製品安全

Vol.227 10月28日号「経年劣化による事故」

 ■■■◆             2014.10.28 VOL.227
==■    ◆===========PSマガジン(製品安全情報マガジン)===========
 ■■■◆  ■■■       製品安全についての情報をお届けします。
 ■    ■                            (第2・4火曜日発行)
 ■        ■■ >>>‥‥‥‥………………………………‥‥‥‥‥>
             ■ NITE(ナイト)[独立行政法人製品評価技術基盤機構]
         ■■■                  製品安全センター
======================================================================
  季節は足早に進み、紅葉の便りももう届きそうです。肌寒いこの頃、楽
  しみの一つは心も体もほっこりとするお風呂です。しかし、お湯を多く
  使う冬場に向けて給湯機などの事故が増える傾向があります。給湯機や
  ガスふろがまなどは、長期間にわたって使い続けることが多い製品です
  が、その一方で使用者によるメンテナンスが難しいという面もあります。
  今回は、経年劣化が原因の給湯機などの事故を紹介します。
======================================================================
               項目一覧 
======================================================================
1.経年劣化による事故

2.製品事故収集情報(10月8日~10月21日 受付 105件)

3.社告・リコール情報(1件)
  
4.NITEからのお知らせ
    ・プレスリリース
   *長期使用製品安全点検制度対象製品の経年劣化による事故の防止に
    ついて(注意喚起)

5.その他の製品安全情報  
    ・「第9回製品安全総点検セミナー」のご案内
    ・ 11月17日~21日は「製品安全総点検週間」です
    ・ダイキン工業株式会社が製造したエアコン及び空気清浄機のリコール
   (無償点検・修理) 
  ・「製品安全セミナー」のご案内(さいたま市)」
    ・「製品安全点検セミナーの開催について(北海道)」
    ・「SR/ISO 26000(社会的責任)普及セミナー」のご案内   
    ・「製品安全(PL対策)セミナー/情報交換会」のご案内

6.編集後記
===================================
              1 .経年劣化による事故
===================================
   (事例1)【屋内式ガスふろがま(約19年使用)】
    ガスふろがまの点火操作を繰り返したところ、漏洩したガスに引火
    してやけどを負った。

   →長期間使用しているうちに口火ノズル孔にほこりなどが詰まって口
    火の炎が小さくなって火移り遅れが発生しました。そのため器具内
    に滞留した未燃ガスに爆発的に着火し、水や湿気により腐食した前
    板に開いた穴から熱気が吹き出したものと考えられます。

   (事例2)【石油給湯機(約12年使用)】
    石油給湯機を使用中、ブレーカーが作動したため確認すると、石油
    給湯機から出火していた。

   →電磁弁に使用されているOリング(パッキン)が劣化して硬化、収
    縮したため器具内に油漏れが発生し、漏れた灯油に引火したものと
    考えられます。なお、この製品はリコール対象品であり、事業者に
    よる無償部品交換が行われていました。

   (事例3)【ガス瞬間湯沸器(約34年使用)】
    古いガス瞬間湯沸器を使用中、一酸化炭素中毒で死亡した。

   →密閉した室内で使用していたため、給気不足から不完全燃焼状態と
    なって一酸化炭素が発生したものです。また、長期間の使用により
    ほこりやすすが詰まっていたことも事故発生に影響しました。
  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
  (事例1)長期使用で、すすやほこり、油などが付着・蓄積すると、点火
   性の悪化(石油給湯機など)や給気不足(石油ふろがま)など製品に
   不具合が生じるおそれがあります。日頃の手入れに加えて、定期的に
   事業者の点検を受けてください。

  (事例2)長期使用によって部品が劣化して起こった事故で、事業者によ
   る無償改修が行われていました。気づかずに使い続けて事故になるケ
   ースが報告されていますので、お持ちの製品が対象製品でないか確認
   してください。以下の「社告・リコールの検索」をご活用ください。
   http://www.jiko.nite.go.jp/php/shakoku/search/index.php

  (事例3)開放型のガス湯沸器は、室内の空気を使って燃焼し、汚れた
   空気を室内に排出します。換気をしないで使い続けると不完全燃焼を
   をおこすおそれがあります。長期使用によるほこりやすす詰まりも
   不完全燃焼の原因になります。早めに点検を受けましょう。

  ■長期使用製品安全点検制度対象製品の経年劣化よる事故の詳細は、NI
   TEの10月23日のプレスリリース「長期使用製品安全点検制度対象製品
   の経年劣化による事故の防止」をご参照ください。
   * 長期使用製品安全点検制度対象製品の経年劣化による事故の防止
       (注意喚起)
   http://www.nite.go.jp/jiko/press/prs141023.html
     
  ■その他の事故事例は以下「事故情報の検索」をご活用ください。 
   http://www.jiko.nite.go.jp/php/jiko/index.html

===================================
            2.製品事故収集情報            
===================================
  ◆◆◇     消費生活用製品の事故情報収集状況     ◇◆◆
             (10月8日~10月21日 受付  105件) 
  NITEに通知のあった事故情報から、件数の多い製品を掲載します。

        製品名             (事故状況と件数)
    ===================================================== 
       1.バット(金属製、硬式用)          (破損等 9件)
       2.ガスふろがま                  (破損等  6件)
       3.ガスこんろ                           (軽傷等  5件)
       3. ガスふろがま                    (破損等  5件)
    ===================================================== 
    バット(金属製、硬式用)事故は、使用中に先端の樹脂製キャップが
    破損したという9件の同種事故がありました。

  ◇最新事故情報(これまでの受付情報もご確認いただけます)
   http://www.nite.go.jp/jiko/sokuho/index20.html

  ■事故情報の提供をお願いいたします。事故の再発防止のため、有効に
   活用させていただきます。
   http://www.nite.go.jp/jiko/index10.html  (Word版・PDF版)

===================================
           3.社告・リコール情報
===================================
  ◆日本トイザらス株式会社「玩具」            10/16 (HP)
   【詳細】 http://www.toysrus.co.jp/corporate/pdf/2014/20141016.pdf

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
  ◇最近の社告・リコール情報
   http://www.nite.go.jp/jiko/index4.html
  ◇社告・リコール情報の検索
   http://www.jiko.nite.go.jp/php/shakoku/search/index.php

===================================
           4.NITEからのお知らせ
===================================
    ◆◆◇       プレスリリースについて         ◇◆◆

  NITEでは、10月23日に「長期使用製品安全点検制度対象製品の経年劣化
  故の防止」の注意喚起を行いました。
  * 長期使用製品安全点検制度対象製品の経年劣化による事故の防止
  (注意喚起)
  http://www.nite.go.jp/jiko/press/prs141023.html

===================================
           5.その他の製品安全情報
===================================
  ◆◆◇    「第9回製品安全総点検セミナー」のご案内     ◇◆◆

                          主催:経済産業省
                           共催:NITE

  経済産業省では、製品安全総点検週間の一環として、製品安全総点検セ
  ミナ-を東京で開催します。当日は、第8回製品安全対策優良企業表彰
  の表彰式及び受賞企業より製品安全の重要性をテ-マとする講演を行う
  予定です。事業者の皆様をはじめ、多くの方のご参加をお待ちしており
  ます。

  【開催日】2014年11月20日(木)15:30~17:20
  【会 場】渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール
       (住所:東京都渋谷区桜丘町23-21)
  【定 員】500人(先着順)
  【参加費】無料

  詳しくは、以下サイトをご覧下さい(経済産業省プレスリリース)
  http://www.meti.go.jp/press/2014/10/20141024002/20141024002.html
   (申込みURL) http://www.ps-award.jp/3-consumer/p23.html

  ※当日の10:00~15:00は、NITEの「平成26年度製品安全業務報告会」
      を開催しております。
  ----------------------------------------------------------------
    ◆◆◇    11月17日~21日は「製品安全総点検週間」です    ◇◆◆

                             経済産業省
 
  経済産業省では、毎年11月の1週間を「製品安全総点検週間」としてお
    り、製品を安全に使用するための周知活動を実施しています。今年度も
    全国の各経済産業局、NITE等において製品安全に関する様々なイベント
    等を実施し、全国レベルで注意喚起を行います。多くの方々のご参加を
    お待ちしています。

  詳しくは、以下サイトをご覧下さい(経済産業省プレスリリース)
  http://www.meti.go.jp/press/2014/10/20141024001/20141024001.html
  ----------------------------------------------------------------
  ◆◆◇      ダイキン工業株式会社が製造した       ◇◆◆ 
      エアコン及び空気清浄機のリコール(無償点検・修理)    

                                                          経済産業省

  事故の原因は、現在調査中ですが、エアコン室内機及び空気清浄機のフ
  ァンモーターの製造工程上の不具合により、ファンモーターに内蔵され
  た電子部品(チップコンデンサー(※))がショート(短絡故障)し、過
  大電流が電気回路に流れたことでファンモーターが発熱・発火し製品の
  発煙・発火に至ったものと考えられます。
  ※チップコンデンサー:電気を蓄えたり放出したりすることで、電気回
  路上のノイズ(不要な電気信号)を取り除く電子部品。
 
   ◇リリース資料
  http://www.meti.go.jp/product_safety/download/kouhyou141017_2.pdf

  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    ◆◆◇         「製品安全セミナー」のご案内          ◇◆◆
 
                             経済産業省

  経済産業省では、製品の安全な使用法やリコール製品等について情報提
  供・注意喚起を行っており、その一貫として、平成19年3月から消費者
    向けセミナーを開催しています。NITEからも講師の派遣、再現映像の紹
  介、事故品の展示を行う予定です。ぜひご参加ください。

  【開催日】 2014年11月5日(水)12:40~14:40
  【会 場】 彩の国すこやかプラザ(さいたま市)
  【参加費】 無料
  【詳 細】  http://www.meti.go.jp/product_safety/consumer/pdf/141105seminar.pdf

  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    ◆◆◇      製品安全点検セミナーの開催について          ◇◆◆
                     経済産業省 北海道経済産業局

  北海道経済産業局では、標記のセミナーを開催し、製品事故報告に加え、
  電気用品安全法の法令業務実施ガイドの説明も行う予定です。是非ご参
  加ください。

 【日 程】 平成26年11月20日(木)13時30分~15時30分
 【場 所】 北海道経済産業局6階第1会議室(札幌市北区北8条西2丁目)
 【参加費】 無料
 【定 員】 100人
 【詳 細】  http://www.hkd.meti.go.jp/hokih/20141024/index.htm

  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
  ◆◆◇「SR/ISO 26000(社会的責任)普及セミナー」のご案内 ◇◆◆
 
                 経済産業省/一般財団法人日本規格協会

   「~なぜ今SRが求められているのか~」と題して開催します。

  【開催日】2014年11月17日(月)13:00~17:00
  【会 場】名古屋 栄ガスビル501会議室(名古屋市中区)

  【開催日】2014年12月 5日(金)13:00~17:00
  【会 場】大阪 天満研修センター205ホール(大阪市北区)

  【参加費】無料
  【詳 細】 http://www.jsa.or.jp/standard/meeting_02.asp?fn=iso26000.htm

  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    ◆◆◇ 「製品安全(PL対策)セミナー/情報交換会」のご案内 ◇◆◆

                 特定非営利活動法人日本テクニカルデザイナーズ協会

    製品安全対策においては「取扱説明書」、そして事故発生後対策の「リ
    コール対策」が重要になります。返品・苦情を減らすことのほか、効果
  的な初期対応、リコールを行うための取り組みなどを紹介します。
    後援 消費者庁
   
  情報交換会
  【開催日】2014年11月19日(水)13:30~16:00
  【会 場】大阪 南港ATC
  【参加費】会員 無料 一般 500円 ※資料代
  【詳  細】 http://www.jtdna.or.jp/2014/10/1119.html
  
  セミナー
  【開催日】2014年11月26日(水)13:30~16:15
  【会 場】東京・池袋
  【参加費】無料
  【詳  細】 http://www.jtdna.or.jp/2014/08/201411pl.html

  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
   ◆◆◇ 消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について   ◇◆◆

                              消費者庁
  
  消費者庁は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告の
    あった重大製品事故について、以下のとおり公表しています。

    10/28    9件 http://www.caa.go.jp/safety/pdf/141028kouhyou_1.pdf
  10/24    8件 http://www.caa.go.jp/safety/pdf/141024kouhyou_1.pdf
  10/21  10件 http://www.caa.go.jp/safety/pdf/141021kouhyou_1.pdf
  10/17   17件 http://www.caa.go.jp/safety/pdf/141017kouhyou_4.pdf
    10/15    8件 http://www.caa.go.jp/safety/pdf/141015kouhyou_1.pdf

===================================
              6.編集後記

   時折利用する建物の入口は、ガラス張りの円柱型です。中央に立つと自
  動的に開くというごく普通のドアです。しかし…。なぜか激しい音がす
  るほどのスピードで側面に体当たりして、痛くてとても恥ずかしい思い
  をしたことがあります。しかも2度も。この入口には横から入りたくな
  るような、誤使用をそそるような何かがあるのかと思ってしまいます。
  そんな経験ありませんか。

===================================

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 
  製品安全広報誌「生活安全ジャーナル」のリンク
   http://www.nite.go.jp/jiko/journal/                         
                                                              
  PSマガジン配信先の紹介等PSマガジンの普及にご協力をお願い致
  します。また、社内報、広報誌、回覧板等への掲載も歓迎致します。
                                                              
  PSマガジンに関するお問い合わせ、「その他の製品安全情報」欄へ
  掲載のご希望などがありましたら、以下のメールアドレスまでご連絡
  ください。( mailto:ps@nite.go.jp )                      
                                                             
  配信登録や解除、配信メールアドレスの変更は、下記HPからお願い
  致します。(PSマガジンのバックナンバーも掲載しています)              
   http://www.nite.go.jp/jiko/psm/index.html                  
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
         【編集・発行】 独立行政法人  製品評価技術基盤機構 
                  製品安全センター 製品安全調査課
                                    http://www.jiko.nite.go.jp/

PDFファイルをご覧いただくためには、Adobe Reader(無償)が必要です。Adobe ReaderはダウンロードページGet ADOBE READERよりダウンロードできます。

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  製品安全広報課
TEL:06-6612-2066  FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図