Vol.66  2月 6日号「電子レンジ用のたまご調理器による事故」
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==================2008. 2.6 Vol. 66======================
最近、少し日が長くなったような気がします。春が近づいているのでしょう
か。今回は、電子レンジ用のたまご調理器でご注意いただきたい事故をご紹介
しています。事故100選は電気洗濯乾燥機から出火した事故です。
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目次
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0.お知らせ
1.製品事故収集情報
・電子レンジ用のたまご調理器による事故
・消費生活用製品の事故情報収集状況(1月17日~1月30日受付370件)
2.社告・リコール情報(8件)
3.関係機関の製品安全情報
・経済産業省からのご注意(今冬2回目)ガス機器にはきちんと合う
接続具の付いたゴム管を使いましょう! 経済産業省
・消費生活用製品安全法特定製品(乳幼児用ベッド)の回収について
経済産業省
・「ガス用品の技術上の基準等に関する省令」及び「液化石油ガス器具等
の技術上の基準等に関する省令」の一部改正について 経済産業省
・消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について 経済産業省
4.事故100選
第35回「電気洗濯乾燥機から出火した事故」
5.編集後記
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0.お知らせ
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次回の配信は、2月27日(水)の予定です。
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1.製品事故収集情報
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◆◆◇ 電子レンジ用のたまご調理器による事故 ◇◆◆
◇今回の事故情報の中に、電子レンジ用の温泉たまご調理器を使用していたと
ころ、破裂して、電子レンジを破損したという事故が2件ありました。詳細
な事故原因は現在調査中ですが、以前に、電子レンジでゆで卵を作ることが
できる調理器で電子レンジを破損した事故がNITEに寄せられています。
事故事例をご紹介します。
(事例)電子レンジ用たまご調理器(ゆで卵器)を使い、取扱説明書に
従って電子レンジで生卵を調理したところ、卵が破裂して電子
レンジのオーブン用ガラスヒーター管が破損しました。
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→当該品は、本体容器に水を入れ、アルミ製中敷きに卵(4個)を載せ、
アルミを内貼りしたふたをして電子レンジで加熱するものでした。取扱
説明書にはふたをきちんとしめて使用する旨が記載されていましたが、
ふたがずれた状態で使用されため、卵が直接加熱されて破裂し、その時
の衝撃でふたが飛び、庫内上部にあるオーブン用ガラスヒーター管が破
損したものと推定されます。
◇事例のたまご調理器は、中に入れた水を電子レンジのマイクロ波で沸騰させ、
その蒸気で卵をゆでる(蒸す)構造で、卵には直接マイクロ波が当たらない
よう、アルミ製の中皿やふたの内側に貼ったアルミでマイクロ波を遮断す
るようになっていました。しかし、ふたがずれた状態で使用したため、卵に
直接マイクロ波が当たって加熱されたために破裂し、事故に至ったと推定さ
れます。当該製品の製造事業者は、取扱説明書にふたをきちんとしめるよう
記載していましたが、今後は、ふたをきちんと閉めずに使用することの危険
性(卵が破裂するおそれ)を強調し、水量、電子レンジの使用時間の表記を
より明確にすることにしました。
◇今回通知のあったたまご調理器は、事例の製品とは異なり、温泉たまごを作
ることを目的とし、ゆで卵は作ることができない製品でした。本体の内部に
水を入れて中皿をセットし、中皿のくぼみに卵を入れてふたをして電子レン
ジで温めるもので、事例製品のようにマイクロ波を遮断する金属板はなく、
全てが合成樹脂製でした。つまり、卵にもマイクロ波が当たって加熱される
ものでした(この場合、電子レンジの特性上、卵は内部から加熱されます)。
使用者によると、1件は、取扱説明書のとおり温泉たまごを作って電子レン
ジから取り出し、1つを割ったところまだできていなかったため、残りの卵
を再度加熱して事故に至ったとのこと。もう1件も、温泉たまごができてい
なかったため、新しい卵で加熱時間を長くして作り直していたところ事故に
至ったとのこと。詳細な事故原因は現在調査中ですが、再加熱や加熱時間の
延長が影響して卵が破裂したと思われます。2件の事故で共通していること
が「温泉たまごができていなかったので加熱時間を延長した」ことです。加
熱時間を延長すると卵が破裂するおそれがありますので、温泉たまごができ
ていないようなことがあっても、再加熱等しないようにしてください。
◇このように、製品によっては、加熱時間や電子レンジの出力、水の量などを
取扱説明書どおりに使用しないと、卵が破裂するおそれがあります。使用す
る場合は、取扱説明書に従ってご使用ください。
◆◆◇ 消費生活用製品の事故情報収集状況 ◇◆◆
(1月17日~1月30日受付370件)
NITEに通知のあった事故の傾向を見るために、上記期間内で、収集件数
の多い5製品を掲載しています。なお、事故原因については現在調査中です。
製品名 (事故状況と件数)
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1.デスクマット (皮膚炎 107件)
2.ガスこんろ (火災 30件)
3.電気ストーブ (火災等 27件)
4.石油ストーブ (火災 15件)
5.ストーブ(*) (火災 13件)
(*)受付時にガス、電気、石油等の種別が判明していないもの。
デスクマット107件は、社告対象製品のデスクマットとの接触部分に皮膚
炎を発症した事故で、まとめて報告があったものです。
<最新の製品事故情報の公表>
最近1週間に受付をした事故情報について毎週月曜日に以下のNITEホー
ムページで公表しています。
→ http://www.nite.go.jp/jiko/sokuho/index20.html
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2.社告・リコール情報
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◇三洋電機株式会社 「洗濯乾燥機」(無料にて点検・修理)(H20/01/30)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20080130.html
◇三菱電機株式会社/日本建鉄株式会社 「全自動洗濯機」
(無料にて部品交換)(H20/01/22)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20080122.html
◇株式会社卑弥呼 「婦人用パンプス」(無償修理)(H20/01/19)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20080119.html
◇スズキ(株)/シーケー販売(株)/パナソニックサイクルテック(株)
(旧社名 ナショナル自転車工業(株)) 「電動車いす」
(無償修理)(H20/01/16)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20080116.html
◇生活協同組合コープこうべ 「フライパン」(回収)(H20/01/14)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20080114.html
◇パロマ工業株式会社 「テーブルコンロ/ビルトインコンロ」(無料点検)
(H20/01/12)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20080112.html
◇日本サムスン株式会社 「全自動洗濯機」(平成19年10月15日に行っ
た社告の再社告)(対象機種に関して無償点検・修理(コンデンサー交換))
(H20/01/08)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20080108a.html
◇平株式会社 丸井 「婦人用ブーツ」(回収)(H20/01/08)
【詳細】 http://www.nite.go.jp/jiko/shakoku_index/20080108.html
■━━━NITE社告・リコール情報のページ━━━━━━━━━━━━━■
【過去1年間の社告・リコール情報】
http://www.nite.go.jp/jiko/index4.html
【社告・リコール情報の検索】
http://www.jiko.nite.go.jp/php/shakoku/search/index.php
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3.関係機関の製品安全情報
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◆◆◇ 経済産業省からのご注意(今冬2回目) ◇◆◆
ガス機器にはきちんと合う接続具の付いたゴム管を使いましょう!
最近、ガスストーブやガスファンヒーター等のガス機器に合わないゴム管を
使用したことにより、ガス機器が焼損する事故が多発しています。経済産業省
は、必ず、適合する接続具の付いたゴム管やガスコードを使い、よく判らない
場合は、機器販売店やガス会社に問い合わせるよう、今冬2回目の注意喚起を
行っています。
【詳細】 http://www.meti.go.jp/press/20080204009/20080204009.html
◆◆◇ 消費生活用製品安全法特定製品 ◇◆◆
(乳幼児用ベッド)の回収について
株式会社リンクスが、平成16年10月から平成18年11月までに輸入・
販売した乳幼児用ベッド(ラビッドNA及びBR)について、消費生活用製品
安全法に定める技術基準不適合(組子間の幅が85mm 以下のところ96mm で
あったこと等)が認められました。
経済産業省は、販売地域が広範囲にわたり、回収がほとんど進んでいない状
況に鑑み、当該製品の使用者の方々に対し、使用の中止と製品回収のために当
該事業者に連絡するよう注意を呼び掛けています。
【詳細】 http://www.meti.go.jp/press/20080201007/20080201007.html
◆◆◇ 「ガス用品の技術上の基準等に関する省令」及び ◇◆◆
「液化石油ガス器具等の技術上の基準等に関する省令」の
一部改正について
平成20年1月28日付官報にて標記の省令改正が公布されました。
平成19年2月7日、開放式ガス瞬間湯沸器(不完全燃焼防止装置付き)によ
る一酸化炭素中毒により1名死亡する事故が起き、また、同月10日にも、開
放式ガスストーブによる一酸化炭素中毒により2名死亡する事故が起きました。
これらの事故を踏まえ、経済産業省は、ガス燃焼機器による一酸化炭素中毒事
故防止の強化策の一つとして「ガス用品の技術上の基準等に関する省令」及び
「液化石油ガス器具等の技術上の基準等に関する省令」の改正を行いました。
【詳細】 http://www.meti.go.jp/press/20080128008/20080128008.html
◆◆◇ 消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について ◇◆◆
経済産業省は、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告の
あった重大製品事故について、以下のとおり公表しています。
2/ 5 http://www.meti.go.jp/press/20080205005/20080205005.html
2/ 1 http://www.meti.go.jp/press/20080201009/20080201009.html
1/29 http://www.meti.go.jp/press/20080129003/20080129003.html
1/25 http://www.meti.go.jp/press/20080125005/20080125005.html
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4.事故100選
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第35回「電気洗濯乾燥機から出火した事故」
◇平成17年、洗面所に設置していた洗濯乾燥機から発煙・発火し、洗面所を
焼損する事故が起きました。事故が起きた製品は全自動の電気洗濯乾燥機で、
使用者によると乾燥運転中に出火したとのことでした。
◇事故品は、ヒーターリード線のカシメ部付近と、コントロール基板から中継
されている100V用電源リード線に溶融痕が確認されました。しかし、1
00V用電源リード線の溶融痕は、二次的に発生したものとみられ、ヒータ
ーリード線については、カシメ部分を断面観察した結果、カシメ状態に異常
は認められませんでした。また、その他の電気部品には特に異常は認められ
ませんでした。
◇使用されていた同等品の調査では、一部に、ヒーターリード線のかしめ近辺
に錆びが認められるものがあることが判明。錆びの発生箇所を分析したとこ
ろ、洗剤成分が確認され、これらの洗剤成分によりリード線の芯線が腐食し
たことが考えられました。
◇以上のことから、当該洗濯機の内ふたの上部にこぼれた洗剤に水がかかるな
どして、洗剤液が外漕部に流れ込み、ヒーターのリード線に付着し、毛細管
現象によって吸い上げられた洗剤液が、リード線の芯線を腐食させたと考え
られました。さらに、脱水時の振動も重なってリード線が半断線・スパーク
し、近辺のプラスチック樹脂に着火して焼損したものと推定されます。
◇製造事業者は社告をし、無償で、ヒーターリード線を毛細管現象が生じない
テフロン線に変更し、ハーネス部組品にして交換を行うこととしました。
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5.編集後記
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節分も終わって、次はおひな祭りでしょうか。海外の方へのプレゼントにと、
百貨店を見て回りました。定員さんによると、小さなひな人形飾りなどは海外
の方もよく購入されるそう。ガラスや陶器など色々な種類があって、配色も豊
かで迷ってしまいますが、やはり古典的な色が日本らしくて良いような気がし
ました。
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◇事故情報の検索
NITEのHPでは、調査が終了した事故情報を検索できます。
http://www.jiko.nite.go.jp/php/jiko/index.html
◇製品の事故情報をお寄せください
NITEでは、暮らしの中で起こった製品の事故情報を集めて調査し、
その結果を公表して製品事故の未然・再発防止に役立てています。
【事故情報収集制度概要】 http://www.jiko.nite.go.jp/index2.html
【通知様式】 http://www.jiko.nite.go.jp/index10.html (Word版・PDF版)
【送付先】 mailto:jiko@nite.go.jp Fax 06-6946-7280
【問い合わせ先】 mailto:jiko@nite.go.jp
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【編集・発行】 独立行政法人製品評価技術基盤機構
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