説
  【講師:早稲田大学理工学術院 創造理工学部経営システム工学科教授 小松原 明哲】
4.6月 18 日 (土) 「工学システムの安全」製品や機械等のシステムの安全な作り方を解説
  【講師:(独行)労働者健康安全機構 労働安全衛生総合研究所 建設安全研究グループ部長 清水 尚憲】
5.7月 2 日(土) 「安全学へ誘い」“教養のための安全”として、体系化した安全学について紹介
  【講師:明治大学名誉教授、明治大学顧問、(公財)鉄道総合技術研究所会長 向殿 政男】

■申込先及び締切日
https://academy.meiji.jp/course/detail/6045/
申込締切日 2022年4月28日(木)

※教材、受講に際してのご案内等詳細は、HPをご覧ください。

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 ・SAFE-Lite

NITEは、より安心・安全な社会になることを目指して、製品安全に関する情報
を発信してきました。NITEのウェブサイトでは、事故情報データベース、
リコール情報や誤使用に関する注意喚起などを発信しています。

NITEのホームページでは事故情報をどなたでも簡単にウェブ検索できる
「SAFE-Lite」をサービス提供しております。

「SAFE-Lite」は、製品の危険性を評価するリスクアセスメント・ツール
「製品事故予測システムSAFE」の「あいまい」機能をWeb化したシステムです。
NITEのホームページから「SAFE-Lite」へアクセスできます。

お使いの製品で異常を感じた際に、「SAFE-Lite」で事故となる危険性を調べ
ることで、必要な対策の参考情報を得ることができます。

ご利用の際は、製品の利用者が普段お使いの言葉で、製品事故が発生する前に
みられる「予兆(現象)」情報を「SAFE-Lite」に入力すると、同じ現象の事
故だけではなく、よく似た事故情報も表示されます。これにより、様々な視点
から事故となる危険性やその場合の被害状況などを調べられることで、事故の
未然防止につながることを期待しています。

SAFE-Lite サイト
 https://safe-lite.nite.go.jp/

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・iPod nanoの製品事故に係る定期報告

経済産業省

  令和4年3月24日付、Apple Japan合同会社(旧 アップル ジャパン株式会
  社)の経済産業省へのiPod nano(第一世代)の製品事故に係わる定期報
  告がありました。令和4年2月1日から28日までの本体・バッテリー交換件
  数は79件となっています。同社が対策を開始した平成22年8月11日以降の
  本体・バッテリー交換件数の累計は307,412件となっています。

 https://www.meti.go.jp/product_safety/download/kouhyou220325_2.pdf
    
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・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について

消費者庁

消費者庁は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告の
あった重大製品事故について、以下のとおり公表しています。

         3/23    15件
 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_220323_01.pdf

         3/25    13件
 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_220325_01.pdf

         3/29    19件
 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_220329_01.pdf
 
         4/1     16件
 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_220401_01.pdf

         4/5     18件
 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_220405_01.pdf 

         4/8     9件
 https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms202_220408_01.pdf

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編集後記

非純正バッテリーは純正品に比べて低価格で売られているので、ついつい安い
ものを買ってしまいそうになりますよね。でも安いものには訳があるんです!
今回のプレスリリースを通して非純正品を買うことのリスクの大きさを知って
もらえたらと思います。中の人も早速両親に伝えました!

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  製品安全広報課
TEL:06-6612-2066  FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図