令和４年度諸外国における化学物質の安全性評価手法の動向調査（PMT等調査）報告

【調査内容】

　国際的には化学物質の難分解性・移動性・毒性（Persistence, Mobility and Toxicity、以下「PMT」という）を根拠とした化学物質管理規制における評価手法の導入が検討されています。また、各種動物実験代替法の開発とその導入の検討が進められるなど、化学物質管理のための規制への新しい評価手法に関する取組も併行して進められています。本調査では、化学物質のPMTによるスクリーニング評価及びin silico手法による有害性評価手法の規制利用の最新動向に係る情報を収集し、整理することを目的として実施いたしました。
　この度、化学物質のPMTに関する国内外規制関連動向及び海外法規制におけるin silico 手法の利用状況などを広く周知することで、我が国の産業界の発展及び生活環境保全に資することを期待し、調査結果を公開させていただきます。

• 令和4年度諸外国における化学物質の安全性評価手法の動向調査（PMT等調査）報告書_【公開版】　【PDF : 3MB】　
• 付属資料2-1_情報源ごとのPMTに関する調査結果　【EXCEL : 252KB】　
• 付属資料2-2_第43回GHS小委員会へのPMT導入提案経緯　【PDF : 872KB】　
• 付属資料2-3_SVHC対象物質の残留性、移動性に関連する情報　【PDF : 567KB】　
• 付属資料2-4_専門家へのインタビューの結果　【PDF : 922KB】　

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【調査目的】

〇化学物質のPMTに関する国内外規制関連動向調査と整理

（調査項目1）
化学物質のPMTに係る規制について、予定や試行段階のものを含めて、欧州（REACH規則、CLP規則）、カナダ、GHSへの導入状況とそれに係わる経緯と今後の予定についての情報を整理
（調査項目2）
使用されているPMT各項目（難分解性、移動性、毒性）の判断基準と評価方法（指標等）及び難分解性（P）と移動性（M）についてはそれらの評価法が採用に至った経緯に関する情報についての整理
（調査項目3）
欧州ではPMT評価の目的を主に飲料水資源の保全としている。日本国内の飲料水保護のための化学物質の移動性に係る汚染対策（地下水等水源へ移行しやすい物質に対する対策等）に詳しい専門家に国内の対策と研究動向に関するヒアリングを実施
 
〇化学物質の移動性（PMT等）の観点から懸念のある物質の調査と整理

欧州（REACH規則、CLP規則）への導入検討段階での評価の結果、PMT各項目（難分解性、移動性、毒性）の判断基準と評価方法（指標等）から懸念があるとされた124物質について、国内での規制状況を整理。
 
〇in silico手法による有害性評価手法の規制利用について最新動向についての調査と整理

（調査項目１）
欧州、米国及びカナダにおけるin silico手法による有害性評価手法として、次の規制に関する動向を整理。

•欧州REACH規則（持続可能なEU の化学品戦略等に関する最新の動向）
•米国TSCA（EPA New Approach Methods Work Plan: Reducing Use of Vertebrate Animals in Chemical Testing)
•カナダCEPA（既存化学物質（優先物資リスト）の評価促進）

（調査項目２）
欧州と米国における医薬品、化粧品、食品分野での代替法導入の動向として、次の資料の内容を整
•欧州化粧品指令（EU Cosmetics Directive）による評価ガイダンス
•EMA のITFによる評価ガイダンス
•EFSAによる評価のガイダンス
•米国FDAにおける代替法導入の動向 (FDA’S Predictive Toxicology Roadmap)
•米国FDA SEND形式による非臨床データの申請
•EU ToxRiskの最終報告

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【報告書の引用・転載について】

•本ウェブページに掲載されている報告書等を引用・転載する場合には、出典の表記をお願いいたします。
（例）独立行政法人製品評価技術基盤機構「令和４年度諸外国における化学物質の安全性評価手法の動向調査（PMT等調査）報告」より
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